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再編 WAKARE  作者: 佳穏
ここにある愛
127/163

愛の行方4

待ちに待った雅和から電話が入り佐知は天から救いの手を差しのべられたような気持になっていた。



「佐知ごめん 行政書士講習で県外に出てて連絡できなかったんだ」



「メールや留守電いっぱい入れてしまって迷惑かけてごめんなさい」



「気にするな 仕事の時は個人的な電話には出ない主義だから俺のほうこそごめん」



「その講習はもう終わったの」



「うん終わった 海外から日本に来ている人の依頼やクライアントから外国人を雇いたいといった相談も受けられるように国際行政書士の資格を取ろうと思っているんだ 今回の講習は外国人の帰化申請なんかを代わりに提出できる申請取次資格それは無事に終了した」



「頑張ってるのね、行政書士の資格のほかにも資格を取るなんてすごいわ」



「すごくはないけど、生き残るためには先々を読んで動かないと事務所を維持するのも大変なんだ ところで佐知の要件は?あんなに留守電やメールが来たのは初めてだから心配したよ」



「何から聞いてもらったらいいのか分からないくらいパニクってるの こんなの生まれて初めてだから対処できなくて、もう私ひとりでは無理本当にどうしたらいいのかわからないの助けて 雅和に助けてほしいの」



「ものすごく深刻そうだな 俺そっちに行くよ 会って話し聞くからSIGNPOSTで会おう 日時は佐知に合わせるからメールで知らせてくれ」



「ありがとう、日時はまた追ってメールするわね」



雅和は佐知の声にただならぬ事態を察していた すぐにでも飛んで行ってやりたいと心からそう思った 雅和は湧きあがるこの思いがなんなのか不思議でたまらなかった 恋人だった頃の感情とは異なるがあの頃と同じ佐知を守ってやりたいという気持ちは薄れてはいなかった 雅和は戸惑いながらも今もって切れない佐知との絆をあらためて再認識していた


どんな時も弱音を吐かないあいつがあんな切羽詰まった声で・・

あいつには西條先生と幸せになってもらわなければ・・今度こそ俺はあいつを守る


出会った夜ふたり星空の下で語り合った思い出が甦った。懐かしさとは別の感情がいっきに押し寄せてきたが雅和にはそれがなんなのか解せなかった


あとがき

引き続き秀行、佐知、雅和がつかもうとしている幸せへの旅路をご一緒下さい。人生に起きる苦しみや悲しみ苦悩に逆らわず全てを受け入れ過ぎ去るまで気持ち穏やかにして待つ、苦難苦境もひとつ変われば幸せに繋がるチャンスになる事を彼らは身を持って知る旅の途上にいた。終わりが見えない人生の荒浪を越えなければたどり着けない幸せを彼らは掴めるのだろうか・・





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