表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/29

第25話 どうやらゾンビマンという怪人が蠢いているようだ。

 なんだかんだと、宗教はどんな世界にも存在するモノなんだなァ。


 そんなワケで広大な兎天原に於いて一神教のラーティアナ教、多神教のゼノビア教という二大宗教が台頭している。


 多神教のゼノビア教について俺はイマイチだけど、一神教のラーティアナ教の信者達が、タダひとりの神――唯一神として崇めている存在が、天界に住む同胞(はらから)から〝駄女神〟と呼ばれている。


 どうやら知り合いっぽいマリウスの話じゃ悪魔の言うことを鵜呑みにし、大災害を起こしたことがあったんだとか――アホやなァ! 神が悪魔に騙されるとかありえないでしょう……ラーティアナ教に於いては唯一無二の神様なのに。


 さて。


「現在は盗賊堕ちしてしまってはいるが、元は栄えある名門騎士団であった聖イリアーナ騎士団のリーダー格こと盗賊姫と呼ばれている盗賊の居場所を知っているかって? だが、それを知っていたとしてもタダで教えるなんてお人好しの極みってもんさ! つーか。ゾンビマンを捕まえてくれ――それが情報提供の条件だって言っておく」


「うへぇ、やっぱり、そうなるァ!」


「その前にゾンビマンについての詳細を」


 むう、タダで重要な情報を教えるモノがいるとしたら、ソイツは間違いなくお人好しだろうね。


 重要な情報を得る――ナニかしらの等価交換が必要になってくるよね、やっぱり。


 とまあ、そんなこんなでラーティアナ教の神官であると同時に情報屋でもあるラビウスは、近頃、俺達が今いる兎天原の南方へと向かう冒険者達の中継点として賑わうエフェポスの村を騒がしているモノ――ゾンビマンを捕まえてくれ、と依頼されるのだった。


「ゾンビマンとは、最近、エフェポスの村を騒がしている死霊使いの仮称だ」


「その話は、そこにいる武装した黒兎から聞いたぞ。ん、ゾンビマンって名前は仮称だったのか」


「ああ、死霊使いである――ということ以外、正体不明の怪人である故に、そう仮称している」


「正体不明の怪人ねェ――つーか、ゾンビマンって仮称したワケだから、当然、ゾンビやスケルトンといった不死者を引き連れているんだよな?」


「その通り! しかも奴はナニを企んでいるのかわからんが、村の墓場でゾンビやスケルトンをつくっている! 私は見た。ゾンビマンの使い魔として蘇った顔見知りの兎獣人……ゾンビと化した同胞の姿を!」


「俺はゾンビマンによってゾンビに変えられた魔物に殺害された兄者の姿を目撃した……」


「うへェ、それは複雑な気分になりそうだなァ、クロウサヒコ……」


「奴めッ! 亡くなった村人をゾンビに変えてナニを企んでいるんだ……許せんッ!」


 死霊使いである――ということ以外、謎に包まれた正体不明の存在のようだな。ああ、なるほど、そんな存在だからラビエルやクロウサヒコは、ゾンビマンという仮称で呼んでいるワケね。


 し、しかし、ゾンビマンの奴、村の墓を荒らし、村人の遺体をゾンビとして蘇らせてナニを企んでいるのやら……。


「よし、引き受けようじゃん。その依頼――ゾンビマンって輩の正体が、あの盗賊共が追っているモノかもしれないしな」


「おお、それでは早速、村の墓場へ向かってくれ。そろそろ日が暮れる時間だからね」


「日が暮れる時間? ゾンビマンが出没する時間でいいのかな……かな?」


「その通り! ああ、コレを持っていくといい」


「ん、おはぎが三個? 美味そうだなァ……って、コイツがナニか役に立つのかァ?」


 ちょ、マリウスの奴が依頼を受けるって言った直後に、件のゾンビマンが出没するという村の墓へ早速、向かってくれって、おいおい……。


 オマケに美味しそうなおはぎを三個、持っていけって? 一体、ナニに使うんだァ、これ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