表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/16

幸せな日々

どうも、相変わらず小説がうまく書けてないです・・・すんません・・・

「・・・というわけだ。ここはテストに出すからちゃんとメモっておけよ~」

俺は教師の授業を、右耳から左耳へスルーしこれからの事・・・鈴岡と嵐の事を考えていた。


踝のおかげで鈴岡が黒だって事ははっきりとした。


結構な依存度の可能性があるって情報とともに・・・


しかし問題はそこじゃない。


嵐が問題だよな・・・


こういうケースは、本人より他人の方が辛い。


それを言うわざわざ言う必要があるのか?


俺はここ最近、この事ばかり考えていた。


はぁ、友達にこんな事言う時が来るなんて・・・


言わないってのは一番最悪なのは分かるが、いきなりこんな事・・・


・・・かったりぃ。


なんかこの町の伝承を信じたくなっちまいそうだぜ。


はぁ、駄目だな、本当に。踝の前では、「言おうと思ってる」なんでかっこつけたけど、今じゃこれだ。


本当に自分が情けなくなるぜ。


キーンコンカーンコーン。


お?4時限目も終わりか。


はぁ、仕方ねぇ。やるしかねぇな。


俺は憂鬱な気持ちのまま嵐に声をかけた。


「嵐、ちょっと屋上に来てくんねぇか?」


「え?いきなりどうした?翔?」


「まぁなんだ。ちょっと話がな・・・」


「ん?まぁいいけど」


俺は嵐を連れ、屋上に向かった。


はぁ、本当に憂鬱だ・・・


なんでこんな事に。


4階の階段を上り終え、屋上に着いた。


俺はフェンスに寄りかかり、嵐はそんな俺の前に立っている。


なんかダ・カー○2にもこんなシーンがあったな。


俺がいらん事を考えていると、嵐のほうからこの沈黙を終わらせた。


「んで、どうしたんだ?」


・・・言うしかないか。


「あのな、嵐。いきなりだが鈴岡はドラッグを使用している」


「は?」

嵐はポカンとしていた。


「お前、前に話してくれただろ。腕に炎症が出来ている事、何日かペースでハイになるって事。それが気になって調べてみたんだ、鈴岡の事」

俺は極めて無表情に淡々と言った。


もう、後には戻れない。


冷静クールになるんだ。余計な感情は捨てろ。


「なっなに言ってんだ!お前!未来がドラッグなんて!」

嵐は俺に詰め寄った。


「これが証拠だ」

俺は証拠写真を嵐に渡した。


「これは・・・お前!まさか!」


そう、この証拠写真は踝が鈴岡の部屋で撮った物だ。


その事に気づいたのだろう、嵐は。


俺は無表情のまま話した。


「見えるだろ、注射器。この部屋は鈴岡の部屋だ。その事はお前が一番分かるだろ」


「ふざけんな!お前!未来の部屋に忍び込んだのか!」

嵐が俺の胸倉を掴み叫んだ。


冷静クールだ。冷静クールになるんだ。感情的になるな。


「おい!答えろ!」


俺は心を落ちつけ、答えた。


「あぁ。俺じゃないが俺の支持で俺の知り合いが忍び込んだ」


「つっ!このやろっ!」


バキ!


瞬間、目の前が真っ白になった。


痛って。


俺は鼻血を流しながら、膝をついていた。


そんな俺を上から見ながら嵐は叫んだ。


「未来はそんな事していない!絶対にそんな事はしない子だ!」


そうだよな、嵐。お前は鈴岡の事を信じているんだよな。お前はそういう奴だよな・・・


だけどな・・・


「現実ってのはそんなに甘いもんじゃねぇんだよ」


「え?」


「現実ってのは・・・そんなに甘いもんじゃねぇんだ」


そうだ、この現実は甘くない。


思いもよらない事なんていっぱいある。


親父とお袋が死んだ時、現実を見たくなかった・・・


現実から逃げたかった・・・


俺も・・・死にたかった・・・


だけどな、飛鳥がいた。


俺が現実から逃げたら飛鳥はどうなる?


飛鳥が絶望してしまう・・・


飛鳥のおかげで俺は、現実を見る事が出来た。


そうだ・・・人間は現実を受け入れる事が出来るから前に進めるんだ!明日があるんだ!


だからっ!


