おばあ様の話の前に?
「まあまだ混乱してるだろうから完結に話すぞ。」
おばあ様が葵に事の経緯話す。
「まずこの世界はお前さんの居た世界とは別の世界ゼーレフル。そしてわしは寿命で多分そう長くないうちに死ぬ。」
「は?」
葵はこんな若くて可愛い娘がもうすぐ死ぬとか何の冗談なんだろうと思っていた。
「わしの事はわしが1番分かる。この森に張っている結界が弱まってるし、なによりわしのステータスに死期まで記載された。まだ実際の日にちは決まってないがな。」
「そ、それはどうにもならない事なんですか?」
「神の決めた事に抗えるのは神だけさ」
「あら、でもおばあ様は神獣ランクですから抗えるのでは?」
「神獣とはいえ下界にいる間は神獣も寿命さあるさ。」
葵にはわからない話がちょこちょこあるがとりあえずおばあ様に会えなくなる事が分かって寂しい気持ちになった。
この気持ちはきっとテオのものなのだろう。
「アオイには悪いがわしの願いを聞いてくれんか? 当然拒否しても構わぬし、拒否の場合はちゃんと元の世界に帰れるようにするが…」
「えっと…お願いの内容にもよります。」
葵はとりあえずおばあ様の話を聞いてからでも遅くないと判断し内容を聞いてみることにした。
「おー前向きな子じゃなぁ〜、とりあえずメシ食べながらにするかのぉ、ミオメシじゃ」
「はいはいおばあ様は人使いが荒いですねぇー、準備は終わってますから5分程で出来ますよー」
でんでんでんバーンと効果音が出そうなぐらいの量のご飯がテーブルに並ぶ。
まず目を引くのは普通の豚の5倍程の大きさの豚の丸焼き、黒い草が豚の下に引いてありそこからは野菜のゆっくり火のは入る良い匂いがしている。そして私ぐらいの大きな茶碗に白米、そして黒、白、赤、緑、黄、青などのカラフルな野菜の盛り合わせ…
グラスには白い液体、牛乳かな?がおいてある。
どう考えても3人分の料理ではない。
「うむ、相変わらず美味そうな匂いじゃな」
「あらあらありがとうございますー、でも味も美味しいと思いますよー」
「そうかならば話の前にメシじゃ!」