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幼馴染の女の子同士がイチャイチャする百合  作者: 百合大好きおぢさん
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登校後、教室で

雑談をしながら10分ぐらい歩くと学校につく。下駄箱で靴からスリッパに履き替え、教室に向かう。当然手はつないでいる。教室に入ると既に他の3人は来ていて、わいわい騒いでいた。いつも3人でいる上にうるさいから、私は3バカと呼んでいる。

「おはよー」

けーちゃんの分まで挨拶をする。

「おはー」

「よすー」

「ういー」

3バカが同時に挨拶を返す。クラスに5人しかいないから、みんな仲はいい。私は自分の席にカバンを置き、すぐにけーちゃんの席に向かった。机の並びは、前列に二人、後列に3人の二列構成。私の席は後列の一番左。けーちゃんの席は前列の右。つまり一番遠い配置になる。名前順だから仕方ないけど、一日でも早く席替えをしたい。けーちゃんは自分の席で突っ伏して寝始めていた。そんなけーちゃんを私は机を挟んで眺める。そして時々頭を撫でる。さらさらとした髪越しに体温を感じ、胸のあたりがぽかぽかとした熱い気持ちで満たされる。その瞬間に私は、けーちゃんのことが好きだと実感し、なんともいえない愛しい思いがあふれかえる。何回も繰り返していることだけど、この気持ちが薄まることはない。むしろ日に日に強くなってるんじゃないかとも思う。そうしているうちに朝礼の時間が近づいてきた。私はできるだけ優しくけーちゃんに話しかける。

「けーちゃん、朝礼はじまるよ」

けーちゃんは眠そうに答える。

「んー・・・ありがと美緒」

いつも眠たげでかわいいけーちゃんだけど寝起きのけーちゃんはふわふわとした雰囲気で特にかわいい。思わず抱きしめた。体全体でけーちゃんを感じることができてとても幸せな気分になる。あったかい。

「んぶーぐるじー」

「あっごめんごめん!あんまりにもかわいくてさ!この後もちゃんと起きてなきゃだめだよ!」

「はいふぁ~い」

あくびをしながらけーちゃんが答える。

「おはよー。席についてねー」

そのあとすぐ先生が来て、朝礼が始まった。ちなみに先生は高校一年生のときの担任と同じ。

「今日はこの後始業式をやったら、テストやるから。春休みの課題になっていた範囲からだしまーす」

「えー!」「ぶーぶー!」「だるーい!」

テストのことは春休みに入る前から言われていたけど、3バカたちからはブーイングがでる。ただ、3バカと呼んではいるけど別に頭が悪いわけではない。真面目に授業を聞いていればテストでもそこそこの点数がとれるタイプ。正直うらやましい。私はといえば、頭はあまりよくない。だからいつも勉強ができるけーちゃんに助けてもらっている。今回の春休みの宿題もけーちゃんに教えてもらいながらやったからテストは大丈夫なはず。そう思ってけーちゃんのほうを見ると、けーちゃんもちょうどこっちを見ていて目が合った。少しうれしくなる。けーちゃんはすぐ目をそらしたが、なんだかんだ私のことを心配してくれているんだと思う。いつも言葉なくフォローしてくれたり気にかけたりしてくれる。当然そんなところも好き。

「おい中谷、なににやけてるんだ。そんなにテストがうれしいかー?」

「うれしいわけないでしょ!」

いつの間にかにやけていたみたい。先生にいわれて気づいた。でも好きな人のことを考えたら顔が緩むのって普通じゃない?そんなことを考えながら高校二年生の学校生活ははじまった。

あと数話、プロローグのような話がつづきます。

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