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高校初の友達

サーブの余韻と猫救出!友情キター!

体育館がレンジのサーブでビリビリ。雷みたいな一撃でカオスが止まる。バレーボールが手に浮く。バスケのドリルがグダッ。剣道の叫びも途切れる。皆の目がデカい新入生に。瞬の逃げボールを軽く返す。両コートでザワッ。(誰だ?)と空気がピリつく。バスケ側が負けた感をチラ見。チャイムで終わり。でもその重みが汗みたいに残る。


下駄箱で瞬がスリッパから革靴に。練習の興奮が冷めねえ。(あいつバケモンだ)とレンジのボール拾いをリプレイ。片手でスッと。近くにデカい影。「お、白根、帰るか?」


レンジがチラ見。革靴履く。制服キレイ、赤ネクタイ緩め。「あ、昨日同じ電車だったな。都賀だろ?」


瞬が頷く。「おう。お前は?」


「四街道。隣」とレンジ、バッグ直す。


「ナイス。一緒に駅まで行こうぜ!」


瞬のノリで出る。バッグ肩に。駅へ歩く。


「初日ヤバかったな」と瞬、石蹴る。「お前のチーム、盛り上がってたぞ」


レンジが肩すくめる。手ポケット。「まあまあ。お前は?」


「強い!先輩バケモンだらけ。工藤は戦車、森はスムーズ、中村はスナイパー、葉山はカリーみたいにハーフコートスリー。俺、ついていくので精一杯」と瞬、ニヤッ。「でもあのサーブ!皆ビビった」


「ウォームアップ」とレンジ、薄くニヤッ。


夕方の空気、ひんやり。瞬がレンジのボール返す姿、体育館の目が離れねえ。そしたら—ニャアと小さく鳴く声。


レンジが止まる。道路に張り出す枝に子猫。ヘッドライトがピカッ。タイヤがキーッ。枝がバキッ。


瞬が遅れる。「やべっ、落ち—」


レンジが動く。車のボンネット跳び越え、一気に子猫キャッチ。ズザッと着地。埃舞う。


瞬が固まる。爆発。「お前頭おかしいだろ!」


運転手—おっさん—飛び出す。「大丈夫か?何だ?」


レンジが立つ。子猫抱く。灰色の毛が乱れる。「平気。落ちそうで、体が動いた」子猫をチラ見。平然。「どこからか知らん」


瞬がドカドカ。「車跳んだぞ!死ぬかと思った!」


「誰も傷ついてねえ」とレンジ、冷静。「落ち着け。大したことねえ」


「大した—!?」と瞬、笑う。髪かき上げる。「狂ってるな、白根」


運転手がホッとして去る。レンジが子猫を瞬に。「持て。どこかに預ける」


瞬が受け取る。子猫がモゾッ。「おう、交番あるだろ。迷い猫はあそこだ」


レンジが頷く。「朝見た。行こう」


数ブロック寄る。学校近くの交番。お疲れの50代お巡りが顔上げ。帽子から白髪チラリ。瞬が子猫出す。ニヤッと照れ。


「道で拾いました。轢かれそうで」


お巡りがウッと受け取る。「サンキュ、ガキ共。気をつけて帰れ」


「了解!」と瞬、手振る。レンジが頷く。ポケットに手。


駅への道戻る。瞬が首振ってニヤッ。「お前、ぶっ飛んでるな。猫のために車跳ぶとか次元が違う」


レンジが肩すくめる。「そこにいた。見てるだけは無理」


「でもその反射神経!」と瞬、石蹴る。トーン落ちる。「俺、そういう運動神経恵まれなかった。中学でそれがあればスターだったのに」


レンジがチラ見。眉ピク。「お前、心はあるだろ。それも何かだ」


瞬がキョトン。笑う。「ま、そうか。心とエアボールしかねえけど」とバッグからスマホ。画面割れてバスケコート壁紙。「なあ、連絡先交換しようぜ。高校初の友達、記録しとかねえと」


レンジが止まる。スマホ出す。頷く。「おう」連絡先開く。声静か。「こっちも初だ」


街灯下で交換。瞬がガチャガチャ。「画面ボロいな」と割れをスルー。レンジがサクッと入力。瞬が保存:白根レンジ(怪獣)。


「よし。怪獣ムーブ確定」


レンジが瞬のボロスマホ見てニヤッ。保存:田中瞬(カリー馬鹿)。


「いいヒビだ。カリーの夢でやったか?」


瞬が笑う。ポケットに。「おう、カリーのクラッチ3で焦って落とした。価値あるぜ」


駅着く。電車乗る。ホームの灯が夜に消える。瞬がポールに寄る。アドレナリン落ち着く。レンジがポケットに手、窓見る。都賀がすぐ。


「じゃあな、白根」と瞬、ドア開いてニヤッ。


「レンジでいい」とレンジ、振り返る。


瞬が止まる。ニカッ。「じゃあ瞬な。またな!」と手を振る。ドア閉まる。四街道へ。


家で瞬がベッドにドカッ。教室の気まずさ、体育館の熱、あのサーブ、車跳び猫救出をリプレイ。(初日で首まで浸かったな)とニヤッ。


街の反対。レンジが部屋で座る。瞬の驚き顔思い出して薄くニヤッ。(うるせえ奴だ)でも嫌じゃねえ。


初日終わり。次は何だ?二つのスポーツ、二つの駅、ぶっ飛んだスタートだ。

初友達ゲット!次は?X: @RyuhoBasketballで予想くれ!

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