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普通の男子高校生、色々あってハーレムの主になる~記憶を失くした神様が十二人の花嫁と幸せになるための話~  作者: 没
月面戦争編

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宴会




『こほん。え〜・・・・皆のおかげで見事月面戦争が終結し、死者を出すことなく帝王軍幹部の討伐に成功した。お疲れさん。・・・・・・まぁ他にも色々と言わなきゃいけない事があるんだが、面倒臭いから全部割愛する。んじゃせーーのっ、カンパーーーイ!』

「「「「「「「カンパーーーーーーーーーーーーーーイ!!!」」」」」」」


月の民の族長であるリューネさんの適当な挨拶で始まった、月面戦争終結祝いの盛大な宴会。

会場は月の里の一角にある宴会スペースと、鳥居型の転移門で接続した神月家の上空に新設された空中宴会場だ。

なんでもこの空中宴会場は月面戦争が終わった後、因幡と花恋が突貫工事で作ったのだとか。

にしてはクオリティが鬼高いんだけど・・・・・・・・。

ただ机とかが無造作に置いてあるんじゃなくて、雲のような白い素材が使われた外壁や飾りには細かい装飾までちゃんとされていたり、本人達の謎のこだわりで床が半透明だったりする。

正直俺的にはここに長時間立っているのは心臓に悪いんだけど、月の民の皆さんからするとそんなに怖いものでもないらしい。

むしろ上を見たら故郷の月、下を見たら街灯に照らされた地球の街が見れて一石二鳥だと喜んでいた。

まぁ今回の主役は彼らだから、彼らがそれで良いならこっちとしても文句は何一つない。

美味しい料理も振舞ってくれてるしね。

さっきアイラがトーテムポールのように積み重ねられた大量の料理をお皿に乗せてるのを見かけた。

しかも数分後にもう一回見かけた時にはもう無くなってたし。

どうやったらあの小さな体に全部入りきったんだろうか・・・・・・。

あれでまだまだ満腹になってないと言うのだから驚きだ。

そう言えば、全種類コンプリートするって言ってたなぁ。

どうやらそのチャレンジは順調に進んでいるようだ。

ちなみに俺はと言うと、少量の料理を食べて早速腹八分目になったので、端っこで食休みをしていたところだ。

いやー、何の肉か分かんなかったけど。ローストビーフみたいな薄切りのお肉美味しかった〜。

あんまり美味しいもんだから八枚くらい食べちゃったよ・・・・・・・。


「おっ、咲夜!宴会は楽しんでくれてるか!?」

「ぐえっ!?」


冷たい水の入ったコップ片手に月を見ていると突然後ろから肩を組まれ、左頬にふよんと柔らかいものが押し付けられた。

襲撃の犯人は着物の前を扇情的にはだけさせたリューネさんだ。

左手にはお酒の入ったと思われるひょうたんをぶら下げていて、顔が相当赤いことから既に出来上がっていることは火を見るより明らかである。

そういやこの人は無類のお酒好きだから気を付けて、ってラビさん言ってたな・・・・・・。

しかも普段はいくら飲んでも軽く酔う程度だとも言ってたから、バッチリ酔っちゃってる今回はどんだけ飲んだのやら。

月の名産のお酒はビールのような苦味と日本酒のような辛みが特徴で、飲んでいる内にどんどんハマっていく味わいだそう。

好みは別かれるけど、地球から来たメンバーの中で唯一成人してる美雨さんが味見したところ、彼女は結構好きな味だと言っていた。


「もう体の具合は大丈夫なんですか?」

「ああ、この通りだ。美雨の回復魔法は凄いな・・・・・あれだけの傷が嘘みたいに無くなっている」

「ですね。俺も美雨があそこまで魔法を使いこなしてるとは思ってませんでした」


怪物(後に名をアドレータと知った)を倒した後に里に向かうと、そこでは戦場から帰ってきた兵士の治療をしていて、その中に傷ついた女性兵士と向き合う美雨の姿があった。

