28話
クレメンス大凶行が195階層に来てから、ベンジョミンは潜伏していた。
クレメンス大凶行は壺から貰った力で一瞬で195階層を制圧していった。
「それはまさに地獄だった。“肛門ランド”にある見事な桃の木が全てバナナに変わってしまった。“見て!肛門”様と私や仲間達の抵抗は、あっけなく攻略された。」
「それはそれは……運行見合わ…いや、うんこ見合わせにしておきなさいよー」
「運営しているのはクレメンス大凶行だ。」
「ソイツにクレーム入れてやれば良いのね!行こう!」
「ダメだ。奴の能力が何かも分からないままに」
「駄目じゃない!こっちは客だもの。GALを」
GALは“〜だもの”と言うと『GALを』としてギャル男になる。オスのチンパンジーになるのだ。黒い体は茶色になる。腰にはチェック柄のシャツを巻いた。
「おぉ!雄雄しくなった。が、やはりここで作戦を立てよう。」
GALをの背中は小さくなるばかりだった。
「そろそろ離してくれよ。このまま潰されたままだと狭心症になるぜ。」
「一網打尽にされないだけラッキーだった。おい……どうにかしてGALにこの状況を伝達しないと。」
「伝達出来そうだぜ。」
「モジャハート。名案があるのか!良かった。」
「良くないよ。」
「何故?」
「その伝達手段は『口頭』って奴なんだ。」
「何だよ目の前に来てんのかぁ!」
GALをは挨拶代わりに銀のチェーンをムチのようにしならせた。
クレメンス大凶行は手をチェーンにかざしたが、効果なく、チェーンに向けて伸ばした腕が思い切り打たれる形になった。
「骨が!骨がぁ!」
「クレーム言いに来たぞ!」
チンパンジーの発達した腕から放たれるチェーンは生物の骨など簡単に粉砕させる。
その高威力の銀のチェーンは巨大なバナナを真っ二つにした。
「GALがオスになってるぅ!」
モジャハートはこの世界で色々起こりすぎてそこまで気にしなかったが、口出汁には衝撃だった。
「クレメンス大凶行だっけか?おい!俺の……いや俺たちの『ビッグ便マウンテン』を返せよ!大切な思い出を奪われた気分だ!」
「ううう!それ……それはぁ!お前たちの方だぞ!私の寺はな、私の寺はお前たちに潰されて!」
「クレメンス大凶行……?お前は198階層のアイツなのか?」
「そうだ。復活したのだ。」
「復活が早すぎるだろうが!再登場するならもう少し期間を空けろよ!」
「お前だけは許さないぞ。お前だけは!」
骸寺騎士団が出てきたお値段なんと¥198001年間返品対応。
骸寺騎士団は骸骨が象の鼻を模した刀を持っていた。
「これはまずい。あいつらちんちん侍だ!」
「ちんちん侍?あの?」
「どのだよ!銀のムチは数に弱い。逃げるか。」
逆転の一手を探して逃げてみる。
部下を召喚したくせに、庇護対象のクレメンス大凶行が猛スピードで追ってきた。
腕が粉砕骨折してもピンピンしているのは、アドレナリンがよく出ている証拠だろう。
クレメンス大凶行は手からどんどんとガスを放つ。
バナナの葉がGALを達の行手を遮る。
視界が塞がれて思うように進めなかったが、それはクレメンス大凶行も同じこと。いつの間にか、園の入り口の“見て!肛門”像にやって来た。
“見て!肛門”は銅像だった。クレメンス大凶行のガスで、銅が腐食されて脆くなっていた。
GALをは、ベンジョミンのことを考えて銀ちゃんチェーンのムチで銅を砕いた。
“見て!肛門”像は中にそのままの“見て!肛門”を隠していたのだ!
「うんがぁ!なんじゃこらぁ!こんな刺激じゃ目が覚めて仕様が無いわ!」
“見て!肛門”様はペタペタと薄っぺらな草履で歩いて行くと、クレメンス大凶行に向けて尻を向けた!
「この紋所が目に入らぬか!」
「アレはな、」
「目に入れたくない」
「汚い」
「そ…それは菊のモン!」
しょうがなくクレメンス大凶行はノッてあげた。
またも、クレメンス大凶行のガスで“見て!肛門”が倒れた。
「ベンジョミンか?ようやく見つけたぞ!だが、お前の主君は今気絶している。」
「便利で強力なツールも命令系統をシャットダウンすれば無力だ!」
ベンジョミンはトイレのスッポンを自分の腰にくっつけた。
「残念だが私は、主君の安全が1番だ。」
「ベンジョミン……」
「逆転の一手など無い!残念だったな。」
追い討ちをかけるように、ちんちん侍がGALを達を取り囲んだ。
GALをは口出汁を地面に置いて、降伏しようとした時、モジャハートがそれを制した。
「クレメンス大凶行だっけ?気の毒だな。是非俺のロックンロールを聞いてくれよ。」
「そんでもってお前にも聞かせたいんだ。お前のガス。3種類だな。」
「クッ!」
「左手と右手で出るガスが違う。操作しやすい分、右手に2種類のガスをもってる。」
「左手に毒性の強いアンモニウム、右手に揮発性や気つけに使えるアンモニア、そしてそこから作る尿素!これが能力の正体だ!」
「焦ってるなぁおい!」
だが、ちんちん侍はこちらに向かって切り掛かってきた!
「ちんちん侍!」
モジャハートが掛け声を言うと、
「ちんちん侍!」
他のちんちん侍達も呼応した。何故こんなことが起こったかって?これがルールだから。
「アンモニウムで相手を気絶させたり、攻撃に使い、アンモニアで間違えて気絶させてしまった味方を起こし、尿素でバナナに肥料をあげて急成長させる。これがお前のやっていることだな?」
「ぉりや!」
ちんちん侍達がまた動きだす!
「ちんちん侍!」
モジャハートは完璧に攻略した。
「ちんちん侍!」
ちんちん侍達はまた、右手を挙げた。
「そこの人、あんたが主君を助けたいなら、やるべきことは分かるな?」
モジャハートはベンジョミンに合図した。
逆転の一手が始まる!




