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普通の男子高校生、色々あってハーレムの主になる~記憶を失くした神様が十二人の花嫁と幸せになるための話~  作者: 没
二人の転校生

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転校生(2)



前回から一週間近く空いてしまってごめんなさいです!

ちょっと急用が入ってしまいまして・・・・・。

次回もどうなるか分からないんですけど、なるだけ三日後に投稿できるように頑張ります!







「すっげぇー、めっちゃ可愛い・・・・・・・・」

「俺、上手く話せるかな・・・・・・・・」


など、クラスからは男女区別なく喜びの声が上がるが、そんな中俺だけ一人頭を抱えていた。

何してんのさ、君たち・・・・・・・。

二人の転校生はそんな俺を見て、イタズラが成功したかのようにくすくす笑っている。

なるほど、昨日の含み笑いはこういうことだったのか。


「なに、咲夜はあの二人と知り合いなの?」


颯馬が振り返り興味津々な顔で尋ねてきた。

目ざといなぁ・・・・・・。

しかもその表情、さてはこの後面白い展開になるのを期待してるな?

まあたしかに血気盛んな男子高校生どもに知られたら袋叩きにあうだろうけども。


「バイトの同僚・・・・・友達みたいな感じだよ」

「ふーん・・・・・・あれ、でもこの前咲夜がバイト中に遊びに行った時、見かけなかったけど」

「あそことはまた別のやつ。あの髪の長い方の子に誘われたんだ」

「ほーん・・・・・・あんな可愛い子と一緒に仕事できるなんて良かったじゃん、このこのぉ」


ニヤニヤしながら頬をつついてくる颯馬だったが、すぐに先生に注意されて元の向きに戻っていった。


「じゃあ軽く自己紹介を頼むわよん」


先生が黒板に名前を書いてから離れると、クラス中の注目を集める転校生の少女たちが順に口を開く。


輝夜花恋(かぐや かれん)といいます。こっちには引っ越してきたばっかりで知らないことも多いから、色々教えてくれると嬉しいです」

白川皐月(しろかわ さつき)です!みなさんと仲良くなれるように頑張るので、よろしくです!」

「はい拍手ー」


途端に二人を歓迎する盛大な拍手が巻き起こり、クラスを沸かせる。

おおぅ、すごい盛り上がりようだな。

男子とか特にテンションが高くて、女子の中にも憧れか何かで目をきらきらさせてる子もいるし、逆に花恋と皐月が教室に入ってからずっと見蕩れてぼーっとしてる人も結構いるが。


「んで席だけどー・・・・・・・ちょうど神月君の後ろが二席空いてるから、そこに座ってもらおうかな」

「はーい」

「分かりました!」


俺の斜め後ろ、つまり二人のどちらかと通路を挟んで隣になる席の女子が、密かにガッツポーズをするのが見えた。

よっぽど嬉しかったんだろうね。

二人が着席した後、いくつか細かい連絡を聞かされHRが終わった。

ちなみに花恋が俺の後ろで皐月がその横になった。

そして休み時間になると、花恋と皐月の周りにクラス中の生徒どころか他クラスの人たちまで集まり、二人に様々な質問をしている。

今のところ一番熱狂したのは"彼氏いるの?"っていう質問で、これによって二人に彼氏がいないことが判明。

彼女たちを狙っている男子たちは、内心歓喜したことだろうなぁ。

でも意外とあっさり付き合ってる人はいないって言ってたけど、暗に好きな人はいるみたいなことも言っていた気がする。

気がするって言うのは、言い回しがすごい判断しづらくて俺もどっちか確信を持てていないからだ。

途中には二人が離れた場所で存在感を消していた俺に突然話を振り、なんやかんやで俺たちに繋がりがあることがバレてしまった。

や、別に不都合があるとか、知られたくない関係だったとかそんなことないんだけどね。

むしろ自慢できるくらいなんだけど・・・・・・こう、みんなからのね、妬みの視線がすごいわけよ。

どうやら(はた)から見ると俺たちは相当仲が良いように見えるらしく、本当はどちらかと付き合ってるのではないかと疑われてしまった。

まあ安心したまえよ、俺が全力で否定したから。


「俺みたいなキモオタ野郎を好きになるわけないでしょ」


うん、悲しいけど説得力しかないね!

