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第77部分 霊感ゼロのサティが遭遇したこと

第77部分 霊感ゼロのサティが遭遇したこと



このエピソードは、申し訳ありませんが皆様のために書いているものではありません。

ただただサティがきちんと覚えているうちに書き留めておきたい3つの心霊モドキのエピソードなんです。

そう、あいまいになってしまう前に。

早い話が、自分のためってこと。だからオチとかギャグとかを付けるつもりはありません。

それでもお読みいただける方は、そこんとこよろしく… ということで、時間を追って記してみます。


無論事実をそのまま淡々と書き進めるだけで、創作、脚色はほどこしておりません。



1つめの話。

GW近辺… と日付はボカシておくが、我が良き伴侶であった嫁殿が遊びに行った旅行先で不慮の死を遂げた。いわゆる客死である。

嫁殿が張り切って構想と間取りを企画し、とても気に入っていたマイホームからは250kmの距離があった。

当初は事件性も疑われたため、出頭やら聴取で1回目1日、自宅での準備と待機の期間を挟み、次に2回目の出頭と諸手続きおよび遺体の引き取りと現地火葬式で2日を費やし、合わせて10日ほどかかってようやく一段落となった。とはいえ本当の苦難はそこから始まるのだが…

火葬式を終えたその足でまだ暖かい骨壺を積載し、250kmを走破して帰宅したサティと長男は文字通り身も心も疲れ果てていた。

この日は身も世もなく、眠れぬ身体に睡眠剤をアテに酒を入れて床に就いたワケだが…


翌日はやるべきことに忙殺されて暮れた。

例えば様々な調べものの都合上、嫁殿専用のPCパーソナルコンピューターをONにして、サブスクやカード等の解約手続き等を調べようとしたが… このPCにはクセというか独特の故障があった。

それは電源を入れると、十中八九じゆっちゅうはっくBEEPビープ音が8回断続で鳴ることを繰り返すのというものである。どうやらノートパソコンの画面と本体の接続の接続不良らしいが、ウィンドウズが起動してしまえば音量はかなり下がるので、最初だけガマンすればまあさほどの実害はない、というワケだ。(とは言え小さい音ながら気になる周波数でずっと鳴り続けている)


音で表現すると、「ピー ピー ピー ピー ピー ピー ピー ピー」 

        「 無音           」

        「ピー ピー ピー ピー ピー ピー ピー ピー」 

        「 無音           」


これをずっとずっと繰り返すワケで、実に耳障りである。もうDELLのPCはゼッタイに買わんぞ。

まあ、それはいったん置いておこう。


なんだこの”アプラス”ってのは?

何、”メニコン”、これはコンタクトだな…視力は悪くないサティでもそれくらいは知っている。

はて、”ユーネクスト”? 


IDやPWパスワードがわからないし、ユーザーでない私には”i-phone”スマホは使い物にならず、やむなく手紙やメールをたどって支払いを止めていくしかない。特にサブスクは勝手に引き落とされてしまうので、その前に止めておきたいものである。

こうして必要な作業を終えてPCを閉じるとき、電源を落とす「シャットダウン」の代わりに「休止状態」を選択して終わるのがサティの慣例である。ちなみに「休止状態」は「シャットダウン」と異なり、次回の電源ONの際に前回の作業終了時の状態から再現できるのが特徴だ。似てるのが「スリープ」だが、スリープが少しずつ電気を消費するのに対して、「休止」は多少起動は遅くてもバッテリーに依存しないという設定になっている。この日の夕方にも、日頃扱わないPCだけに特に念を入れて「休止状態」とその後の電源OFFを確認した。


そして迎えた翌朝05:20分、サティはあの耳障りなBEEP音で目を覚ますのである。

布団の中ながら耳を疑った。05:20分に電源ONなんて指示も命令もしてはいないし、そもそもそんな方法も承知してはいない。

そしてあのPCを使うのは嫁殿しかいなかったからである。

とすると…


一瞬にして全身総毛立った。


でもよく考えたらまあ嫁殿の幽霊だったら怖いワケではない。

むしろ出てきてほしいレベルの事変である。


ただおかしなこともあった。いつもはウィンドウズが起動してしまえば自動で音量は下がるので2階の寝室までは聞こえなくなるのに、この日に限ってはいつまでも鳴り続いて止まる気配がなかったことだ。