ちょうど俺が近くに寄った時には女性兵士の傷は治っており、嬉しそうにペコペコと頭を下げながら去って行った。

彼女には特に光属性の適正があり、数週間に及ぶ地獄の修行によって回復魔法の才能を開花させていた。

その実力は俺に迫ると言っても過言ではない・・・・・・・って花恋から聞いてたけど、まさか本当にあのレベルまで扱えているとは。

魔法を覚えたての美雨があそこまで使いこなせるようになったのは、一重に血のにじむような努力の末だろう。


「まぁいくら見た目が治ってるって言っても、積み重なった疲労まで消えるわけじゃないんですから、病み上がりの内はお酒控えた方が良いですよ?」

「むぅ、咲夜もラビと同じ事を言うか・・・・・!アタシは嫌だからな!酒はアタシにとって栄養ドリンクのようなもの・・・・・むしろ沢山飲んだ方が元気になるんだ!」

「何ですかそれ・・・・・・。さっき里のお医者さんにも控えるように言われてましたよね」

「嫌だ嫌だ、アタシは絶対に酒は手放さないぃ!」

「子供か!」


酔いが進んでいるのか、幼児退行が起こり駄々をこねる子供のように嫌と繰り返すリューネさん。

お酒って飲むとこんなに人が変わるものなのか・・・・・・。

初めて会った時のキリッとした感じからは想像出来ないような状況だ。

まぁ普段はもっとだらけてるらしいんだけど、それともまた合わない。

でも何かこう言うのって良いよね。

ギャップ萌えってやつかな?

普段とは違う彼女の姿に心惹かれる者は多いらしく、周囲ではチラチラと俺達を見ている人が結構居る。

やっぱりリューネさんって美人だからモテんのかな。

・・・・・・・それはそうと、俺の首を抱きしめる力がさらに強くなって、左頬の幸せな感触がひたすらに増しているのですが。

いやほんと、ありがとうございます!

まさに至福の一時・・・・・・。


「だっていっぱい頑張って疲れたんだもぉん・・・・・・今日くらいは良いじゃないかぁ・・・・・」

「たしかに頑張ってたに関しては本当ですけども」

「咲夜には感謝してるんだぞ・・・・?共倒れしようとしていたアタシを助け、代わりにやつを倒してくれたんだからなぁ」

「うわっ!?」


お酒によって上気した表情で瞳を潤ませたリューネさんは、そう言いながら俺の頭を抱いて自分の豊満な胸に沈みこませた。

自己主張の激しい双球は圧力を受けて形を変形させ、ふよんふよよんと柔らかい極上の感触を与えてくる。

な、なんという弾力・・・・・・・そして衣類による防御の一切無い素肌の破壊力。

て言うかそもそも、着物の薄い生地では到底防ぎきれていない凄まじいまでのボリューム!

さらに漂ってくる大人な女性の匂いが容赦なく頭をクラクラさせてくる。


「あれ、まさか族長もう酔っちゃったんですか!?酒豪の族長にしては珍しいな・・・・・・」

「あ、ルカ。ちょうど良かった助けてくれない?」


宴会を楽しむ人々の間から現れたのは、灰髪の美青年ルカだ。


「あー、そうしたいのは山々なんだけど・・・・・酔った族長は僕達じゃ手が付けられないんだよ」

「な、なんですと!?」

「何十年か前に族長の誕生祝いの宴会が開かれたんだけど、その時に酔った族長が色んな意味で暴れちゃってさ。それ以来酔うほどのお酒は控えるようにラビが言ってたんだけど・・・・・・・」


マジか・・・・・・。

その"色んな意味"がものすごく気になるんですけど!

今涙ぐみながら俺の頭を撫でているリューネさんからは想像出来ない。

これはまだ落ち着いている方なのだろうか。


「ま、咲夜なら大丈夫だろうから任せるよ」

「なぬ!?ちょ、ルカ置いてかないでよ!」


爽やかに笑ったルカは、リューネさんに捕まって動けない俺を置いてどっかへ行ってしまった。

ついでにそれを後ろから追いかける女性が数名。

ちくしょう、やっぱ高身長イケメンはモテるってか・・・・・・・。

その頭のぴょこぴょこしたうさ耳は反則でしょうが!


