表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

99/119

第99部分 救急! 買取業者利用レポ & コバエ抹殺”原始的”対策

第99部分 救急! 買取業者利用レポ & コバエ抹殺”原始的”対策



えっと… 「異類婚姻譚」も放りっぱなしで… 第99(きゅうきゅう)部分まで参りました。


近頃はおうちの整理というか、モノの処分に躍起になっておりまして… 

1つには故ヨメ殿の衣類やバッグ、その他趣味の遺品、2つには結婚引き出物やらなんやかんやの贈答品、無用に買ってしまったもの… 3つには自動車で2時間半ほどかかる地に棲まう実家のモロモロの品々…

さらにそういった物品の中でもほとんど使っていない物、どころか封も切っていない物だの、箱や包装の有無やら汚れや経年劣化のモノなどを適当に整理しつつ、御近所の買取ショップ”OFF何ちゃら”まで運んでは査定してもらうことにいそしんでおりました。


ああいう”査定”って、価値や需要を見越して低めに値付けするんだろうけど、大変というか難しそうな気がする… にも拘わらず結構な数を持ち込んでも1時間もすればちゃんと

 ・値段がつかないモノ

 ・値段が付くモノそして買取価格

とに仕分けしてちゃんと説明してくれるのはどう見てもバイトの兄ちゃんやらパートのオバチャン。

失礼ながらこの方たちに本当に価値が判り、その先売れるか売れないかが予測できるのだろうか。


売手のこちらとしては家庭ゴミが減るだけでなく、うまくいけば買取の値段分だけ現金化できるのだからひたすらありがたく…つまり文句を言う筋合いではないが、本当に頼って良いのか疑わしくなってしまう。そういったリスクも当然織り込み済のようで当然ながら査定額もべらぼうに安いことがある。

一例を挙げると… 佐伯泰英氏の手になる人気シリーズ「居眠り磐音 江戸草子」シリーズ50余冊をまとめて持ち込んだところ、査定額はまとめてなんと40円であった。1冊5円の値段が付いたモノが8冊で、それ以外は0円と査定されたワケだ。しかし同時に持ち込んだぶ厚い文庫本「陸軍中野学校」はなんと1冊でなんと200円! 

わからん…


まあこういった世の中の事象は、はてしなく美しい「需給曲線」にのっとっって決まることは重々承知ながらも、不思議が氷解するに至るワケもない。

まあどうせ親戚が読み終えた後に処理に困って母にプレゼントしたものをさらに下げ渡された本だし、私も読み終えたは良いが”本棚の肥やし”を増やす気はないので正直何がしかの値がつけばむしろありがたい位のモノである。これら100余冊の査定に45分程を要したが、”ピっ”…という音だけで判断するに、バーコードなどを読めば本部などであらかじめ設定した値付けで査定するシステムが確立されているのだろう。オール込みで400円ほどの価格になり、まあ持ち込みのガソリン代分としては充分ペイできたワケだ((笑))


しかしブックはこれでなんとかなるとして、服、クツ、レジャー用品、家具、雑貨、陶器やガラス製品、電化製品、おもちゃなどはどう査定しているのだろうか、さらに…この隣の店舗ではレコード、ゲーム機やソフト、CD、DVD、楽器、光学カメラやレンズ、デジタルカメラ、AV(オーディオ&ビジュアル)機器、諸工具なども扱っており、製品の種類は相当数に及ぶのである。

ほんの一例を挙げるとCDは基本5円だが人気があれば30~300円、DVDは200~600円、DSのゲームソフトは漏れなく1本10円、LPレコードに至っては1枚一律5円、として査定されていた。無論査定額に不満であれば持ち帰れば良いのだ。


