その4 午前中
「2人とも起きて、起きてよ~。」
「ん、朝~?あ、美希おはよ~。」
「ん~、おはよーー。」
「見張り番の時にさ響君にかわいいって言われちゃった、あわわわわわわ。」
「美希話が掴めないんだけど…」
「美希やったね~」
「見張り番だから、響君が私を起こしにきてくれたときに色々あって、で、響君がかわいすぎって、あわわわわわわ。」
「とりあえずよかったね、美希。」
「うん!!!」
「おっはよよよよ~」
「3人ともおはよ。」
女子がきたときには男子は全員起きていた。
「とりあえず顔洗ってきたら?」
大地がそんなことをいうと
「じゃあ、そうする~」
と六花が軽快な口調で2人の手を引っ張っていった。
飯を食い終わって一段落したら大地が話し出した。
「じゃあ、飯食べて一段落したということで午前の仕事に入ろう。」
「自分と進、六花、明で街の探索と飯を探してこようと思う。」
全員が了承の意を伝えた。
「翼と守は海の見張りを頼む。」
「おけ~」「りょ~」
2人とも返事をする。
「で、残りの響と美希は午前休んでてくれ。朝まで見張りやっててくれたし倒れてもらっても困る。」
困ると言われたらしょうがないな。
「わかった、残っとく。」
「響君が残るなら私も!」
美希も残ることに賛成してくれたことで話はまとまった。
で、個々の仕事に移る。
女子陣の2人が拠点をでてくときにニヤニヤしてたが、気にしないでおこう。
みんなでていって少しだった。
おれも美希も寝る気にはなれずにただ座っている。
「よし、何もしないのも気が引けるな、時計みたいなのでも作ってみるか。」
「そうだね、って響君時計作れるの!?かっこいい…」
「擬似的なものならたぶん作れると思うよ、あと最後の方なんて言った?聞こえなかったんだけど。」
「き、気にしないで!!」
「お、おう。そういうことなら忘れる。」
とりあえず、日のよく当たりそうなところに棒をたてる。
そうすれば時計もどきの完成のはずだ。
「よし、今は9時半ぐらいか。」
「そうみたいだね。」
「このあと、どうする?」
「とりあえず洞窟の奥入ろうよ。」
「やることもないし、そうだね。」
洞窟の奥の寝室にしてた部屋の奥にもうちょっと奥にまた、部屋みたいになってるところがあった。
とりあえずそこに何があるか調べようと思って中に入った。
するとすごい風通りがよく気持ちいいのだ。
そこに睡魔が襲ってきて。
ヤバい、意識がとぶ…
さっき見つけたこの部屋みたいなとこに入ってった響君が一向にでてこない。
そろそろ呼びかけて見ようかな。
「響君、大丈夫?」
反応がない。
「響君?聞こえてる?」
なんかすごいまずい気がしてきて慌てだす。
これは入るしかないよね。
よし、入ろう。
入って見ると響君が真ん中で倒れてる。
「響君!?」
近寄ってみると寝息をたてて寝ていた。
「はぁ、良かった~。この部屋涼しいし、それで寝ちゃったのかな。」
響君が寝返りをうった。
頭痛そうだな…
「誰も見てないし、ね。膝枕してもいいよね。」
響君の頭を自分の太ももにのせる。
すごいきもい良さそうな顔になった。
「響君の寝顔かわいいな…」
そんなことを思ってると…
「あー、美希かわいすぎる。」
「ふぇぇぇぇぇぇーーー。」
急な言葉に驚いて声をあげてしまった。
声の主の顔を見てみると響君は確かに寝てる。
「寝てるね、てっことは寝言?ふぇぇぇぇぇぇ」
頭が混乱してきちゃったよ。
「美希、響。どこだー?」
「あれ?もうみんな帰ってきたの!?」
早く早く響君起こしてあげないと。
と、立ち上がった。
あ、響君に膝枕してたの忘れてた。
そう思った瞬間に鈍い音がなった。
「いたたた…あれ?美希?俺どうしてた?」
「なんかぐっすり寝てたよ…」
「まじか、ごめん。心配かけたよね。」
「ほんとにびっくりしたんだから気をつけてよね。」
「はい…」
「とりあえず、みんなが探してるから早くいこ。」
「そうだね…」
響は確かに感じた、柔らかい感触を。
あれもしかして俺膝枕されてたのでは…