「あ〜、咲夜ここに居たんだぁ〜。探したよ〜」

「ルカさんに話を聞いて差し入れに来たんですが・・・・・・お邪魔でしたか?」

「ううん、リナちゃんもルナちゃんもありがと」


ルカと入れ違いにやって来たのは、可愛らしくうさ耳を揺らしたリナちゃんとルナちゃんの双子姉妹。

どうやら族長が酔って俺を捕まえたとの話を聞いて、わざわざ差し入れを持ってきてくれたらしい。

彼女達が手に持っているのはお酒のつまみになりそうなものと、色んな料理が乗せられたお皿が三つほど。

あ、お団子もある。

月と言えば餅をつくウサギだよね。


「も〜、ちゃん付けはやめてって言ったじゃん〜」

「あはは、ごめんごめん。思わずね」

「これはここに置いときますね。隙を見てお二人で食べてください」


リナがちょうど近くにあった何も置いていない机に持ってきてくれた料理を置く。


「ありがとう。ほら、リューネさんも」

「・・・・ぅ・・・・?あいがとあいがとぉ・・・・・!」

「お〜、完全に酔っぱらってるねぇ〜」

「咲夜さん気を付けてくださいね?酔った族長は何するか分からないですから」

「さっきルカにも似たような事言われたよ・・・・・・」


なに、リューネさんってそんなに酔うとやばいの?

今の所は俺としてはまだ良い意味でやばいだけなんだけど。

用を終えて月側に戻る二人を見送りながらそんな事を考える。

でも酔ってやばかったのって数十年も前の事なんでしょ?

だったらもう心配しなくて大丈夫なんじゃないかな。


「きっとルカやルナとリナが気にしすぎなだけで─────────あの、リューネさんどうしたんですか?」

「(ムスッ)・・・・・・・・・・・・・・・・・」


相変わらずリューネさんのたわわな胸に包まれていると、突然首にかかる腕の力が大きくなり、それはもうムスッとした表情の彼女が俺を見下ろしていた。

明らかにご機嫌斜めなご様子。

さっきの機嫌が良かった状態とは百八十度真逆の状態に急変した。

もしかしてこれが皆の言っていた"やばい事"なのだろうか。


「えっと、リューネさん、なんで急に・・・・・・・?」

「それ!」

「え?どれですか?」

「そのリューネ"さん"って言い方!なんで皆は呼び捨てなのにアタシだけ敬語なのぉ・・・・・・!」

「ええ〜・・・・・・」


なんで急に機嫌悪くなったのかと思ったら、まさかそんな事で・・・・・?


「そんな事とは失礼な!アタシにとっては大事なことだよぉ!」

「そう言われても、リューネさんは月の民の族長じゃないですか。種族の代表的な人にタメ口とか、そんなこと出来るほど俺のメンタル強くないですよ?」

「じゃあ今すぐ族長やめるぅ・・・・・」

「酔った勢いとは言えものすごいこと言い出したなこの人」


今の月の民の人達の反応見た?

近くに居たほぼ全員が焦ったようにばっ!、ってこっち向いたよ?

そして送られてくる"お前何とかしろよ"と言わんばかりの視線の数々。

俺がリューネさんに対して敬語を辞めるかどうかが、一種族の将来を左右するとか考えたくないんですけど。


「はぁ、分かりました・・・・・・・これからはリューネって呼ぶよ。これで良い?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!」


敬称を省いた名前を呼んだ途端、駄々を捏ねていたリューネの動きがフリーズし、数秒の後あっという間に顔を茹でダコのように赤く染めあげた。

お酒のせいで上気したのも相まって、それは湯気が立ち上ってしまうほどだ。

言わせてはみたが、呼ばれたは呼ばれたで相当恥ずかしかったらしい。

なんか、そんな反応されるとこっちまで恥ずかしくなってくる・・・・・・。


「む、むぅ、()()()()()()()()()()()()()が・・・・・やはり実際に呼ばれると気恥しいな」

「わっ!?」


テレテレと口元を抑えながらそう呟くと、照れ隠しにか離しかけていた俺の頭を再度抱いて、今までよりさらに深く胸に沈め込ませた。

ぎゃーっ、待って、さすがにこれはダメ!

今まで耐えてたのに俺のメンタルがマジで崩壊する!

てか今更だけどこの人ブラジャーつけてねぇ!

触れた部分の体温がダイレクトに伝わってきて、俺まで赤面して動けなくなってしまう。

・・・・・・・・・あれ、そう言えばさっきリューネが嫉妬で思わずって言ってたけど、なんで嫉妬なんか・・・・・・?