ただ…

「査定0円故ゆえに、お引き取りください」とは言われないのは不思議な気がした。

無論取引を中止して持ち帰ってもよいのだが、「このまま置いて行く」という選択肢があるのはこちらとしては有難かった。せっかくクルマに積んで持ち出したのに、査定ゼロと判った上でなおまた持ち帰るのはさすがにバカバカしい。それが所有権を放棄しゴミとして置いて行けば店で「処分してくれる」というのである。まあこうしておけば客としては次回以降も遠慮なく持ち込みができるワケだし、店としても処分費用は若干掛かるとしてもある意味客寄せCM的コストだとして許容できるということなのだろう。店として「高い価値が付きそうなモノを密かに、または破格の低価格と査定しておく」という悪用不正も可能であるが… 売り手側から見れば、どのみち捨てる寸前で持ち込んだゴミなのであるし持ち帰ってゴミの日に出直すのは面倒過ぎるので、要するにあとは知ったことでない。つまりは店としての良心と信用の問題なのだ。


おっと…この文脈は公平じゃないな、安く買いたたかれそうなイメージばっかりだ。

(唐突に)逆に驚くような高額が提示されたこともある。


6年ほど前に30K(30000)円ほどで買ったパナさんのビデオカメラは、本体と充電ケーブルとPC接続ケーブルしかないのに、しかもSDカードスロット不良というオマケ付きで7000円、5年くらい前に15000円ほどだったデジタルカメラは箱付きフル装備で5500円、自分が高校時代に15000程で初めて買ったフォークギターが2400円ほどの査定になったのには正直驚いたわ…


結論としては、査定に出してみなきゃわからない… ということ。

これじゃまるで結論になってないけど、「意外な結果」が多いということは「素人にはわからない」ことと同義である。まあ家の片付けを第一の目的として、不用品のうちのまともそうなモノはとりあえず持ち込んでみようか、という気持ちだけは持っておくことにしよう、うん。



さて… 梅雨も明けたところで、日増しにコバエが目立つ季節になってしまった。

ヨメ殿が居なくなってしまった影響で、逆に自身が家の中のことに責任を持つ立場になり、逆に言うなら全権を握ったため、余程不都合で奇怪なことをしない限り息子どのに文句を言われることもない。もともと我が家は害がない限り小さな動物や昆虫には寛容な家風であって、例えばハエトリクモやアシダケグモ、ガ、その他一般昆虫たちがその辺の窓辺や壁を歩いていても彼らが命を落とす危険はほぼ無い。かつて一度だけ真夜中真暗闇で存在に気付かず、踏み出した足の裏に違和感を感じて動きを止めたものの時すでに遅く、踏みつぶさないまでも(たぶん)昇天させてしまったアシダカ軍曹がいたけど… ごめんね。どうしても支障がある場合は、100均の透明プラ製虫かご本体をそっとかぶせ、蓋替わりに透明な下敷きを挿入して逃げ道を封じ、そのまま外に逃がす方法を採用している。


ただし衛生害虫は全然別である。いっときのダンディズムのために家族の健康を犠牲にはできないからである。幸いGの姿をここ数年間見たことがない。普通のハチやハエでさえも、できれば窓を開けて丁重に外まで案内誘導することが普通なのに、いわゆるコバエだけには打って変わってキツイ対応をしてしまう。


理科では「ショウジョウバエ」と呼ぶヤツラを、亡きヨメ殿は「ザンパンムシ」と称していていて、なんかとてもおかしかったことを覚えている。まあ確かに残飯ザンパンに群がる習性だからなあ… ここではそういうヤツラを”コバエ”と呼ぶことにしようか。

コバエは生活能力と生殖能力が高く生殖サイクルが早い特徴をもち、しかもしばしば突然変異を起こすため、例えば遺伝学者モーガン氏が用いた研究素材として優れた実験動物としてあまりにも有名な昆虫だ。


ヤツラはやたらと目に着くだけでなく、隙さえあればあろうことかノロノロと我が眼の前を乱舞し、食品にたかり、同様に排水口の網や作りかけの息子の弁当に進入と採餌を試みようとするからである。そのくせいざとなれば忍法さながらの飛行術による遁走を見せ、瞬時姿を消してしまう… 全くイライラする。


そして… 何気なく良く姿を見せる割に、「いざ退治しようと捜すと見つからない」という戦術でこちらをフラストレーションマシマシにさせる。さらに見つからないなら仕方ないから、じゃあ諦めて夕飯作るか… と作業に入り興に乗ったころに眼の前をさえぎって飛翔し、洗った食材にタカルのである。イライラが加速しても、もうこの段階で殺虫剤を使えないし使う気がしない。今使えば食材にも掛かるのが確実だからだ。