「嵐!現実を見ろ!」


「っつ!」

嵐は顔を歪めた・・・


しかし・・・


「俺は・・・未来を信じる」

嵐はそう告げた・・・


悲痛な顔をしたまま・・・


「嵐・・・」

俺はもう何も言えなかった・・・


言う事ができなかった・・・


「翔・・・もう、お前との関係も終わりだ」

嵐は一方的に言うと屋上を後にした。


なんだよ?これ?


最悪な展開じゃねぇか・・・


クソ・・・


クソッ!


「クソったれがぁぁぁぁあああああああ!」

俺の叫びは無人の屋上に響いた・・・



「朝だよ!お兄ちゃん!」


「あぁ・・・」


「もう、どうしたの?一昨日から変だよ?」

飛鳥はカーテンを開けながら俺に声をかけていた。


「あぁ、ちっと風邪引いたから休むわ・・・」

俺は飛鳥に嘘をつき布団をかけなおした。


「・・・分かった。それじゃ学校に連絡入れとくね」


「頼むわ・・・」


飛鳥は何も言わず俺の部屋を出て行った。


「お兄ちゃん・・・頑張ってね」


ドアの向こうから飛鳥の声が聞こえた。


「あいつ、気づいていたのか・・・」


飛鳥には何も言ってないんだがな。


それに今日俺が決着つけんのも気づいて・・・


「ありだとな・・・」

誰もいないドアに向かって呟いた。


嵐とはアレから一言も話していない。


軽音部にも顔を出さない。俺がいるからだろうな・・・


このままでいるわけにはいかない。


鈴岡だってこのままでは絶対に壊れる・・・


それだけは阻止しないとな。


俺が嵐に嫌われようとも、あいつらの未来を守る。


今が最悪な状況なら、未来は二人とも笑いあっている状況にしてみせる。


俺がそんな事いうのは、おこがましい事だって分かっているさ・・・


だけど、嵐は・・・俺の親友だからな・・・


俺は決意を固め、あらかじめ海に聞いておいた電話番号に電話をかけた。


俺は、公園で嵐を待っていた。


俺からの電話では出なかったので、力に用件を頼み嵐に伝えてもらったってわけだ。


まぁ、来るかどうかは分からんが・・・


待ち合わせ時間は10時30分、今は10時26分。


そろそろ来てもおかしくないな。


そう思ったと同時にこっちに向かってくる人影が。


嵐だ。


よかった、ちゃんと来てくれて。


嵐は俺の前で立ち止まり、ケンカごしに話しかけてきた。


「いまさらなんだよ?俺はお前と何も話す事なんて無い」


こりゃ、堪えるな・・・


友達からこんな事言われるなんて。


しかし、俺は無表情で答えた。


「今日で鈴岡は捕まる」


「は?」


「今日で鈴岡は捕まるって言ったんだ」


嵐は俺が何を言ってるのか分からないようだ。


「は?捕まる!?未来はドラッグなんて使ってないって言っただろう!」


「お前がなんて言おうが鈴岡はヤっているんだよ。証拠だってあるしな」


「ふざけんな!!!!」

嵐は悲痛な叫び声を上げた。


嵐、俺だってこんな事言いたくねぇよ・・・くそったれが。


だけど二人のためなんだ・・・


・・・


・・・本当にそうか?


嵐の気持ちを無視して、嵐を傷つけて・・・本当に二人が幸せになるのか?


俺の自己満足なんじゃないか?


「っつ・・・」

俺は途端に寒気らしきものを感じた。


なんだ?この感覚?


自分が消えそうな感覚・・・


そのようなものを感じた。


駄目だ、自分に自信を持て。俺は・・・自己満足でこんな事をしてるわけじゃない!


そうだ!俺は・・・俺は!


二人を守ってみせる!


そう決意したと同時にさっきの悪寒は消えた。


なら・・・言うしかねぇよな?


嵐を明日に・・・行かせるしかねぇよな!


