表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

エッセイ

「この食器洗い洗剤、汚れ落ちがいまいち」というひとに一回読んでほしいエッセイ


 リニアアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム! 応援してるよ!




 あほみたいな一文で始まったエッセイですが逃げないでください。

 ごきげんよう弓良 十矢です。ダイエタリーヴィーガンでせっけんユーザーというと環境大事! みたいなのを想像されるかもしれませんがあんまりなにも考えていません。


 最近TVCMを見ていて不条理だなあと思ったので筆をとりました。まじで、合成洗剤への誤解よくない。




 皆さんは食器洗いをしたことがありますか?

 結構な数のひとがしたことがあると思います。家でやったことがなくても、学校の調理実習や、林間学校、職場などでやっているのではないでしょうか。

 で、質問です。

 食器洗い洗剤のボトルの裏面って読んだことありますか?


 多分、半分くらいのひとは読んだことがないと思います。

 わたしはあの手のものの裏面は読む派なので、読んだことがあります。今はせっけんをつかっているのでうろ覚えですが。


 さてもうひとつ質問です。

 ハンドクリームでも保湿クリームでもなんでもいいですが、肌に塗布するタイプのクリームをつかったことってありますか?


 こちらも半分くらいのひとはつかったことがあると思います。

 投稿時は冬なので、保湿クリームにたった今お世話になっているというひとも居るでしょう。

 では、クリームってどういうものでできているか、ご存じでしょうか。




 ここで本題です。

 食器洗い洗剤の説明はきちんと読みましょう。

 読んだら書いてあるかもしれませんよ。

 「本製品は薄めてご使用ください」みたいなことが。




 現物がないので遙か彼方の記憶を掘り起こしますが、食器洗い洗剤の多くが「1ℓに1.75ml溶かしてつかう」ものの筈。2ℓだったかもしれません。

 たらいにお水orお湯を張って、小さじ半分くらいの合成洗剤を垂らしてよくまぜ、そのなかで食器を洗うのです。その都度その都度それをつくってつかい、余ったものは捨てましょう、と書いてあります。


 「スポンジに直接つけるものじゃないの?!」と思ったかた、疑問はもっともです。だって多くのCMで、直にスポンジに垂らしてますもんね。

 それがメーカー推奨のつかいかたならいいですが、結構な数の洗剤があんなつかいかたしてたら手が荒れます。それに、手荒れだけでない重大な問題を引き起こします。


 クリームの話を覚えているでしょうか。

 クリームは、乱暴にいうと「水分」「油脂」「乳化剤」からできています。勿論、製品によって、いろんな成分が含まれていますが、大枠はかわりません。マヨネーズみたいなもんですね。

 水分と油脂分は、本来まざりあいません。攪拌でなんとかすることもできるかもしれませんが、なめらかでつかい心地のいいクリームをつくるのは難しいです。そこで活躍するのが「乳化剤」。まざらない筈の水分と油脂分を一緒にさせるにくいあんちくしょうです。

 その乳化剤は、界面活性剤です。食器洗い洗剤もこれです。


 界面活性剤は、みずとあぶらをなじませるもの、です。

 クリームの場合、多めの油脂と少なめの水分を乳化させて、とろりとしたテクスチュアのものをつくりだすのです。

 食器洗いの場合は、多めの水分に、食器に残ったぎとぎと油汚れを放ってしまう。流水でゆすげば食器はすっきりつるぴか、という寸法です。

 察しのいいかたなら気付いたでしょう。

 少ない水分と、薄めていない食器洗い洗剤と、油でぎとぎとのお皿が出会ったら……?


 ねちょねちょのクリーム状のものができあがってしまうのです。


 もし勇気があるかたが居たらためしてみてください。

 食器洗い洗剤と食用油をまぜると、ねちょねちょねばねばしたなにかができあがります。

 こいつはねちょねちょしていて非常に落としづらい。よかれと思って洗剤の量を増やすことで、ねちょねちょも増やしてしまうのです。


 つまり多くのTVCMは、食器洗い洗剤ユーザーにとっては罠となりうるのです。

 食器洗い洗剤なんてどれも一緒でしょ、裏面なんて読まずにCMのようにつかえばいい。そう誤解するひとはかならず出ます。

 そして、CMのようにつかうとお皿がねとねとしてちゃんと洗えないから、その洗剤そのものがだめだと判断する。

 石油系はだめでアミノ酸系がいいとか、この商品は環境に配慮していて天然成分がなんとかとかかんとかとかで……というようなうたい文句にだまされてしまう。

 その結果、高額なのに成分を見たらその辺で叩き売っている合成洗剤とおんなじものを買わされる、という被害も、実際あるのです。




 わたしは薄めようがどうしようが手が荒れるのでせっけんに鞍替えしましたが、合成洗剤をつかっていて手荒れになやまされているかたが居るなら一度ためしてもらいたいです。

 きちんと裏面を読んで、表示通りの分量でつかってみてください。そうすれば、食器はつるつるぴかぴか、手は荒れず、洗剤の減るスピードも大幅に減少します。節約です。リニアアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムは悪くないんです。CMの所為なんです。




 もしそれでだめならせっけんもありますよ。ただせっけんは合成洗剤とは反対で、量をつかわないといけませんけど。

 せっけんのつかいかたも知りたい! という奇特なかたが居たら追記しますが、とりあえずはここで失礼いたします。


 食器洗い洗剤をつかう量を減らしてお皿は綺麗に、出費は抑えて、得しましょう。




 結論・なんでも濃ければいいというものじゃない




 最近はうすめたものも販売されているとか……?

 とりあえず、裏面をしっかり読むのは大切だと思います。

 こういうのが古い情報になるといいな。




 こそっとせっけんについて。

 せっけんは規定量以上でもばんばんつかわないと汚れ落ち悪いです。

 たっぷりの泡がへたることなく維持できる状態が本領発揮できる環境です。思っているのの数倍しっかりした泡で、ためすすぎはしないであげて下さいね。

 硬水だとつかいにくいですよ~。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