表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/34

宣誓式の後アメリカ人に


5月の試験の後1ヵ月半後。


2010年 6月23日 水曜日 


宣誓式がLAコンベンションセンターで行われた。


私は午後の部。 

それでもこの同じ時にアメリカ人になった人はここだけで2650人!

午前の部もあるので、その倍の人がこの日アメリカ人になった。


 駐車場から、すでに長い人の波。 センターの外では証書を入れるバインダーを外で5ドルで売っていた。


 入り口も中も長い列。 付き添いも入れて約4000人の人人……

ドアの両側で「こちらが市民権!」「こっちが付き添いの人!」とどなっていて圧倒された。


 夫は強面デカの試験管の勧めで軍服を着て行くと、会場の係りの方が私たちを見かけるや否や、サッと飛んできてくれて中央の赤いカーペットの上をエスコートしてくれた。

まだ両方の入り口では長蛇の列なのに。そしてなんと舞台の一番前の席へ。 軍の専用席だった。

すっごく特別に扱ってくれて感動した。コワモテデカ!ありがとう。


 式典が始まり、いろいろな人のご挨拶中で感動したのは「皆さんは自分の国を捨てたわけではないのです。これからは2つの国を背負うのです」というもので、新しいアメリカ人たちもワーッと大拍手。


 ものすごい盛り上がりでロックコンサートのようだ。ハデだな、アメリカ。

国歌斉唱から誓いの言葉まで、あっという間だった気がする。

誓いの言葉の後に


「これで皆さんは今日からアメリカ国民です」

「わ~~~」とミニアメリカ国旗を振りまわし、大歓声の中セレモニーは終了した。


 誓いの言葉が終わって始めて(アメリカ人)になるのだ。

式典の後、証明書をもらえる。 

そのさいに永住権グリーンカードをゴミ箱のようなところにポイ!っと入れられたのが衝撃だった。 ああ~あれも苦労したのに~と。しかも最近書き換えたばかりで3万くらいがポイッと。いや~~。


 始まる前は複雑な気持ちだったのに、終わったら嬉しくて胸がいっぱいに…。


 意識が変わった瞬間だった。外国人からこの国の人間へ。


 でもけっして日本を捨てたわけじゃなく、日本の心をもったままのアメリカ人。

息子にもきちんと文化や言葉を受け継いで欲しいと思っている。


 私の2つの国。


 生まれて育ててくれた日本。受け入れてくれたアメリカ。


 ありがとう、日本。 ありがとう、アメリカ。


 とても強くなったような不思議な気持ちになった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