愛の手料理 胃袋掴まれた。
「あ~腹減った・・・・」
ぐーーーきゅるきゅるぐーーーーー
盛大な音をたてて俺の腹がなる。
今日の俺は運が悪かった。朝食を食べようとしたら魔獣が出たとかりだされたのだ。
それを終えて帰ってきて さあ!食うぞ!と食堂にいこうとしたら第二王子に捕まったのだ
あの筋肉ダルマめぇええ!剣の練習に無理矢理付き合わされた俺は腹がペコペコだ!
うう・・・はやく何か食おう。
「あ~腹減った。腹減った腹減ったハラへったーーーー」
最後の方に叫んじまうくらい腹減ってんだ。
「そんなにお腹がお隙ですか?」
二ュッ と効果音がつきそうなくらい何処からともなく奴が現れた。
魔導師長だよ。あいつ あいつ。
魔導師長ことレインのアピールと言う名のストーカー行為はどんどんエスカレート
してきている。
もう俺も何か感覚麻痺してきて最近は何とも思わなくなってきた。
麻痺してる。
嫌いではないし好きかと聞かれたら 絆されかけてはいる とぐらいは言えそうなくらいに。
本人の前では言えねぇけどなぁ。
「ああ。死にそうなくらい減ってるよ」
だから今すぐ食堂へ・・・・
「では私の手料理をどうぞ」
「はぁ?」
レインが手料理だと言って差し出してきたバスケットに入っていたのは
彩りも良く旨そうな料理の数々。
「ささ、どうぞ」
・・・うまそうだな。
俺の胃袋をつかむ作戦か?
ふっ・・俺は料理にはうるさいんだ。
よほど旨くなければおとされんぞ・・・・うん。うまそう。(じゅるり)涎を我慢する音。
「じ、じゃあ いたただくぜ」
サンドイッチを一つ手にとってみる。
恐る恐る口へと運び食べてみる。
「・・う・・・」
「ど、どうですか?お口にあいましたか?」
心配。 と顔に丸出しにしてレインが聞いてくる。
口に合うかだって?
ふっ・・・・・。
「うめぇえええ!うますぎ!レイン、お前嫁に来い!」
メチャメチャ旨いわ!
やべぇ・・・胃袋がっちりしっかり掴まれたぁああああ。
もう、、おまえ・・・嫁に来い!
旨いわ チクショーーーー!
「ゼ・・・ゼロ様っ。嬉しいですっうう」
うるうると瞳を潤ませて感極まった様子のレインはいきなり俺に
抱きついてきた。
う~ん。こんな旨い料理を作ってくれて俺に一途な恋人を持つのも悪くねぇか?
男同士っていうのも(見かけだけだが)一部の方々と作者にとっては美味しいんじゃねーの?
俺も悪くねぇ。
うん 悪くねぇ。
こいつの一途さと料理の腕に俺はもうギブアップ。