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過去に生きる私  作者: 佐藤朋栄
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自伝

1st story

彼との出会い



9年以上前かな、アタシには愛する人がいました。

出会いは偶然、あるsnsでした

そこは長く続いていてアタシのトランスジェンダーとしての生活に非常に役に立ったので 参考の意味でも楽しく読んでいました

するとある時からコテハンが現れて的確な話をするようになっていったのです


あまりにもその文章に興味を惹かれたのでアタシはその人に近づこうとコテハンになって仲間入りしました

しばらくしてその人と仲良くなり、今度はプライベートでどんな考えを持っているのか気になりました。

その人は捨てアドを晒しておりコンタクトする事ができました


最初は何気ない会話、次第に熱を帯びてその内タイピングに3時間かかるくらいの長さのメール交換を何ヶ月やったかな、お互いを知ってからは後から後から話が出てきました。

二人共強い厭世感を持っており、思考が共感できる所ばかりで毎日それだけのメールでも全く飽きず よくやってたなぁ、仕事もしてたのにw


その内、彼がスカイプを提案してきました

どんな姿勢でも話ができるコレは、アタシ達には非常に役に立ちました

3時間のタイピングは無くなり、代わりに次の日に差し支えない 差し支えあったかなw 唇が乾くほど語り合いました

主に厭世感やトランスジェンダーの話かなぁ、彼は自撮りが好きなのかよく写真を送ってきましたね

アタシは機械が苦手なので上手くできなかったけど、教えてもらってやれるようになっていきました

こんなに一緒に喋っていて飽きなくて、不思議だとは思ったんですが彼に惹かれていく自分が抑えられませんでした


そんなある日、彼が提案してきたんですが東京で会おうと言いました

実はメール交換している内にお互い惹かれ合っているのはわかっていて、アタシは告白に近い事を言っていたのでした。

アタシは提案しました、もし実際会ってみて違和感や嫌だと思わなかったら付き合ってくれないか、帰りにメールで教えてほしいと。

彼は笑って承諾してくれました

ここまで相性ピッタリで有り得ないけどわかったよ、と。


運命の日。 写真では見ていたけど実際に会える日。 アタシは心臓が爆発しそうでした。

遠くから歩いてくる彼を、人混みの中一瞬で見分けられました。

ああ、この人だ。運命の人だ。

早る気持ちを抑え時間が限られていたのでほとんど寝ずに話し続けました。


帰り道。バスの中で震える手でメール。『どうかな』

『よろしく』

それから何時間かは夢のような時間になったのです。



付き合ってからはお互いの家を行き来して泊まったりしていました。 相変わらず長話は無くならずw

年末年始をアタシの県で迎えたりFFSの手術の時は彼が仕事を休んで一緒にいてくれました。


ほぼ同時期に会社を辞め、これからどうしようかとスカイプで会話。

自然に同棲の話題になり、前から話していた『一緒に逝こう』『同棲して遊んでからがいいよね』みたいな会話で盛り上がりました

厭世感があるとこんなブラックトーキングが笑い話な感じになるんです。

やり方の模索やあれがいい、コレは痛い、コレはお金がかかる、コレは仕損じたらマズイなど。

楽しくて幸せな、アタシだけの時間



ある日のスカイプ。

彼が『もし俺から電話とかメールなくなったらアクセスキー教えるからこのサイト消してくれ』

『朋ちゃんは生きてくれ』

これを最後に彼からのメールは無くなりました

1ヶ月もしなかったな、不安になりながらもバイトをしていたんですが、ある日彼の住む所の警察署から電話。 不安は当たりました

彼は独りで逝ってしまいました

アタシ一人を残して…



アタシの心は少しづつ壊れていって、彼の元へ行こうとし、仕損じ精神科病棟に入院したのでした



そして9年が経ちこれからまた違う何かをしようとしています。

何もなければ4年後に目的地に行けます



最後に こんなくだらない話を読んでくれた皆様ありがとうね



tomorrow never comes を読んで



9年経った今でもアタシはあなたを愛しています

4年後のアタシはどうしてるかな

あなたに会えている事を願って

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