第42部分 黴雨
第42部分 黴雨
いよいよジメジメの季節になりましたね。そう、梅雨のシーズンです。
それにしちゃのっけから漢字が違ってるんじゃないかと叱られそうですが、私が好む昭和の中期の書籍ではちらほらと「黴雨」の漢字を見掛けます。読み方は「つゆ」…
ハッピバースデー 黴-雨-(ツーユー)とか面白くも無いこと考えちゃいますが、御勘弁を。
「黴」は音読みで「ばい」、バイキンマンの「ばい」ですね。訓読みでは「カビ」… どっちみちあまり良いイメージではありません。
は、ひ、ふ、へ、ほぉ~!! (by ばいきんまん)
ちなみに「つゆ」を「黴雨」とも「梅雨」とも書くのは、カビが生じやすい季節であり、また梅の実の熟する時期に当たるからとも言われます。そういう「季節」という意味であり、またその時期の「雨」を指す言葉でもあります。
モノが傷みやすく腐りやすく、流通も鈍く冷蔵庫もなかった昔の方々はさぞ困ったでしょう。しかしモノを腐らせるカビやら細菌の活動が無ければ、生態系のなかでの「リサイクル」は成立することなく、いつまでも自然に還れないことになります。落ち葉は落ち葉のまま、遺体は遺体のままでそこに遺ってしまう… まるでチルドの冷蔵庫の中みたいなことになり、それはそれで気色悪いかも知れません。
そういえばエベレスト(チョモランマ)の頂上までの経路には、幾つもの登山家やシェルパの御遺体が収容も叶わず、ある意味道標のようになっているとか… 何十年も前の肉体が腐ることもなく生前大好きだった山に横たわっているワケです。
そして… この時期があるからこそ、日本では安心して「稲作」ができるワケです。
小さな稲がすくすくと育つのを見ながら、サティは無意識のうちに放下の場を捜しています。
ああ、旅行に行きたいな。思い切って出掛けてしまおうかな…
どなたか、御一緒しませんか。




