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ー絶望の先は死ー

ーー「ああ?いつもより少ねえじゃねえかよ。」


ーー「それが...全部で....」


ーー「ああ!?聞こえねえんだよ!」


ーーガァン!


ーー「終わったか?飯でも食いにいこうぜ」


ーー「おう。もう腹スカスカだわー」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「君、大丈夫か?」


(警察か...また僕は気絶してたのか...)


「はい...転んでしまって....もう大丈夫です。」


「そ、そうか。じゃあ、気おつけるんだぞ。」


それだけ言うと、警察の人はもう1人の警察管が 待つパトカーの方に歩いていった。


「なんだって?」 「どうせ喧嘩か何かだろ。」


「そんな人が倒れてた位で俺達の事呼ばないで欲しいよなぁ?こっちの身にもなれってんだ。」


「ほんとだな。行くか。」


ーーーブルルルルーー


「僕も...帰るか...」


ー、第三次世界大戦が起きてから日本は変わった。上層部の人達は見せしめに殺され、

それを切っ掛けに警察や自衛隊の機能も薄れ、

一般人の間では盗み、強奪、そして、裏では殺しもーー。

何とか次の世代の為の学校や、ある程度の食品を生産し、日本人は生きていく最低限の物は足りていた。だが、、、


「......」


生きている意味など、あるだろうか。

今では犯罪者同士が手を組み合い、弱い物は

奪われ、殺され、それを見せしめとして

さらに他のものからも奪っていく。

ーーー家族すら。

いままで可愛がってくれていた両親も

犯罪が激化し、生活も苦しくなってきた頃にー。


「妻だけは、妻だけは助けて下さい!」


「はぁ?これ以外に取れるもんがないんだから

仕方がないだろ?」


「....で!でしたら!そこの息子を持って行ってもらって構いません!どうか...妻だけは...」


「父....さん?」


何者かが急に家に入り込み、母が連れ去られて行きそうになるのを怖くて何も出来ず、

ただ見ていることしか出来なかった。


「どうだ?何かあったか?」


「ほら!新しい女だせ!今日からまた楽しくなりそうだぜ」


「ちぇ。こんな歳いった女貰ってどうすんだよ。

どうせすぐ壊れんだろ」


「まぁ、無いよりマシだろ、食いもんは持ったし

いくぞ」


ーーーーガチャン。


「なんで...こんな事に...」


「父さん...お母さんは...?」


「うるさい!何で何もしなかったんだ!?

お前が何もしないせいでお前のお母さんは

もう帰って来なくなっちまったんだぞ!?」


「でも...」


どうしろというのか。抵抗しても死体の数が増えるだけ。お母さんの事は好きだったけれど、

今じゃ酒とタバコ、ベットの横には注射器の山。

だったらお母さんだけ渡して、2人は無事な方が

いいではないか。


「育ててやった恩も忘れて要らなくなったら

何もしない!お前の顔なんか見たくもない!

もう二度と顔を見せるな!」


その数日後父は飛び降りて自殺をした。

1人になった僕は店や住人の消えた家から物を取り、毎日ギリギリの生活。

近くをたまたま通り過ぎ、目をつけられた不良グループに3日に1回は集めた物を奪われる。


母は薬で現実逃避。友達は弱い僕を狙って

様変わり。父は妻が消えた途端僕を置いていく。

外の人は会えば奪い合う。強き者は全てを奪う。


弱い僕には、過酷な世界だ、、、


「もう...いいや...」


「もう...疲れた...」


「もう...誰も......」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「信じられない。」

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