「嵐、お前だって薄々感づいているだろ?」


「・・・」

嵐は何も言わない。


「このまま見過ごせば鈴岡はどうなるかだって、分かるだろ?」


「・・・」

嵐は何も言わない。


「お前が現実から逃げたいって気持ちもよく分かる・・・」


「・・・」

嵐は何も言わない。


だけど俺はかまわず言い続けた。


「だけど・・・現実を見なけりゃ、明日はないんだよ!」


「っ!」


「俺達は明日があるんだ!それに目をつぶってどうすんだよっ!明日に・・・明日に希望をもてよ!今が辛けりゃ、未来あしたを幸せにすればいいんだよ!それが・・・それが分かんねぇのかよっ!」


瞬間、嵐は叫んだ。


「俺だって分かってるさ!だけど!だけど・・・明日に未来がいないなら俺は!俺は明日なんていらない!」


俺はその言葉を聞き、俺の中で何かがキレた。


「お前・・・ふざけんなっ!鈴岡はそんな事望んでいるなんて思ってんのかよ!そんな事も分かんねぇのかよっ!」


俺が叫び終えた後、そいつは来た。


「ありがとう、嵐君」


来たのは、鈴岡だ。


鈴岡は優しい声で嵐に話しかけた。


「ごめんね、あたしが薬なんかやっちゃって・・・そのせいで嵐君を傷つけて、本当にごめっ・・・んく・・・ごめんね」

鈴岡は泣きながらも嵐に言い続ける。


「お父さんとかからのプ・・・レッシャーに負け・・・て、薬なんかやっちゃって・・・」

涙で顔をぐしゃぐしゃにしながらも言い続ける。


「だけっ・・・どね、嵐君と仲良くなってからはっ、毎日が楽しかったよ?本当に楽しくて楽しくて・・」


「未来・・・」


「もっと、嵐君と遊びた・・・かったなぁ・・・もっと、もっと・・・」


「もう・・いいよ。言わなくていいよ!」

嵐は泣きながら鈴岡を抱きしめた。


「うぅ・・・嵐君・・・嵐君!嫌だ・・・嫌だよ。嵐君と離れたくないよぉ・・・」


「あぁ!んく・・・絶対に離れっ・・・ないよ!俺は!いつまでも!未来を・・・っく」


「うわぁぁぁぁぁん!嵐君・・・!嵐君!・・・嵐君!」


二人とも大声で泣いた。


っつ・・・


こんなのってねぇよなぁ。


俺も泣きそうになったところで、鈴岡が嵐の抱擁から抜け出した。


「だけ・・・どね。桐生君がね、さっき電話で言ってた。人間は明日がある、だから明日に希望をもてって。だから私はっ・・・ね、明日に希望をもつよ」

そう、俺は朝に鈴岡の携帯に電話をかけたのだ。


それで鈴岡にこの場所に来いと伝えた。


「だか・・・ら、嵐君、嵐君も希望をもって」


「・・・嫌だ・・・嫌だ!なんで!なんでお前がいない明日に希望なんてもてるんだよ!俺は・・・俺はお前が好きだから!だから・・・希望なんて・・・もてるわけ・・・んく・・・ないじゃないかっ」


「ありがとう。私も嵐君の事が大好き・・・だから私はもう・・・怖くないよ。頑張って薬を体から追い出してくる・・・その時まで、待ってて?」

鈴岡はもう泣いてなかった。


明日を・・・明日を信じている目だった。


さぁ、次はお前の番だぞ。嵐・・・


「っく・・・ずるいよ・・・その言い方ずるいよ・・・そんな事言われたら待ってるってしか言えないじゃないか!お前に行くななんて言えないじゃないかっ!」


「なら・・・言って、嵐君」


「っつぅ・・・お前の・・・お前の事を・・・ずっと・・・ずっと待ってる!絶対に!ずっと待ってる!ずっと待ってるから!」

嵐はそう叫んだ。


その言葉に鈴岡は・・・


「うん、ありがと・・・私はその言葉でがんばれる・・・未来あしたに希望がもてるよ」


「んく・・・未来」


「それじゃ、行くね・・・」


公園の端を見ると俺が呼んでおいた警官が立っている。


と、いきなり・・・


「このぉ!馬鹿野郎!」

声がしたほうを見ると、いかにも高そうなスーツを着たおっさんが鈴岡のほうに歩いていた。


アレは・・・鈴岡の親父か?


