ターニングポイント
2対2が白熱!レンジの覚醒キター!
土曜の陽が落ち、コートの影が伸びる。瞬がフープに近づき、ボールを握りしめる。汗がキャップ下で滴る。ひび割れスニーカーがコンクリを擦る。色褪せたバスケTが体に張り付く。レンジが一歩後ろ。胸が少し上下。鋭い目がカオスを見据える。黒フーディと灰ジョガーが汗濡れ。スコア1-0。レンジのゴールテンディングで大学生がリード。ニヤッと嘲笑が響く。先に3点—もうミスれねえ。
瞬がボールを二回跳ねる。ギュッと握る。(繋げねえと)とレンジをチラ見。フープ近くのレンジにチェストパス。ボールが春の空気を切る。レンジが片手でキャッチ。バレーっぽく。でも固まる。手にボールが浮く。(ドリブルできねえ)と顎が締まる。(気づかれたら囲まれる)瞬に低くパス返す。
デカ男が195センチのガタイで笑う。声がコートに響く。灰フーディが動き、濃いジーンズがガリッ。「どうした、デカイの?自分で持てねえのか?チビの後ろに隠れるか?」
瞬が走りながらボール受け取る。頭グルグル。(ドリブルできねえ—それだ!)レンジの硬さ見て、コート見る。長髪が数歩先。180センチの細身、ゆるく構える。デカ男がペイント近くでニヤッ。瞬が左へ動く。アークの隙間狙う。長髪がスッと寄る。動きがスムーズ。元エースのニヤッが緩む。
「撃てよ、ガキ!」と長髪、両腕広げる。「カリーの魔法見せろよ!」
瞬が歯食いしばる。ニヤッがチラッ。(うまい野郎。俺の遠投ゴミって分かってる)とフェンスの森をチラ見。森が腕組む。ボール脇に。短い茶髪がポニーテール、緑の目がキラッ。紺ジャケット開く。(どうすんだ、カリー坊?詰まったな)と目が言う。瞬は仲間と気づかねえ。ただの見物人だ。
考える暇ねえ。瞬が息吐く。長髪が密着。足止めてアーク外からジャンパー。ボールが高く、右にズレる。リム右端にガシャン。跳ねる。(やべえ)と瞬が顔歪める。ボールがレンジの下に転がる。
レンジがバネのようにはねる。片手で空中キャッチ。指がボールを締める。ズサッと着地。埃舞う。
デカ男が長髪に。「俺のミス。ラッキーだっただけ」
レンジが瞬と目合う。「もう一発」と低く、ボールをサクッと返す。
瞬が受け取る。頷く。(リバウンド完璧だ。乗るぜ)長髪が密着。撃つ。左にズレる。リムに跳ね返り。レンジがまた跳ぶ。デカ男が飛ぶ前につかむ。瞬がニヤッ。(機械だ)
「撃ち続けろ」とレンジ、ボール返す。声が石みてえ。
三発目—ガシャン、バックボードに硬く。レンジがデカ男の腕振り払い、奪う。森がフェンス脇でアゴ緩む。首からヘッドホン揺れる。(運じゃねえ)とフェンスに手をかける。(リム当たった瞬間に反応。跳ね予測してんのか。バケモンかよ!)長髪のニヤッ消える。「締め出せ!」とデカ男にキレる。デカ男が唸る。
四発目—外す。デカ男がレンジに肩ぶつけ、肘入れる。レンジが下がる。膝曲げる。バレースパイク前みたい。(近すぎだ)とボールの弧見る。リムに触れて落ちる。頭でセッターのトス—高く、遅い、完璧。
レンジが跳ぶ。脚がコンクリで炸裂。190センチが空へ。デカ男が必死に飛びつく。届かねえ。指先がボールに触れる。弱いが方向変える。瞬側へ。パスじゃねえ—バレーの弱いディグ。でも決まる。
森が息止める。ニヤッが広がる。(バスケの理屈無視だ。リベロのディグみてえに弾き出した?バケモンかよ!)
