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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

繋がれたい

作者: 福市栄梨


カーテンの隙間から射す光に促され重怠い体を起こすと隣にいたはずのあいつの姿は消えていていつものことながら思わず溜め息がこぼれた


痛む腰を押さえながら今日が3限しかないことを確認し遅めの朝食を口に運ぶ


ここ1ヶ月あいつと口を利いていない。

俺が眠る頃にあいつが帰ってきて俺が起きる頃にはあいつは既に出掛けているという日々の繰り返しだ。


もともと高校時代からの友人だった俺達は互いの利害の一致に基づきシェアを始めた。

二人で住めばどちらか一人が慰めている時に居合わせてしまうのも仕方なくそれがいつからか二人の共同作業へと移行し、体を繋げるに至るまでそう時間は掛からなかった


そんなことをしていながらも俺達の関係は変わることなくこの状態に耐えられなくなった俺は約1ヶ月前にこのルームシェアを止めようと持ちかけて今の現状に至る訳なんだが…


なぜだか毎週木曜の夜に犯される

しかも俺が眠っている間にだ。

そもそもの行為事態は別に嫌だなんて思っていないしむしろ好きなやつと繋がれるなら嬉しいと思う…

けれどもこれではただのセフレじゃないか。俺は恋人になりたいわけで今の曖昧な関係じゃ満足できない。


だが、あいつはノンケよりバイで俺は生粋のゲイだ。

明るい道を歩めるあいつをわざわざこちらの道に引きずるなんてこと出来るわけがない

今のように体だけ繋げてこの気持ちを拗らせるよりはまだ傷が浅いうちにあいつから離れた方が良いに決まっている


こうなったらひっそり出ていくしかないかななんて考えていると突如部屋の鍵が開く音がして思わず布団へと潜り込む


こちらに向かってくる足音の正体はどう考えてもあいつしかいない

なんでこんな時間に帰ってきたのかはわからないが今この状況で顔を見合わせるなんて心の準備ができてない


部屋の扉が開きあいつが入ってくる。

俺は寝たふりをきめこんだがこちらに向けるやつの視線からは逃げられず見つめられていることに嫌でも気づいてしまう。


「おい、起きてるんだろ。下手な寝たフリはやめろ。」


そう言われてしまってはどうしようもなくしぶしぶ布団から顔を除かせると突然上に被さられた


驚きに目を見張ると力強く抱き締められる。突然のことに頭がついていかず目を白黒させているとふと体が離れ代わりに首もとに銀のチェーンが付けられていた


「…なにこれ。」


「首輪の代りだ。」


「は?」


そう言われてよくみるとチェーンにはシンプルな銀色の指輪が通されていた


「え…これ」


「俺と付き合ってくれ。」


突然の告白と久々に見るあいつの顔に目を合わせる事が出来ず思わず俯く


「この間お前にルームシェア止めないかって言われて心臓止まるかとおもったんだ。だから、誰かにとられる前にと思って。」


だからそれでお前を少しでも繋げたらいいなと思ってと目の前のやつは小さく呟いた


「お前になら繋がれたい。

俺は…お前の方が離れてっちゃうんじゃないかと思ってた。」


俺の言葉にやつは心外だと言わんばかりに眉を寄せ俺の両頬を捕らえ引き寄せた


「やっとここまで漕ぎ着けたのに今更俺がお前のこと手離すと思う?」


そう言われて今頃、俺は自分で思っていた以上にこいつに思われていたのかと認識する。


「もう、あんなこと言うなよ…?」


「うん、言わない。だから、好きなだけ俺を繋いで…?」


そう言うときつく抱き締められそれに答えるように俺も抱き締め返した


初めてのワンライだったのでいつもより更に拙い所が多く加筆修正してしまいましたがもし原文が気になるという方がいらっしゃいましたらお声かけください()


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― 新着の感想 ―
[良い点] チェーンと愛が2つの意味になっていて恋の深さを深くさせていきました
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