これからの道
試合後の熱が冷めやらぬ!新展開だ!
ストリートコートが金色の夕暮れに沈む。桜がひび割れ舗装にゆるく舞う。長髪がフェンスを蹴る。ハシバミ色目が燃える。「次は俺らのもんだ—クソ!」声が割れる。レンジのダンクがフラッシュ—荒々しく、生で、昔捨てた感覚がよみがえる。(あいつ、掴みかけてる…何かも分からねえのに。俺はあの衝動を捨てた)と腹に鈍い痛み。フープを睨み、去る。デカ男がドスドス、緑シャツが渋面、キャップが肩落とし、埃が舞う。
瞬がニヤリ、声がフェンスに跳ねる。「ナイスゲーム、雑魚ども!」踵を返す。色褪せたバスケTの袖で汗拭う。レンジを肘でツン。「やべえ試合だったな—まだダンクの興奮残ってんだろ?」レンジが立つ。フーディに手突っ込み、鋭い黒目が夕光でキラッ。リムの軋みが骨に響く。「ああ…かもな」と低く。胸にスパイクの余韻がビリッ。
森が伸び、トラックスーツがガサッ。ポニーテール揺らし首鳴らす。「ナイス、レンジ。バレーでも何でも才能あるぜ」とニヤッ。手をパンッ。「で、次何?腹減った」瞬が目キラッ、キャップ傾け跳ねる。「そういや、ラーメン!レンジ、学校近くの店見たろ?」レンジが頷き、バッグ直す。「数日前にな。いい感じだった。ジョグは夜に済ます」森がニヤッ、ボールを脇に。「いい感じ?いや、最高だ。チームの溜まり場だぞ。行くぜ」瞬が首傾げ。「チームの?バスケ部ってこと?」
三人で駅へ。スニーカーが舗装を擦る。桜が春風に舞い、瞬のキャップに触れる。「最後のプレーさ、森先輩のセット完璧!アリウープ最高!」と腕振り回す。石につまずき笑う。スニーカーがガリッ。「あの雑魚どもの顔—最高だったぜ!」森がボールを指で回す。「あいつ跳べるな。放り上げちまった。お前も撃てよ、瞬。ビビらせようぜ」瞬が首擦り。「俺?外して転ぶだけ。先輩とレンジが持ってったよ」レンジが黙る。手ポケットに。桜が道路に舞う。(バレーはシンプル。セット、スパイク、終わり。あのダンク…乱雑で、うるせえ)と頭に引っかかる。駅が近づく。改札抜け、夕方の混雑—学生、居眠りのサラリーマン。
電車がガタン。瞬が座席にドスッ。キャップズレて足広げる。「雑魚倒して最高。足ガタガタだ」森がポール脇に立ち、ボール抱えニヤッ。「もうグチる、新人?練習で死ぬぞ」レンジが対面に座る。フーディ上げ、夕暮れの街見る—コンビニのネオン、猫がチャリ下へ、踏切が遠ざかる。瞬が軽く蹴る。「レンジ、静かだな。何かあんのか?」レンジがチラ見。「何もねえ。ただ…考えてた」(あのフープ、揺れた瞬間が忘れられない…)
ラーメン屋が学校近くで光る。蒸気が赤いノレンを揺らし、碗の音とスープの香りが漏れる。「中村ラーメン」の看板が渋く。瞬がノレン押し、キャップ擦る。「もうヤバい匂い!腹ペコだ!」中村陸がカウンターで鍋をぐるぐるかき回す。母ちゃんがエプロンで指示飛ばす。紺フーディに灰T、予備エプロンが歪む。工藤大地が黒スウェットで醤油ラーメン啜る。腕まくり、手がデカい。葉山翔吾が緑ジャケットで箸回し、ニヤつく。
中村が顔上げ、灰目が鋭く。「森?何だこの面子?」瞬が足止める。アゴ落ち。「キャプテン!?工藤先輩!?葉山先輩も!?」葉山がニヤッ、伸び。「迷子か、田中?ラーメンだよ、落ち着け」森が笑い、スツールに。「言ったろ、最高の店だって。びっくりしただろ?」レンジが最後に入る。フーディ上げ、静かに立つ。工藤の茶目がチラッ。「お前も一緒か?」森が手を振る。「おう、レンジはバケモンだ!大学勢をダンクでぶっ潰した—」と真似し、醤油瓶をほぼ倒し、サクッと掴む。「バレーの反射神経だよな」工藤が箸止める。「バレー?」中村が鼻で笑う。母ちゃんから鍋受け継ぎ。「クラブの奴か。初回タダだ。食えよ、怒られんうちに」瞬が座り、箸掴む。「マジか、チームの溜まり場?公式?」葉山がニヤッ、箸加速。「何だよ、ずっとシュートだけか?飯も食うんだよ、新人」森がスープ啜る。「そういや、レンジの手さ。去年の予選で欲しかったぜ」中村が鍋かき回す。「予選なんて神聖と極円が牛耳る。16年で16冠、綺麗に分け合ってる」瞬が口拭う。「16!?何だそれ?」工藤が碗置く。「神聖は揃ってる。3年の霧島が率いる、隙ねえ。極円もだ。3年の立花が司令塔、層が厚い。俺らは2敗—準決と前」葉山が箸止める。「16年16冠。神聖はシューターとビッグ、極円のベンチでもスタメン級だ」瞬が前のめり。「あと1試合じゃん!」中村が首振る。「あと1じゃインターハイは無理。神聖に準決でやられ、極円にも前で。千葉はそいつらだ」森が頷く。「ベンチがどこでもスタメン。点取るが…」工藤が低く。「守れねえ。攻めで生きて、守備で死ぬ」瞬が目細める。(やっぱ…守れる奴いねえ。あいつらを止められる奴)とレンジをチラ見。(カリーもドレイモンドがいるしな)
森がレンジを肘で。「今日、シュート跳ね返してたぜ。バレーでも手が…」レンジが碗から顔上げ。「ただのバレーだ」と低く。(ブロックと同じだろ)と頭に残る—王朝、負け、つかめねえテンポ。工藤がニヤッ、指鳴らす。「俺ならポストアップだ。クラブだろうが試すぜ」葉山が笑う。「外すよ、工藤先輩。跳ね返される」中村が返す。「お前ら両方外す。クラブじゃねえ、俺らの話だ」瞬が笑う。「やべえ奴ら!でも結束やばいだろ!」中村が肩すくめる。「結束だけじゃ神聖も極円も倒せねえ。もっと要る」
碗が積まれ、「ごちそうさま!」が響く。葉山が伸び。「帰るぜ。工藤先輩、次は奢りな」「夢見てろ」と工藤がニヤッ。中村が「払えよ!」葉山が「またな!」と出てく。瞬が碗積む。「すげえ面子だ。神聖と極円、マジやべえな」森が立ち、レンジをツン。「テンション上がったろ。練習見ろよ。カオスだぜ」(あのダンクまだ乗ってんな。面白くなる)とボール回す。レンジが食べ終え、黙る。駅の光が遠く。街灯が点き、影が伸びる。
瞬がレンジをツン、声低く。「お前、今日静かだな。大丈夫か?」レンジが肩すくめる。鋭い黒目が街灯に映る。「何もねえ。あいつらのテンポ…バレーじゃねえ」と途切れる。静かな衝撃がビリッ。スパイクより鋭く、じわじわ響く。
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