瞬がボール追い、弧近くで拾う。胸がゼエゼエ。汗滴る。頭がビリッ。(これだ!)ドリブル止める。レンジ見て叫ぶ。「なあレンジ、バレーやるか?」
レンジが着地。眉寄せる。「は?何だ?」
瞬がデカ男と長髪に手を振る。ニヤッ。「ちょっと待ってくれよ!タイムだ!」
長髪がフンッ。腕組む。「もう降参か?情けねえな」
デカ男がニヤッ。寄りかかる。「いいぜ。チビが護衛と何企んでんだ?可愛いタイムアウトだ」
「落ち着け」と瞬、動じねえ。声がワクワク。「すぐ終わる。約束な」
サイドで急ハドル。瞬が声低く、手がシャープに動く。「レンジ、俺がアーク超えたら長髪が密着してくる。そん時、デカ男が俺をチラ見する。目線見ろ。見たらフープへダッシュ。俺が高く放るから、お前がバレーみてえに叩き込め」レンジが目を細める。「簡単じゃねえが、やってみる」と呟く。
長髪が怒鳴る。「さっさとしろ!本物のバスケやりてえんだよ!」
瞬がハドル解く。ボール跳ねて肩すくめる。「悪い悪い、やるぞ」
デカ男が指鳴らす。ニヤッ広がる。「企んだって負けだ。すぐ出てけ」
レンジが弧近くに立つ。手がゆるい。瞬の言葉が頭に響く。(サイン見ろ。アーク超えたら…)瞬がドリブル、前へ。アーク超える。長髪が飛びつく。細身が影みてえに密着。(その通りだ)と脈ドクッ。(何で分かった?集中しろ)長髪がニヤッ。「また外すか、カリー坊?」
(デカ男がチラ見したら…)デカ男の頭が瞬に動く。(マジか!その通りだ!)と頭クリア。瞬の読み通り—今だ!脚が動き、フープへ直線ダッシュ。間隔ガバガバを突く。
瞬が横でレンジの影見る。ニヤッが野生的。(行くぜ)ボールを高く放る。遅い弧、夕陽で光る。森がフェンスで目パチッ。心臓が激しくドキドキする。(マジか、これって—)
レンジが跳ぶ。膝曲げて、バレーみてえに体がバネ。空高く。デカ男が必死に飛びつく。届かねえ。長髪がアゴ落ち、「ふざけんな!」デカ男が、「やべっ!」と守りミス気づく。キャップの178センチが呟く。紺キャップ逆、灰スウェット、イヤホン揺れる。「どこまで跳ぶんだ?」レンジの右手が伸び、バレー仕込みで開く。ボールが掌に乗り、力込めて下へ—片手で雷鳴。リムにズドンと叩き込む。
フープがキィィン。金属が叫ぶ。レンジがリム掴む。勢いで揺れる。コートが死に静まる。嘲笑も風もねえ。リムの軋みが響く。アゴが落ちる—チャリ乗りがよろけ、草にドサッと悲鳴。
レンジがコンクリにドスン。スニーカーが擦れる。手が震える。息が切れる。掌見つめる。(スパイクが俺の興奮だ。ずっとそうだった)でも電流が走る。(これ…違う。フープに叩き込むの、ドーパミンだ。生きてる)鋭い目が柔らかくなり、驚きがチラッ。
瞬が爆発。拳振り回して走る。「すげえレンジ!スパイクダンクだ!リム鳴ったぞ!」
森がフェンスに寄り、ニヤッが痛いほど。「ありえねえ—バレースパイクがダンクに!バケモンかよ!」
ダンクで1-1。でもボロボロのコンクリートで、何かが火花を散らしたように点火する。運命の糸がピンと張る。ストリートボールの乱闘が扉開けた。瞬とレンジが避けられねえ扉だ。その響きは夕陽を越えて届く。
スパイクダンク炸裂!次は?X: @RyuhoBasketballで予想を!