#6
スパイクタートルを掃討し終わった一向はダンジョン198階層に来ていた。
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「加藤と林道のおかげで大分楽ができたな。魔石もかなり数集まったしな。まぁ、その大半が無限倉庫で勝手に収納したんだけどな!いやぁ、我ながらいい仕事したなぁ。」
「……優…それ泥棒…」
「え?ばれなきゃ大丈夫!どうせわからないよ。」
’ばれなきゃ犯罪じゃないんですよ’って言うしね。
「そ、そうだね。」
雑談をしながら歩いていると、階段があり、降っていくと目の前に、蛇のレリーフが掘られた高さ10メートルもあろうかと思う両開きの扉があった。
「ここがボス部屋だ!ここのボスは、情報によるとナーガという蛇型の魔物らしい。俺も戦ったことが無いから立ち回りがわからないから、各自パーティを組んで自己判断で動いてくれ。くれぐれも同士討ちはしないように!ではいくぞ!」
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扉を開けた先には半径500メートル高さ50メートルのドーム状の闘技場だった。中央に蜷局を巻いた体長100メートル直径10メートルはあろうかとう巨大な蛇がいた。
「うっひょ~でっかいなぁ♪」
「呑気だね茜。少しは妹を見習ったらどうだ?」
「さて、いきますか!」
「「「「「我ナーガ戦に突入す!」」」」」
きまった!
「てなわけで、俺と翔は前衛のサポートのために前に出る。他の人たちは魔法にて後方支援を頼む!」
「そうと決まればさっさと行くぞ!俺はトップスピードで行くから、優は後からついてきてくれ!」
いやいや、実力隠すんじゃなかったのか?ってもう残像しか残ってないし…
「俺も行くか…」
といってもトップスピードでいくんだけどね!
「ってか、味方の魔法のせいで危なくてまともに動けないし…ゴ味方め…」
「優!蛇野郎の正面は片桐達に任せて、俺達は後ろの方から行くぞ!」
「りょーかい!瞬殺しない程度に楽しもうじゃないか!」
まぁ、翔のスピードと俺のステータスだったら負けることはまずないと思うけどね。
「ふっ…って硬いな…」
まぁ、俺の剣がただの青銅の剣だしな…てか翔少しやりすぎじゃねぇか?
優が一振する間に、翔は25回ナーガを切りつけていた!しかも、弾かれる素振りも見せないで確実に鱗の隙間に剣を突き立てていくのは流石と言ったとこだろう。
『GYAAAAA』
この連撃には、たまらず悲鳴をあげるナーガである。
「舞え我が名の元に薙ぎ払え刈悪!」
そう言い放った瞬間、片桐の持つ聖剣に光が集まりだし、次の瞬間には聖剣の延長戦上に刃渡り150メートルもあろうかという、光の刃が出来ていた。
「せいっ!」
軽々と剣を縦に一閃する…光の刃がナーガに到達すると同時に、触れた所から血肉が蒸発していき、血飛沫を撒き散らすことすらも許されないままナーガは一刀両断されて消失した。
「ふっ、勇者の前に立ちふさがるなど1万年早いわ!」
チョウシニノルナヨ、コノイキリユウシャガ!
「っ…危ねぇな!片桐!危うく俺も一刀両断されるところだったぞ!」
あれ?珍しい…翔がここまでキレるなんて。
「あ、悪いこの蛇がデカすぎてそっちまで見えなかった。すまんな!勇者の顔に免じて許してくれ」
ムカつくな!こいつ。いつか報復でもしてやるか……翔が!ん?お前がやらないのか?だって?やだなぁ…俺がやったって意味無いじゃん。
「…まぁ、いいわ。いちいち相手にしてたら疲れる。」
おっと、本音出てますよ!翔さーん!
「優、俺達は神崎たちの所に戻るか。」
「そうだね。」
そう言い俺と翔はパーティメンバーがいる所に向かっていった。
『ゴゴゴコゴゴコゴッ!』
「ん?何の音だ?」
「ボス討伐の演出だろ。」
なんか嫌な予感がするんだよなぁ…
「そっかそっか」
そう言い歩いいると、俺たちの真下が膨れ上がったと認識した時には巨大な水柱が一瞬だけ立ち、そこには巨大な穴が空いていた。
当然だがら、俺と翔はその穴に落ちしまったようだ。
「あ…俺死んだな……」