さらに悪いことが重なった。

食材に掛かりそうもないところで、飛んでいるコバエに殺虫剤「フマ≠ラー」を直撃命中させたのだが… 

なんと、何事もなかったかのごとく飛び抜けていく姿を確認してしまったのだ。

いや、絶対に殺虫剤の霧…というか飛沫の中から飛び出してきたので、命中は確実である… しかし。


んっ??? 

茫然としてしまった。


おかしい。サティの知っているコバエはあれで撃墜できたハズだったのだ。

しかし… ヤツラは殺虫剤の霧の中から普通に飛翔して逃げてゆく。見誤りではない。確実に命中しているのに、全く効いている様子がない。


そんなことが2度、3度と繰り返され、今は確信している。

ヤツラは身に付けてしまっているのだ。

そう、薬剤耐性である。しかも1匹2匹ではなく、しゅ遺伝子ゲノムレベル単位で。



私は知らなかった。

昨年11月から台所を預かってきたものの、台所や居間にこんなにコバエが多いとは思わなかった。クソ暑い季節、一昨年まではヨメ殿が台所を仕切ってきたし、昨年は息子が夕食を作ってくれていたから…


ところが5月、6月と周囲が暖かく暑くなってくると、調理中や食事中に奴らが視界に入る頻度が増え、またゴミ出しの日にレジ袋やら容器包装プラスチックのポリ袋を縛ろうとすると中から数匹、場合によっては十数匹飛び出して来るのが常態化するようになってきてしまった。

こりゃ鬱陶うっとうしいし不衛生だ。特に長男の弁当については翌日の昼に食することから見て食中毒の機会マシマシになるという危険さえはらんでいる。ところが見掛けた個体を叩いても潰しても、まるでOFFスイッチが効かないモグラ叩きゲームのように際限もなく、なかなか絶滅させることはできなかった。


作戦1

まず、見掛けたところで、全力で撃って潰す。しかしさすがになんかべっちょり感は残るし手洗いは不可避となる。

しかしやつらはそういうときだけは素早く遁走とんそうして撃ち漏らしてしまうことも多いので、ヤツラを飛べなくする作戦も併用した。ナニ簡単な話で、霧吹きを用意して中に少量の台所用洗剤を溶かした水を入れておくだけだ。ヤツラを見掛けたら、遠目からそっとこの霧を吹きかけてやれば彼らのはねは湿って重くなり、自然飛べなくなってしまう… つまり歩いて逃げる術しかなくなるのである。これなら誰でも”パンっ”できる。まあ手洗いは不可欠だが、かなりの期待値で殺戮が可能になる。しかしこれでもなぜかコバエ族を絶滅させることはできなかった。


作戦2

野菜くずに酢と水を半量ずつ混ぜたものに台所洗剤を混ぜ、さらにフルーツ缶詰の香料付きシロップを加えたトラップ兼殺虫剤の毒エサ作戦を試したが、際立った成果はなし…

ハエトリ紙なんぞ、あんなもんが台所の天井からぶら下がっているかと考えるだけでも気分サゲサゲだから採用うんぬんの前に却下。そもそもハエやコバエが接着する前にそそっかしいサティの顔や手にベタベタがまとわりつく未来が簡単に予想できてしまう。


作戦3

そうだ、ヤツラは生ゴミ箱とか包装材のフィルムゴミのあたりをうろついていることが多いから、そこに殺虫剤を散布すればさすがに生きてはいられないだろう… 殺虫剤の霧を「一瞬で」通過する程度の耐性は可能だとしても、さすがにずっと呼吸を停止させ続けることはできないに違いない。そもそも昆虫の呼吸器はキチン質の体表に空いた小さな穴である気門きもんであり、肺呼吸のヒトのように「呼吸を一時的に停める」ことすらできないはずなのだ。


要するに薬剤への曝露ばくろ時間を長くする方法を採用すれば良いのではないか。そのためには閉鎖空間に奴らを誘い込み、閉じ込めてから殺虫剤を噴霧して放置すれば良いはずだ。普通にゴミ用のポリ袋を縛ろうとすれば、奴らは素早く逃げてしまうから、なるべく不意打ちでビニル袋の口を握りこんでヤツラを封じ込めてみよう。


よし、うまくいった!