男は鈴岡の前まで行くと思い切り顔をビンタした。


「未来!」

嵐は鈴岡のところまで行き、男を睨みつけた。


「あんたのせいで!あんたのせいで未来は!」


男は嵐の事を睨み返し、淡々と言った。


「部外者は黙っていろ。これは我々家族の問題だ」


「うるさい!あんたがもっと未来に優しかったら・・・もっといい父親だったら未来はこんなにならずにすんだんだっ!」


鈴岡の父親は嵐の言葉が癇に障ったらしく大声で嵐を罵倒した。


「貴様に言われる筋合いなどない!この小便臭いガキが!」


「なんだとっ!」


こりゃ、収集つかねぇな。


警察だってポカンとしてやがる。


・・・俺の出番だな。


「いいや、こいつだからこそ言えるんだよ」

俺は嵐に近づき、父親を睨んだ。


「あんた、何も分かってねぇだろ?鈴岡が苦しんでいた事」


「苦しむ?そんな事は知ったことではない!」

父親はすごい剣幕で俺に怒鳴りつけた。


嵐はその言葉で、キレたのか、父親の胸倉を掴んだ。


いや・・・掴もうとした。


嵐は、盛大にアスファルトに寝転んでた。


アレは、護身術か?


嵐はなお胸倉を掴もうとしたが、それを俺は阻止した。


「翔・・・」


「嵐、お前はもう傷つかなくていい。もう十分な程に傷ついた・・・」


そうだ。


ここは俺の出番だ。


嵐がこの役目をしなくてすむように・・・


俺は鈴岡の父親に言った・・・


「あんたに、痛みってのを教えてやるよ・・・」


「は?なに・・・」

俺は鈴岡の父親が言い終わる前に顔面にこぶしを叩き込んだ。


「これが痛みってやつだ。鈴岡はこれより痛い痛みを与えられ続けたんだ・・・」


俺はそう呟いた。


地面に倒れたままの男を見下ろして。


そこで警察が・・・


「未来さん、そろそろ・・・」


もうこの事件は終わる。


あとちょっとで。


鈴岡は父親の事を気にしながらもパトカーに乗った。


鈴岡・・・


パトカーが走り去ろうとした直後、嵐は叫んだ。


「未来!俺は待ってる!ずっと待ってるから!手紙も書く!電話もする!だからっ・・・頑張れぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええ!」


パトカーが走り去った。


鈴岡は・・・また泣いていた。


だけど、さっきの涙はきっと違うだろう。


あの涙は、きっと・・・


鈴岡、頑張れよ。


俺は心の中で鈴岡にエールを送った。


「未来・・・」

嵐は鈴岡の名前を呟いた。


「未来・・・未来!っつ・・・うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」

嵐も・・・泣いた。


苦しいだろうな、好きな子とがこんなになっちまって・・・


だけどな、嵐。


「これは別れじゃねぇよ。今日から始まるんだ。お前達の幸せな日々は・・・だからさ、もう泣くな・・・」


嵐は俺の名を呼んだ。


「翔・・・翔・・・ごめん・・・今までごめん!ひっく・・・本当に・・・ありがとうっ・・・」


「あぁ・・・気にすんな」


「ありがとう・・・ありがとうっ・・・ありがとうっ・・・」

嵐は何度も謝った。


ふと俺は空を眺めた。


・・・


「嵐、空を見てみろ」

俺は嵐にそう促した。


嵐は空見上げ呟いた。


「すごい青空だ・・・」


「そうだな、すげぇ青空だな。なぁ嵐、この空のように俺達の日常は続いていくんだ。・・・俺達の明日は続いていくんだ。だから・・・もう泣くなよ。そんなんで、鈴岡の事を守れるか?」


嵐は俯いた。


俯いた後・・・飛び切りの笑顔を見せながら言った。


「わかったよ。俺も明日に希望をもつよ。それで未来を待つよ」


「あぁ、いい顔してるぜ。お前・・・」

俺の言葉は優しい風とともに空に消えた。






























どうもどうも、キリリョーです。

いやぁ、どうでしたか?

感動していただいたなら、幸いです。

ついでに泣いたりしたなら、お金をあげます。

・・・冗談ですw

さて、それでは本題に・・・

覚せい剤の話が終わったんで次は・・・

何書こうかな?

物語は大体5月末くらいなので、次は修学旅行の話でも書きます!

今回がドシリアス?だったので次はネタ満載で書こうと思ってますw

泣いて笑っておな○ーして~的な小説をこれから書きたいです!(ド素人が何言ってんだか)


それではまた皆さんに会える事を願いつつ・・・

                      キリリョー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