やむなくしばらく待つうちに完全に目覚めてしまった身体を起こして、PCの電源を落としに階下に降りたけど…

再び寝室に戻る時には目からの汗が落ち続けて止まらなかった… そんな話。


道路上で250kmの距離を寄り道なしで12日かけて帰ってきてくれたとすると、単純計算で1日あたり約21km移動してきたことになる。


でも、そういうことですよね。


あのときどういう状況でSWスイッチが入ったのだろうか。

そして本当はどこでどうしていたのだろうか。



2つめの話。

7月27日土曜日、旅行を兼ねて長男と二人で客死先に向かい、花とお菓子を手向たむけ、夜は繁華街で吞んでホテルで1泊、翌日に帰還しましたとさ。


そして29日月曜日朝… サティが夢を見る。場所は帰りに昼食を摂った某SAサービスエリア

長男とならんでカウンターに座って食べていた最中、

「そうだ、水のお代わりしてくるね」

と断ってウォーターサーバーで水を汲んで戻ると…


長男の居たはずの席に嫁殿が後ろ向きで座っていた。

あれから一度も夢枕に立たなかった嫁殿が初めて出演してくれたのだ。

「あ、ままちゃん」

呼びかけると一瞬横顔で笑って… そのまま目が覚めてしまった。

呼びかけなければ話ができたかも知れなかったのに…



3つめの話

これはまだ長男にも語っていないこと。

10月末に仕事を辞め、かねてから遠すぎて維持管理が難しいと感じていた先祖伝来の墓を放棄しようと決意した。無論寺には黙ってドロンするワケだが、さすがにご先祖様には一言お断りを入れるべきだろう…


そう考えて11月27日水曜日に出発、そして各所で漫遊しながら28日夕方に菩提寺に到着。

花を手向けつつご先祖様に事情を告げびを入れた。

翌日にはその隣接県のかねて念願の場所に向かい豪雨の中で散策したが、よく考えてみると、そこは嫁殿が亡くなった隣の県にあたり、さらによく調べてみると最終目的地から山間やまあいの道で帰還するのに都合の良い中継地になっているでないか。

独りきりの車中泊の旅、別段ホテル予約とかあるワケもなく、即座に想定コースを変えて墓参りも兼ねることに決めた。

(それまで気付いていなかったってことだけどさ… テヘ)


嫁殿が亡くなっていた場所に着いた時にはすでに薄暗く、人影もなかった。

事前に買った供え物を捧げつつ、長男の前では言えぬ想いを声に出すうちに、目の汗が止まらなくなった。

気付けばもう真っ暗になっていた。最後に

「ままちゃん、もしも…もしもまだここに居るなら一緒に帰ろう。クルマの窓もドアも開けておくからさ。もうじき寒くなるし、ここはゼッタイ雪も積もるだろ? もう来年5月くらいまでは来れないからね」

そう語りかけ、クルマに戻って窓とドアを全開にしてもう一度同じことを叫んでみた。

わざわざ語りかけたのは、確かにPCで帰還を知らせてくれた…のかも知れないけど、あのまま家に居ついてくれた気配も感じなかったからである。さらに遺骨を業者委託で某海域に散骨したからでもあった。


だからと言って特に何の気配も感じられなかったが、その日は40kmほど離れた高速SAで眠り、翌日嫁殿が大好きだった”馬刺し”を購入するために遠回りをして帰宅したのが14:30頃。

夕食は長男と共に堪能するまで馬刺しを食らい、嫁殿の仮仏壇にもお供えした。


そして翌朝…

嫁殿が帰ってきたのだ。

家の扉を開けるなり、

「ただいま」と一言、そして、

「〇〇某所〇〇へ行ってきたんだ… これ写真ね」


すでに私は理解していた。これは異常事態だ。だって嫁殿はすでに…


でもそれを言い出したらふと消えて居なくなってしまうかも知れない。


渡された一枚の紙はB4くらいの大きさで、そこに200枚とか300枚くらいの写真が印刷されていた。

こりゃとても見えんわ、と思って

「ちょっと虫眼鏡ルーペ

と一瞬目を離したときに… 目覚めてしまった。


すべてが消えていた。


涙腺が崩壊した。


あれほど「目覚め」を恨めしく思ったことはない。

それは2024年12月1日 05:20分の出来事だった。



こういうのって、魂とか霊魂とか故人の想いがあるってことなんですか?

それともサティの脳内で勝手に生成された単なるイメージなんですか?


今更ながらですが、他の悪霊とか間違って(便乗されて)連れてきてたりしたら… どうしましょ!!


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