殺虫剤噴射!

いまヤツラはビニル袋の中で飛びまわっている…が、10分もすれば全滅するであろう…


10分経過…

ポリ嚢を揺すって反応を見る。さて…

アカン、全然効いてない、普通に歩いて飛んでいるじゃないか。


50分経過…

さすがにおかしい。効いている感じが全くない。


2時間つまり120分経過

結果としてフマ≠ラーはコバエに対して無力… 少なくとも表面上は何の影響もなかった。

もし平等に…というならア=スの製品でも試す必要があるが、とりあえず今は「実験のための実験」ではなく、食中毒の危険と向かい合った焦眉しょうびの急の案件なのだ。


作戦3の方針は根本的にくつがえされた… というより、「殺虫剤が効く」という前提が誤っていたのである。そう、現実には2時間経過してもヤツラは生存していたのである。このタフさに、逆にサティの方が薄気味悪くなってきた。


失礼ながら”隠れキリシタン狩りのお役人”の心持ちはこんな感じだったのではないか。

ちょっと転ぶ(=転宗する)フリで一瞬「踏み絵」しとけば「お構いなし」にしてやるのに、どうしてワケ分からん、似てるとも似てないとも判別できない絵がかいてある板を踏むことを拒むのか。あ、最近は「踏み絵」とは言わずに「絵踏み」と教えるものらしいが… 

そしてヤツラへの対策は、キリシタン狩りのお役人のごとく自然あたりまえに、よりハードに、よりタイトにエスカレートしていくのである。そこまで素直じゃなかったから、砂浜に逆さハリツケにして満潮で窒息死させるとかもろもろの見せしめ刑とか思いつかないでしょ。それに…そうやって受難にさらさされるほど、後世に「聖人」認定されるという名誉に浴する可能性は高まるのであるから、これは教会や宣教師の悪徳とも言える扇動とも言える必然でもある。

いや、キリシタンの例を出すまでもなく、ニンゲンという存在は条件さえ整えば誰もが虐殺者バーサーカーに成り得る資質を備えている。イマジン、もしあの殉教者キリシタンが教皇の命を受け、逆にこのお役人たちにクリスチャンへの改宗を迫る立場になったならば同じことを、もしかしたらもっとヒドイことをいたであろうことは西洋の歴史が証明して余りある。たとえクリスチャン同士であっても、宗派が異なるというだけで虐殺しあった例はいくらでも…



まてまて… 少し冷静になってそもそも自宅ウチにコバエが増えた原因を考えてみよう。

最初は偶然が、はたまた臭いなどに誘われてよく開けっ放しになっている各所の窓や扉から入ってきたのだろう。

(ヤツラにとって)魅力的な臭いをたどれば台所、就中なかんずくゴミ袋に辿り着くのは自然な流れだろう。

ヤツラがそこに集まり採餌やら産卵やらをしていると、たまにサティがゴミ袋を縛りにくるが、そのときヤツラは思い思いに飛んで逃亡する。

しかし心配は御無用、どうせすぐに代わりのゴミ袋が設置されるからである。

これじゃ奴らの数は増えこそすれ、減る要因がほぼないわけだ。ただしそこまで汚くはないので、この家の中完結の子孫繁栄は極めて難しいはずだ… (いやそう信じたい!)


ではどうすれば良い?

そうか、どこかで数を減らす過程プロセスを加える必要があるのではないか。

虐殺ジェノサイドが可能なのはどの段階か、そしてその場所は…?



さてあなたならどうなさいますか?


結果から述べると… サティが採った対策の効果はテキメンでした。およそ2日間掛けてほぼ根絶に成功しました。

ただ… 方法はなんとも簡単、ただし感じ方によっては残虐としか言い様はありませんが…


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