その6 街2
それから街を目指して歩くこと数分…
「ふぅ~、やっとついた。」
「お疲れ様、明。」
「ほんとよ!」
進と明がなんか中身のない会話を隣で繰り広げてるなか俺は街を観察していた。
ほんとに海上にあるらしい。
そして、昼ということもあるのかすごく賑やかである。
「さぁて、街に来てどうするの~?」
六花がいつも通りふわふわしてる感じで言う。
「そうだね、何か意見はある?」
「じゃあ、市役所とか観光案内所みたいなとこ探すのはどうよ?」
名案でしょとでも言うように俺が言うと
「その顔ムカつくけど賛成。」
「私も響君に賛成!!」
明と美希が賛成してくれた。
「まあ、そうしてみるか。」
みんな特に異議もないということで決定した。
「よし、じゃあ二手に別れて探そう。10分から15分したらここに集合で。」
ということで2つのグループに分かれた。
俺のグループは美希、六花、進、俺だ。
「じゃあ、後で。」
といって歩き始めた。
歩き始めて3分ぐらいたっただろうか。
一つ気づいたことがある。
海の上にあるということもあり、歩きづらい。
とても歩きづらい。今にもこけそうだとか考えてると…
「キャッ!!」
美希が転けそうになり、助けようとした。が、
「うわっと」
助けようとした瞬間自分も躓いた。情けねぇな、おい。
だが、必死に体をひねって美希を守った。
「おぉ~。」
進と六花は拍手しながらそんなことを言ってる。
「あ、ありがとう響君。」
「どういたしまして。それでね、美希どいてもらってもイイデスカ?」
「ご、ごめん、すぐどくね。」
ふぅ~、怪我なくて良かった。
昨日守るとか言っときながら早速怪我させるとこだった。
「あれ~美希すごく顔赤いよ~?」
「ちょ、りっ六花!!」
「あー面白いなぁ、おい。」
美希は顔が赤く、六花はニヤニヤし、進は笑っている。
何でこうなってるのかわからなく俺は混乱した。
少し落ち着いて、散策に戻った。
しかし、特になにも見つからず、引き返すことにした。
「もしかして、君たち日本からきたー???」
突如知らないお姉さんにそんなことを話しかけられた。