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幼馴染の女の子同士がイチャイチャする百合  作者: 百合大好きおぢさん
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けーちゃん家にて

しばらく歩くとけーちゃんの家が見えてくる。けーちゃんの家は和風建築二階建ての一軒家。部屋の数も7部屋か8部屋はあるしすごく立派な家。この家にけーちゃんとけーちゃんのお母さんは二人で暮らしている。お父さんは私たちが小さいころに病気で亡くなった。当時はみんな悲しみに暮れていたけど、今ではこの大きな家を二人で管理するのは骨が折れるなんてぼやいている。

「ただいまー」

「こんにちはー!」

「はーい!上がって上がってー!」

けーちゃんの家に着き、挨拶をして中に入ると奥からけーちゃんのお母さんの声がした。じゅうじゅうとなにかを炒める音も聞こえてくる。お昼ご飯を作ってくれているみたい。このスパイシーな匂いからしてきっと焼きそばだろう。焼きそばは具材をいれて炒めるだけだから作るのが楽だと言ってよく作ってくれていたから。

「もう少しでお昼ご飯できるから、用意してきてねー」

「「はーい」」

そう言われたけーちゃんと私は、まず制服から着替えるためにけーちゃんの部屋に行った。けーちゃんの家にはよく泊まるから私の服もたくさん置いてある。それにけーちゃんと私は体形が似てるから、けーちゃんの服なのか私の服なのかわからなくなっているものも多い。それらの服の中から適当なものを手に取り着替え始める。横ではけーちゃんも着替えるために制服を脱ぎだしていた。何度も見ている光景だけど、そのきれいな肌に思わず見惚れてしまう。シルクのような、光沢のないさらさらとした陶器のような、そんな肌だった。身体には無駄な肉はついておらず、すらっとしている。吸い寄せられるようにその身体に触れてしまう。

「おわっ、どうしたの」

驚いたけーちゃんの声で我に返る。

「あ、いや、すごいきれいな体だなーって!今更だけど!」

「何言ってるの、美緒も同じようなものでしょ」

そういってけーちゃんは私の脇腹をさわってきた。

「あれ、ちょっと太った?」

「ちょっ!気にしてるんだから言わないで!」

「そうなの?ごめんごめん。だけど今くらいの美緒も私は好きだよ」

唐突に好きと言われて私は思わず言葉に詰まる。けーちゃんにその気がないことはわかってる。それでも私のことをどう思っているのか、これからどうしていきたいのか聞いてみたい。私がけーちゃんに対して抱いているこの感情を吐き出したい。受け止めてもらいたい。そんな思いが頭を埋め尽くす。

「美緒、どうしたの?」

急に黙り込んでしまった私をけーちゃんは心配している。部屋の電気はついておらず、カーテンも締まっていたから部屋はとても暗かった。そのせいでお互いの表情は少し見づらい。そして高校2年生になったことで気分が舞い上がっていたのかもしれないが、私は思わずけーちゃんに聞いていた。

「けーちゃんはさ、私のこと、どう思ってるのかな・・・」

「ん?急になに?」

「けーちゃんは・・・あの・・・」

「どうしたの、もじもじして。らしくないけど」

冷静になれない。言葉をうまくつむげない。何を言いたいのか、何を聞きたいのかわからなくなる。けーちゃんに嫌われたくないという思いとけーちゃんに対する好きを伝えたいという思考が頭の中をぐるぐるまわる。なんていえばいいのかわからない。私は黙ってしまった。するとけーちゃんが声をかけてくれた。

「ねえ美緒、こっちを見て」

艶やかな、いつもと違うけーちゃんの声に思わずぱっと顔をあげる。けーちゃんの顔がすぐそこにある。少し笑っているのが見えた。

「美緒はわたしのことをどう思っているの?」

ごちゃごちゃとした思考の中にまっすぐな質問が突き刺さる。私の素直な気持ちが口からゆっくりとあふれ出す。

「私は・・・私は、けーちゃんのことが一人の女の子として好きで、だから、けーちゃんと、お付き合いしたいって、子供のころから思ってました。けーちゃんと、恋人として一緒にいたいし、これから先もずっと、けーちゃんのそばにいたい、です・・・」

けーちゃんは優しく笑いながらそれを聞いていた。そして、

「ありがとう、美緒。でもね、正直わかってたんだ、美緒がわたしのことをそういう意味で好きになってたこと。だからいつ言ってくれるのかなってずっと待ってた。それで、今日やっと言ってくれるのかと思ったらもじもじしちゃって。いつもは元気なくせにこういう時にはしおれちゃうんだね」

と言った後、囁くようにこう言った。

「私も美緒が好きだよ。一人の女の子として。これからは恋人としてよろしくね」

私の目からはぽろりぽろりと涙が落ちていた。けーちゃんから言われた言葉が嬉しすぎて信じられないでいる。けーちゃんがそんな風に考えていたなんて。わからなかった。とにかく嬉しい。涙が止まらない。そんな私をけーちゃんは優しく抱きしめてくれた。けーちゃんの体温がじんわりと私の身体にうつっていく。けーちゃんのにおいがする。胸の奥が熱くなる。幸せが身体中に広がるのがわかる。

「あ、ありがどう、げーぢゃん。うれじいよぉ!」

「私もうれしいよ、美緒」

そのあともけーちゃんは、私が落ち着くまでずっと抱きしめてくれていた。

けーちゃんと美緒が付き合うまでの話でした。あっさりしていてごめんなさい。恋人になった後のイチャイチャをたくさん書きたかったのでそれまでの前置きはあっさりになりました。よければコメントやアドバイスお願いします。

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