プロローグ
いつもと同じ時間に学校へ行き、
いつもと同じ時間に授業が始まり、
いつもと同じ時間に寝る。
そんな毎日を彼ははおくっていた。彼の名前は|進藤和也、日本に住むある高校の1年生。身長は175センチ、体重は60キロ。趣味は……パッと思いつかないような人生を送って来た。それでも強いて上げるとすれば読書だろうか、特にラノベが好きだ。
そんでもって彼女はいない、友達もあんまいない。
そんな和也は今日も一人教室の隅っこの席で机に突っ伏している。
休み時間だからかクラスは話し声で一杯の中、和也はどうと思う事なく何時もの様に寝ようとする。いつもどおりに。
だが、不意に純白に光り輝く円環と幾何学模様が教室の真ん中に現れた。その異常事態に直ぐに周りの生徒達は気がついた。
光り輝く紋様―――俗に言う魔法陣らしきものは魔法陣は徐々に輝きを増していき、一気に教室全体を満たすほどの大きさまで広がった。自分の足元にまで魔法陣が迫ったことにより悲鳴をあげる生徒、歓喜を上げる生徒、教室を出ようとする生徒、寝てる生徒……生徒の反応は人それぞれだった。そして魔法陣は爆発したように光った。
光がおさまり魔法陣が消えた頃、教室には誰もいなかった。
ある高校のあるクラスで生徒40人が消えた。この事件は、白昼の高校で起こった集団神隠しとして大いに世間を騒がせることとなった。