運命の出会い
バレー天才がバスケに挑戦!熱い青春ストーリー、初投稿です。応援よろしく!
春休み。龍鳳高校のキャンパスがそわそわ。中学卒業生がウロウロ。新天地を求めてる。空気がおしゃべりでビリビリ。バレーの「パンッ!」とバスケの「ドンドン」が響き合う。二人の新入生がいた。顔も知らず、別のスポーツに引っ張られてる。
体育館の片側。白根レンジが立つ。190センチの長身。細マッチョな体はバレー仕込み。短い黒髪が顔を縁取り、鋭い黒い瞳が静かに周りを見渡す。ゆるい黒パーカーに黒いトラックパンツ、擦れたスニーカー。春の穏やかな天気に合うシンプルな格好だ。キャンパスを眺める。体育館のバレーコートに目が止まる。指がピクッと動く。(ここが俺の新しい場所だ)と考える。激しい試合と勝ちの興奮が頭に浮かぶ。コートの音が気になる。でも今は外で、学校の空気を吸う。
グラウンドの向こう。バスケ側近く。田中瞬がウロウロ。170センチの細い体。ボサボサの茶髪が擦れた黒キャップから飛び出てる。小さいバスケ刺繍付きだ。キラキラしたヘーゼル色の目が輝く。やる気に満ちた笑顔。だぶっとしたグレーのバスケTシャツに薄いデニムジャケット、ゆるいデニムショーツ。一本だけ縞模様の靴下が落書きだらけの白スニーカーから覗く。首にボロいスマホが揺れる。バスケの音に耳を傾ける。
「もう本気だな」と呟く。一歩近づく。体育館の開いたドアからスニーカーのキーキー、リバウンドのドン、シュートのスイッが聞こえる。キャップを直す。ニヤッと笑う。
最初はお互い気づかない。それから目が合った。
瞬が目を細める。レンジの高さにビックリ。(誰だ?新入生か?バスケか?)と思う。レンジがチラッと見る。瞬と目が合う。(ただの新入生だ。クラブ見に来ただけか?)と思う。でもなんか躊躇う感じが気になる。視線がぎこちなく交錯。二人とも目を逸らす。
瞬がバスケ側に近づく。コートを見たくてウズウズ。足が石に引っかかる。「うっ!」と前のめりに転ぶ。腕をバタバタさせてバランス取ろうとするけど、ドサッと落ちる。キャップが転がる。顔が熱くなる。慌てて拾う。(誰か見たか?)
バレー側。レンジが音にビクッ。足がゴミ箱に当たる。ガシャン!ゴミが散らばる。缶、包み紙、半食いのおにぎり。「チッ」と舌打ち。ゴミ箱を蹴って戻す。見上げる。瞬が地面からガン見。目が合う。お互い恥ずかしい。瞬が跳ね起きてキャップ掴んで逃げる。レンジが首振って立ち去る。一瞬の出来事。でも二人に残った。
レンジが通りを歩く。コンビニ、小さな飯屋、本屋、ラーメン屋が目立つ——頭にメモる。スポーツ店に入る。バレーコーナーでミカサのボールを触る。
「新入生?」と店主。おっさんで白髪。
「うん。龍鳳高校」とレンジ。
「チームはまあまあだ。バレーか?」
「うん」
「ミドルブロッカー?」
「昔は。今はオールラウンダー」とレンジ。
「万能だな。役立つよ」
レンジが「ふーん」と返す。値札見る。今日は買わない。手をポケットに突っ込んで出る。
瞬はウロウロ。何するか迷う。(戻って練習見るか?いや、変だろ)と首振る。足がアーケードへ。ラーメン屋と本屋の間だ。中へ。光と音が飛び込む。バスケマシン見つける。誰もいない。
コイン入れる。ボール掴む。タイマーがカウントダウン。息吐いて狙う。「カラン」リムに当たって落ちる。「ちぇっ」とため息。(フォームか?身長か?)とレンジを思い出す。もう一発。(俺に190あったら無敵だったのに…)と呟く。何度も外す。でもリズムが気持ちいい。最後が跳ねて終わり。スコアはハイスコアの半分。
「うーん…誰にも自慢できねえ。練習だな」と頭掻く。
別の場所。コンビニ前。レンジが学生グループ見る。トラックパンツと笑い声。工藤大知が目立つ。198センチの巨体。バズカットの黒髪が少しウェーブ。深い茶色の目が光る。龍鳳の黒いトラックパンツに赤ライン、エンブレム。白スニーカー。
(デカいな…)とレンジ。ブロックしたらトラックにぶつかる感じ。一人が袋渡す。
「先輩、唐揚げと釣り銭。プレーンしかなかった」
レンジが首振る。(上級生だ。関係ない)とバレー考える。
駅のホーム。瞬がキャップ直す。レンジ見る。(またか…)とバッグ肩に。瞬も気づく。(同じ電車か?)と首擦る。黙って乗る。席が離れてる。
電車の中。瞬がポールにもたれる。あの190センチが頭に残る。(バスケだろ。ポジションどこだ?)とチラ見。「次、都賀駅」とアナウンス。キャップ直して降りる。夜に消える。
レンジが見送る。(一駅隣か。よく会いそうだな)と感じる。「次、四街道駅」と鳴る。バッグ持って降りる。何か来る気配。
その日、二人は何か大きな変化が来る予感を振り切れなかった。
初章どうだった?レンジと瞬の運命が動き出すよ。次も読んでね!