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乙女ゲームに転生したヒロイン

乙女ゲームのヒロインに転生したけど私には大好きな婚約者がいるので攻略者は全員さっさっと帰れ!!

作者: K.K

初めて、短編に挑戦しました。

 私の名前はレイラ・フロアレット、男爵家の長女としてこの世界に産まれました。そんな私ですが、現在とある危機に直面しています。


「俺の可愛いレイラ、どうか俺の妃となってこの国を共に守ってくれないか」


「レイラさん、第1王子の言う事は聞いてはいけません。王妃では貴方の才能が発揮出来ません。私が宰相の仕事をするのを側で支えてくれませんか」


「二人とも何を言っているの。お姉様は僕とずっと一緒に、男爵家で暮らすんだよ。約束したよねお姉様」


「僕と…一緒に、いて…欲しい」


 私の周囲を4人の男性が取り囲み、それぞれが言いたい事を言っている。でもね、私も皆に言いたい事はあるよ。


「何度言えば分かるんですか。私には既に婚約者がいます。他の男性との結婚は考えられません」


「そんな事は関係ない。レイラが王妃になるなら、そんな事実は俺がもみ消してやるよ。だから安心して俺の妃になれ」


 第1王子シドよ、冗談でもそんな事を言うな。お前はこの国の時期国王だろ。もみ消すとか簡単に言うな。こいつ私の為なら、犯罪を犯しても揉み消しそうで怖い。


「相手の地位が上だと分かれば、レイラさんの父上も喜んで貴方を差し出しますよ。なので問題はありません」


 ネナートよ、問題ありすぎです。権力を行使するな。そんな簡単に物事が進むと思っているのか。婚約はこの国の国王の許可が必要なんだぞ。私達の婚約は国王に認められている事を忘れたのか。貴方は国王の決定に逆らうつもりですか。それでも一応時期宰相か。もっと勉強しなさい。


「お姉様は結婚しなくて良いよ。僕が一生養ってあげるよ」


 次は義弟のハルインですか。いいですか、そんな簡単に貴族の役割である結婚を無しに出来ないでしょ。一生独身とか、そんな寂しい人生絶対に嫌だからね。私は可愛い子供や孫に囲まれて生活したいんだ。


「お、願い…、少しだけ…考えて?」


 前の3人の台詞の後だと、この子の言葉に癒しを感じるのは何でだろ。ルイ君の事は少しだけ、考えそうになります。まあ本当に結婚はしませんがね。


 その後も私に甘い言葉を投げ掛ける男達を眺めながら私は考えました。そもそも、私はどこで選択肢を間違えたのだろうと。


 その世界は、私が前世でプレイしていた『貴方にもてき?イケメンとの恋愛学園生活』という乙女ゲームの世界である。そして私はゲームのヒロインのレイラ・フロアレットに転生しました。


 自分の名前が何処かで聞いた事があると思ったけど、まさか、乙女ゲームのヒロインに転生するとは思っていませんでした。私はこの事実を知ってすぐに、攻略者との接触を避けようと行動したけど…、無駄でした。


 これが乙女ゲームの世界だと、思い出した時期が悪かったんです。私が記憶を取り戻した頃には、もうゲームが始まっていて、色々とやらかした後でした。


 シド王子は魔法の試合で勝利した事から興味を持たれ、ネナートにはテストの点数が同率の1位でライバル認定され、ハルインは家族という理由で学園でよく話しをして、ルイ君は席が隣りで面倒をみていた後でした。


 はっきり言って、ゲームの世界だと気付くのが遅すぎました。私がどんなに攻略者から逃げても、攻略者が追いかけて来るんです。ヒロイン補正もあるのか、逃げても誰かに必ず捕まります。


 でもね、私が必死に攻略者から逃げるのには理由があるんです。私は前世でこのゲームをプレイしていたオタクです。攻略者は全員大好きで、個別ルートから逆ハーレムルートまでクリアしました。


 そんな前世で私が大好きだった攻略者達からなぜ全力で逃げているのかというと――


「あれ、レイラこんな所で何しているの?」


「レ、レオン様」


 私は顔を真っ赤に染めてレオン様を凝視します。そうです。もうお気付きだと思いますが私は婚約者のレオン様が大好きなんです。優しくてがんばり屋さんなレオン様は攻略者達が目に入らないくらい、格好いいんです。


 私がここが乙女ゲームの世界だと気付くのが遅かった理由もレオン様に夢中で、前世がオタクだという事を忘れてしまったからです。


「でもレイラに会えて良かった。今日は天気がいいから、学校の裏庭で一緒に食事をしない。僕の家の料理人がサンドイッチを作ってくれたんだ」


「勿論ご一緒させて「駄目だ」」


 レオン様との食事を了承しようとした私の言葉を王子が遮りました。一体何なんですか。レオン様との会話を邪魔しないで下さい。レオン様も王子が急に声をかけるから驚いているじゃないですか。


「レイラは俺と2人で食事をするんだ。そうだろレイラ」


「シド王子も冗談は辞めて下さい。レイラさん今日は私と一緒にランチを食べませんか」


「僕とだよね。お姉様は僕のお願い聞いてくれるよね」


「一緒に…、食べ…たい」


 レオン様の前で、攻略者達が一斉に私が誰と食事をするかでケンカを始めました。私はレオン様以外は、2人きりで食事をするつもりはありませんから ませんからね。本人の意思を勝手に無視して話しを進めないでくれない。


「レイラごめんね。友達と先に食事の約束をしていたんだね」


「えっ」


「僕の事は気にしなくて良いから、友達と食事をして来なよ。それじゃ、また今度ね」


 私が攻略者達の話しを黙って聞いていたのをレオン様は、先に友達と食事の約束をした私を自分も誘ってしまい、友達と婚約者どちらと食事をするか私が困っていると解釈したようです。レオン様の優しさが今は辛いです。


 去っていくレオン様の背中を見ながら、私はワナワナと震えます。せっかくのレオン様との食事が、2人きりになるチャンスが攻略者達のせいで水の泡です。


「「「「レイラ(さん)誰と一緒に食事する」」」」


「誰とも一緒に食事はしません!!全員さっさっと帰れ!!!!」


 私は絶対にレオン様と結ばれるんです。私が攻略者に恋愛感情を持つ事もありません。だから、さっさっと私を諦めろ!!!!

この短編は続きを書くか迷っている作品です。

(他にも書きたい小説がある為)

好評のようなら続きを書くと思います。

レイラは攻略者達から無事に逃げられるのか(笑)

ここまで、読んでくださりありがとうございます。

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