08 庭園
庭園の奥に行くと、女がいた。
「私は神様などではありませんよ」
聖域の主は自分の存在を否定したようだった。
「ただの少しすごい人間です。ちょっとばかり人より凄いことができるからといって人を神様にするなんて、人間は大げさなんですよ」
自分のことを人間だというのに、人間のことを人間という女。
「ここも聖域などではなく、ただちょっとばかり普通の人がこれなくなってて、綺麗な庭園というだけなのに」
ネコ「にゃあっ!」
ネコモドキは聖域の主を気に言ったようで、そいつの頭の上を満喫している。
レミィ「ずっとこんなところにいるんですか?」
「そうです、私はこの庭園の主ですから。離れるわけにはいきません」
レミィ「寂しいです」
レミィの質問に答える女。
だが幼い少女が思うほど、女は現状に不満を抱いていないようだった。
「そんなことないですよ。たまにこうして水で溺れた方が遊びに来てくれますし」
レミィ「そうですか、それは良かったです」
「でも、視線を合わせるどころか顔を向けてもらえないんですよね」
レミィ「それは失礼です!」
「どうしてでしょう?」
ここに来た奴はおそらく自分が死んだと思ってるから、あるいはお前が神だからと言っても女には通じないだろう。
アス「お前は社や祠に足を向けて眠る趣味でもあるのか」