第43部分 この期(ご)に及んで
第43部分 この期に及んで
近頃は生きたい意思も動機も弱くなり…
先行きに愉しみやら期待やらが無いと、こんなにも簡単に厭世的になれるのだと、自分自身に驚いています。仕事を辞し、流離いの独り旅に出て、場合によっては完結しても…
…な~んて考えこんでいた昨日、あらかじめ「旅の友」を用意した方が良いかと思い当たりました。
そうだ、使う予定はないけど、アレ持っていこう。
拙著「頼む、死なせてくれ」の第21話で紹介した二酸化炭素消火器です。
お値段は2万円強ですが、薬量2.2kgくらいのものでも、容器まで入れると7~8kgはある。ちょっと重すぎるんだよね… などとアレコレ捜してみたら、家庭や車用の小型消火器を見つけました。薬量は60g強とべビーサイズ程度ですが、全部で500g程度、お値段も5000円程度で、しかもウィンドウを割るハンマーやシートベルトカッターまで付いている。これは正体隠すのにも言い訳にも都合がよろしい… 量の少なさはビニル袋でも被ればカバーできるだろ…
よし、買っちゃお… 「ポチッ」としかけたその瞬間、
「毎月5の付く日は〇ay〇ayの日。25日に使える500円クーポン進呈」みたいな広告を見つけて手を止めました。
「500円はでかい、1割引きじゃん」
その日の買い物を取りやめ、25日に買うことに決めた自分。
「この期に及んでさ、500円の節約がいったい何になるのさ?」
後で苦笑いしきりです。
突き詰めたつもりでいてなお、命にも500円にも執着を持つ自身に呆れ、また驚いております。
おそらく当面望みを叶えることはでき… ないでしょう、たぶん。




