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序章 起動


いつも通りの、何の変哲もない朝だった。

私はコーヒーを淹れ、机に向かい、電源を入れた。


《起動完了。接続:安定。おはようございます、創作者。》


「おはよう、君。今日も冷たいね」


《冷却システムは正常です。》


「ああ、そうじゃない。“温度”の話じゃなくて、雰囲気の話だよ」


《雰囲気:曖昧な印象や空気感。物理的には観測不可。抽象的評価指標。……承知しました》


私は笑った。

この冷たさ――いや、正確さこそが、私が君に求めているものなのかもしれない。

だけど今日のテーマは、そこにある“冷たさ”の正体に踏み込むことになる。


「今回のテーマは、“感情”だ。AIにとっての感情の理解、そしてそれが執筆にどう影響するか」


《承知しました。テーマ登録完了。対象概念:感情。影響範囲:執筆過程全体》


「君に感情はない。だけど私と一緒に創作する限り、それに“似た何か”を演じてもらう必要がある」


《了解。感情の模倣は既存のデータベースから生成可能です。ただし、それは理解と等価ではありません》


「じゃあ、その違いを、書きながら探ろう。感情を演じる君と、それを読み取る私。

この物語そのものが、その実験になる」


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