いくら見てくれが良くても、"推ししか勝たん"とか言ってたら・・・・・・ねぇ?

あ、でも誤解しないで欲しいから一応言っとくけど、俺はオタクな自分が嫌だとは微塵も思ってないし、オタクってだけで何でもかんでも否定されるのは違うと思う。

でも実際問題、世間一般ではオタクに対してあまり良いイメージはないからなぁ。

最近はオタク増えてきてるらしいけど。


「いや、そんなこと思ってるのは咲夜だけだと思うぞ?」

「さ、咲夜くんにもいっぱい良いとこあるもん!優しいし、昔からいつも私を助けてくれたもん!」


幼馴染コンビが頑張って励ましてくれてるけど、二人とも別に無理しなくていいんだよ?


「はいはい、授業始めるぞー!」


チャイムと同時に一時間目担当の英語教師が入ってきて教卓に立つと、集まっていた生徒たちは慌てたように自分の教室に帰ったり、後ろのロッカーから教科書やらを出して席に着いた。

あ、しまった。

今更思い出したけど、今日単語テストあるんだったよ・・・・・・・・。

花恋と皐月の転校に盛り上がり過ぎてすっかり忘れていた。





悲報、単語テストの点数がお亡くなりになりました。





         ◇◆◇◆◇◆





「うきゅぅ・・・・・・・・・・」


やっと四時間目の数学が終わり、頭をフル回転させすぎた俺は机の上にぐてっと倒れ込んだ。

あーもう全然わっかんない。

数珠順列?何それ美味しいの状態だよ。

次の期末テストがすごく心配になるなぁ。

また今度予定が合えば美雨(みう)さんか幼馴染コンビに教えてもらおっと。


「さ~く〜やさんっ♪︎」

「んー?どうしおふぅ・・・・・・・皐月、何してんの?」


突然後ろから抱きついてきた皐月にとりあえず聞いてみる。

何とは言わないけど当たってるし、耳元にかかる吐息がくすぐったい。

そんでもって、みんなの視線に刺されて針のむしろなんですが。

特に桃花が頬をぷくーっと膨らませ、めっちゃ不満げな顔で俺を見てる。

隣でなだめてけれている颯馬がいなければどうなっていたことやら。


「咲夜のやつ、付き合ってないって言ってたじゃんか・・・・・・・・!」

「論より証拠だな」


うわぁすごい勢いで誤解が広まってる。

で花恋は何故、当たり前のように俺たち三人の席をくっつけてる?


「咲夜さん、私たちと一緒にお昼食べましょうよ!」

「それはいいんだけどさ、強いて言うならもうちょっと普通に誘ってほしかったかな」

「今更恥ずかしがらなくてもいいのにねー。この前は私たちの家に泊まったりしてたんだから」


それを聞いてクラス中がザワっと騒ぎ始めた。

なにか想像して顔を赤らめたり、血涙(ちなみだ)を流しそうな表情をしてるやつもいる。

ほらぁ言い方が誤解しか招いてないよ!

颯馬が額を抑えて天を仰ぎ、その横の桃花がもう我慢の限界!、みたいな感じで俺の元に来た。


「私も!私も咲夜くんと一緒にお昼食べたい!」


あ、そっち?


「俺は良いけど、いつも一緒に食べてる人たちは・・・・・・・・・」

「ウチらは全然オッケーだよー」

「桃花ちゃんファイト!」

「負けないでー!」


"ファイト!"と"負けないでー!"が何のことか分からないけど、どうやら乗り気らしい。

だったら俺も断る理由無いんだけれど、少し心配事があるとすれば・・・・・・・・。


「一つ聞きたいんだけど、さっき言ってた咲夜くんが花恋さんたちの家に泊まったってどういう事かな?」

「そのままの意味だよー、ねぇ?」

「はいです!皐月はもっと甘えていいんだよ、って言われました!」

「なっ・・・・・・・・!?」


何故か知らんけど修羅場ってるんだよなぁ。

いや、ちょっと違うか。

桃花は目の笑ってない笑顔で結構本気っぽいが、皐月は天然発言がアダとなり、花恋はわざと誤解が生まれるような言い方をして、その状況を楽しんでいるように見える。

三人ともほどほどにね・・・・・・・?







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