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性格

 全く反省している素振りが見えないので、時間の無駄だとわかりつつもマティルドに説教をした。

 会ってから間もないのに、大体彼女の正確が見えてきた。人をおちょくったりするのは好きだけど、たまに天然が出て自分にもダメージを与えることがある、おバカ。さっきのすr...〇〇ーサイズについてがいい例だ、笑っていたけど顔は恥じらい一色だった。でも、おちょくってくる回数の方が圧倒的に多い......あはは、何故か三人の幼馴染の顔が浮かんでくる......


「ゼェ...ゼェ...人をおちょくるのは悪いことだと理解できたかな?」

「理解しましたよ~え~んく~ん」


 やった!サーシャたちは付き合いが長いからもう諦めていたけど、マティルドは彼らより常識人っぽい。これで少し俺の精神的負担に余裕が――――


「それにしてもスリーサイズの発言であんなに顔を赤くするなんて淵君、初心だね~」

「帰る!!ごちそうさまでした!!」


 ―――――減っていなかった、むしろ増えたわ!悪いが俺は帰る!また後日伺ってくれ。にしても今日は疲れたなー、帰ったらリビングのソファーで寝転がって居よう。そう決心した瞬間―――


「あっ、待って淵君!」


 ――――後ろから、マティルドに腕をつかまれて、頭の中が真っ白になった。その状態の俺は、もう何の抵抗もできなかった。


「謝るから、行かないで!あれっ?淵君、頭から湯気が出てるよ...淵君?えんく~ん?...まさか...立ったまま...死んでる?!」

「....................................」


 んなわけあるか。あー、だめだ...ツッコミする気力もない。俺は前に行った通り、女子と普通に会話が出来ない、もしくはそれが限界。よって、接触ともなると今のように、頭がショートして魂が抜ける。理由は幼少期から女子と喋っていないことと、思春期真っ只中だからだろう。


「....................................して」

「えっ?なんて言った?」


 止めろぉぉぉぉぉぉぉ......これ以上顔を近づけないでくれぇぇぇぇぇぇ....早く言わないと......


「................離して.......ください」

「............やだ」


 嘘だろぉぉぉぉ!!......最後の力を振り絞って言ったのに、あっさり断ち切られた...婆ちゃん......爺ちゃん......今そっちに行くよ...(死んでない)。


「...じゃあ離したら帰らないって約束できる?」

「......します...約束します」


 頼むから、何でも約束するから、俺が倒れる前に離してくれ......うん?なんで小指を出してきたんだ?まさか――――


「じゃあ指切りしたら離してあげる!」

「.........わかった」


 ふぉぉぉぉぉぉぉぉ!!これは別の意味で死ぬ!カフェで人の目がある+この年齢で指切りはあかんやろ、マティルドさん!今度は羞恥心で死ぬわ!


「指切り~げんま~ん、嘘ついたら~針千本の~ます、指切った!」


 ほっ。やっと離してくれた、これは多分拒否反応じゃなくて俺の豆腐メンタルが耐えられないと思って体が防衛したんだろう。思考を失うのは痛いけど...


「というわけで、淵君は今私と約束したので今日の恋愛相談が終わるまでは帰れません。いいですね?」

「......別に本気で帰ろうとはしてなかったよ...後ろから呼び止められたら席に戻るつもりだったよ...」

「あら?私が下校中にあなたを呼んだ時、反応しなかったのは気のせいかな?」

「うぐっ...さっきはごめん」


 痛いところを突いてくるな...確かに俺も言葉で止められないとわかる相手なら、後ろから腕をつかまえ...る勇気は俺にはなかった。


「はいはい、この話を続けたら長引くから続きをしましょう」

「...約束だしな、しょうがない。でもさっきみたいに俺の気がそっちに向いていないときに接触をするのはやめてもらえるとありがたい...いきなりだと避けれない」

「ぷっ!...善処するわ(今度またやってみよう)、っていうか避けるのね真正面からだと。面白いわね...」


 頼むから面白いからと言ってわざとツッコむのはやめてくれよ...万が一避けてマティルドが転んだら罪悪感で俺の精神が持たないから...絶対何か企んでいる顔だ。


「...気を取り直して、今ので結構時間が食われたから一気に行くよ」


 確か高校を出たのが16時位に出て、カフェについてから1時間くらいかかってるから...もうすぐで女の子が一人で帰っていい時間じゃなくなるから早めに済ませておかないと...


「まず、さっき言った通り君の個人情報だね。友達の数、成績、趣味、家族構成とかそういうのを適当に教えて」

「適当にって...言い方...」

「生憎、俺は他人の人生にあまり関わりたくないから、他の人の情報はあんまり知りたくない」


 知りすぎてしまうと、自分に不利益なことが起こったり新しい関係を作ってしまうこともある。......中途半端な友情なんて必要ないだろう?お互いが気まずくなるだけだし。


「そして一番難しくて、答えずらいのを一つ答えてもらう」

「........(ゴクリ)」


 今まで会った人の中で、この情報をすぐに教えてくれた人はあまりいないだろう...だけど《《ジェントルメイデン》》としては、彼女の願いを叶えるために知っておかなくてはならない......


「マティルドの性格」

「......ふー、安心したわ思ったよりも難しいものじゃなくて――――

「いや、人間であると答えずらいと思うぞ。俺が今求めている情報は、学校での君の性格と《《家での君》》について聞いているんだから」

「っ!!」


 流石に驚くか...まぁ、同い年の男性にプライベートの中のプライベートな情報を聞かれているんだからなー。さて、君はどんな答えをくれるのか―――――

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