第30部分 京風
第30部分 京風
家の近くに公園があります。初日の出を見ることができるところですが、寒がりで怠け者のサティははじめから行く気がありません。
しかし… 一日中動かないとさすがにちょっと… などと考え、15時頃に家を出ました。
池の端からやがて山側のコース… 山を言ってもせいぜい海抜80m程度の丘のようなものですが… を歩いていくと、やがてリコーダーの音が聞こえてきました。
公共の場で聞きたくもないのに聞かされるのは、えらい迷惑なことです。
だって純粋に静けさを楽しみに来たのに… すでに私はそいつの身勝手さに不愉快になっています。
ただ「ウルサイ」と怒鳴りつけるような野暮… というか野蛮さは持ち合わせていません。
ならばどうする…
そうだ、拍手してあげればいいかもな…
そいつが演奏を始めたら、盛大な拍手と歓声を送ってやろう。止めたら私も静かにしていよう。
これってイヤガラセですか?
なにか悪いことしていますか?
…なんてね。
そんなこと考えながら歩いていたら、いつの間にか音の方向が変わり、しかも小さくなっていました。
幸いにもそやつのまえを通らなくて済んだようで、むしろホッとしました。
帰り途で連想したのが、京都の「ぶぶ漬けでもどうどす?」の伝説。これはコトバに出さずに「早く帰って」と暗黙に伝える表現なのだとか。直接本音をズバリと言うより、こっちの気持ちを察してくだされ… ということで、奥ゆかしいというか、イケず(意地悪)というか。
しかし、ほんと人の迷惑を考えてほしいわ。
うまくもない歌や演奏しかり
犬の散歩とカリントウしかり
まったく、なんでそやつのわがままと勝手にこっちが気を遣わにゃならんのか。
この分だと、今年も良いことなさそうだなぁ
呼んでもいないのに、災厄はサティのところに来たがっているようです。
皆様にとっては良いお年でありますように




