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第1話 隣の席は地味な女の子

 それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾



 中学からコツコツと勉強してきた俺は、念願叶って東京の私立の名門校に通っている。


 俺がこれから3年間通うこの高校、光蔭高校は、東大合格者は毎年40名程度を出す共学校でも有数の名門校だ。


 ここに入るまでの道のりは果てしなく険しいものだった。


 もうそれはそれは中学1年生から毎日10時間程度勉強するという中学生にとっては大変なものだった。そのおかげで友達はゼロ。学校でも塾でもぼっちだった。


 でも、その努力が実ったおかげで今光蔭高校の校門に立てている。


 ちなみに俺は一人暮らしをしている。親に金銭的余裕があるのもそうだが、神奈川から東京の多摩地区へ通うと片道1時間30分を超える。


 なので学校の許可を貰って、家賃6万円という普通のワンルームに暮らしている。


 そしてこの高校は名門校でありながら文化祭や体育祭など事ある行事に力を入れており、青春する舞台も整っている。


 今まで我慢してきた青春を、高校ではするぞ!と意気込んでいた時期が俺にもありました……。



 まずクラスに入ると内部進学生と外部進学生がいる。


 内部進学生というのは附属中学あがりで、クラスの6割を占める。


 一方外部進学生というのは高校入試から入学した人で、あまり友達はいない人が多い。


 俺はもちろん外部進学生なので友達がいない。


 元から友達がいないって?うるさいぞ、作者は主人公の俺をかっこよく書けば良いんだよ。


 なので既にコミュニティがある中外部進学生は馴染まなければならなかった。


 入学式の日はまあ大丈夫だろうと鷹を括っていた。


 でも日が経つにつれて自分のコミュニケーション能力の無さが影響し、友達0のまま5月を迎えた。


 大半の外部進学生は外部進学生同士で仲良くなり、また内部進学生とも打ち解けて友達がたくさん出来ている。


 その一方で俺はと言うと、最初に話しかけた後ろの人に無視されてしまい、それ以来話す勇気が持てなかった。


 その結果がこれだった……。


 そんな中でクラスの担任から席替えをすると言われた。


 担任は泊美穂と言って、学校のマドンナ的な先生だ。26歳でスタイルも顔も完璧。


 でも玉に傷なのが既婚だ。男子生徒みんな玉砕している……。


『はーい、静かにしてね!


 それじゃあ今日のホームルームは、入学してから1ヶ月経ったから席替えをしようと思います!


 今まで周りの席の人しか仲良くなかった人はこれを機に新しく友達を作ってくださいね!


 この席は3月まで続ける予定なので良い席を引けると良いですね!それじゃあクジを作ったので出席番号順に教壇に来て引いてください。』


 周りの席の人とすら仲良くない人はどうすれば良いんだよってツッコミをしたけど、次こそはせめて隣の席の人だけでも仲良くなりたい……。


 みんな列を作って1人ずつクジを引いていっていた。


 それぞれ一喜一憂する姿を後ろの方から見ている。


 俺はとりあえず前の席じゃなければ良いや。それと隣の席が優しい人で。と願い、自分の番になったのでクジを引いた。


 番号を見ると1番後ろの窓側の席だった。


 これは俗に言う大当たりだ。でも当たり席を引いた事で恨みを買わなきゃ良いけど……。


 そうしてクラスで席の大移動をした。


 俺はグラウンドを見つめながら優しい人が来る事を再度祈っていた。


 そして隣で席を置き、椅子に座った音が聞こえてきた。


 俺はそちらの方に目を向けると、隣にいたのは眼鏡とマスクをしている、三つ編みおさげの女の子だった。


 コミュ障の俺に、さらにあまり話をしなさそうな女の子の並びってもはや神は俺を見放したのか……


 でもとりあえず話しかけない事には始まらない!


 俺は勇気を振り絞って、とりあえず挨拶だけでもと思い話しかけた。


『あの、隣の席ですね……。よろしくお願いします。』


『あ、はい……。よろしくお願いします……。』


 会話が終わった。膨らます事が出来ない……


 こんな調子で俺は果たして友達が出来るんだろうか。


 そんな事を考えながら俺は担任の方が話している方へと顔を向けた。


『はい、席替え終わりましたね!


 隣の席の人とは仲良くなってくださいね? この男女のペアでお互いの勉強を見るという制度が私たちの学校には昔からあります。


 お互いの勉強を見る事で成績が良くなるわけですね。なので仲が悪いと成績もとんでもないことになります……。


先生を困らせないためにも皆さん頑張ってくださいね?』


『『『はーーーい!!!』』』


 男達はめちゃくちゃ良い返事をしている。そりゃ泊先生の言うことは絶対だもんな。王様ゲームかよ、これ。


 でも俺はこの人見知りそうな女の子と1年間勉強を教え合うのか。


 正直不安だな……。


 そんな事を思いながら席替えは終わった。そしてこの席替えでの、隣の女の子との出会いが俺を変えていくのだった……


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