「今更だな・・・・・・・嫉妬もしたくなるだろう。なにせアタシは、咲夜に助けられたあの時から───────────」



「えぇい、こんなの聞いてられっかーー!ですぅ!!」



リューネが優しい瞳で俺を見下ろしながら何か言おうとした瞬間、唐突に大きな声が聞こえてきて、周囲に漂っていたムードが粉々に破壊された。

飛び込んできたのは言わずもがな先輩大好きっ子の因幡。


「げっ、い、因幡よ何故ここに!」

「少し会わないうちに成長したじゃないですかリューネ。私の咲夜くん先輩を寝取ろうとは良い度胸ですぅ!!」

「いや、そもそも因幡との間にそういう関係はないでしょ・・・・・・」


思わず正論でツッコんだが、バチバチと火花を散らす二人の前では無意味だった。


「咲夜くん先輩、今日はありがとうございました!そして目を離してる隙に何しとんじゃーーい、ですぅ!!」


この女たらしめ、ですぅ!と、取ってつけたような"ですぅ!"を強調して叫ぶ因幡は、腕をまくり上げて殺意を隠さずリューネを見据える。


「やっぱりその魔乳は危険ですぅ、咲夜くん先輩が骨抜きにされる前にもぎ取ってやるですぅ!」


「ほう、出来るものならやってみるが良い!」


俺を置いて同時に"白兎"となった二人が宴会会場の上空でぶつかり合う。

発生したとてつもない闘気の衝撃波が波紋状に広がり、魔力で固定された会場を自身のように激しく揺らす。

ちょっと待って、何二人とも全力で殴り合ってんの!?

めでたい宴会の席でそんな事しちゃダメでしょうが!


「ぐぬぬ・・・・・・咲夜くん先輩は私が先に好きになったんですぅ!婚期を逃したオバサンはそのおっぱいを置いてさっさと消えろ、ですぅ!!」

「ぐふっ!?い、言ってくれるじゃないか因幡!年齢なんぞ愛があればプライスレスだ!そうか、お前にはこの立派なおっぱいがないからな!ほれ、羨ましかろう!?」

「ぬーーーーーーーーーーーっ!!」


わざわざ胸を強調しながら戦うリューネに、因幡は怒り心頭。

たしかに因幡はスレンダーなボディーだからリューネに比べて胸がちっちゃいけど・・・・・あれだよ?リューネの大きさが異常なだけだからね?

年齢的に考えたら因幡もちっちゃい訳じゃないと思う。


「おい、誰かあれ止めてこいよ!」

「やだよ!あの中入ったら絶対死ぬわ!」

「なぁここ壊れないよな?なんかさっきからギシギシ鳴ってるんだけど!?」


え、うわホントじゃん!

二人の闘気の波動が強すぎて、足場を維持する魔力が消し飛びそうになってる。

そろそろ止めないと本当に倒壊しかねないよ!?


「私は咲夜くん先輩と三年間も鮮やかな青春を過ごしたんですぅ!この前は先輩の上にも跨りましたし!?先輩の部屋にも自由に出入り可能ですもん!」

「なっ!なんて羨ましい事を!アタシはまだ呼び捨てで名前を呼んでもらったばっかりだぞ!?」

「私はそんなの毎日してますぅ!ふふ〜ん、どうですか!これが私とリューネの違いですぅ!」

「だが!咲夜は先の戦いでアタシをかっこよく助けてくれたぞ!まるで白馬に乗った王子のように!"良かった、間に合ったみたいだね"って!」

「ちょっと待ってください、咲夜くん先輩そんな事したんですか!?」

「いや、二人とも言い方よ」


たしかに両方間違った事は言ってない。

中学校で三年間同じ部活で頑張ったのも、この前久しぶりに学校で会った時に押し倒されたのも、俺の部屋に出入りできる(無許可)のも本当。

リューネのも確かに言った。

でも言い方よ。

完全に誤解を招くような言い方じゃん!

なんかこれだけ聞いてると、俺が同時に複数の女性に手を出したクソ野郎みたいに・・・・・・・あれ、でも実際四人の花嫁(予定)が居るから間違いじゃないのか・・・・?


「ぐぬぬ・・・・・滅びろおっぱい魔人ーーーーっ!!」

「それはこっちのセリフだ、ちっぱい生意気娘ーーーーーーっ!!」


もはやアイデンティティの"ですぅ!"すらも忘れた因幡とリューネが、なりふり構わず暴言の嵐を巻き起こしている。

これ、もしかして二人の元気が無くならない限り続くんじゃ・・・・・・・。

全力の"白兎"状態で闘う二人は誰も止められない。

と言うか今止めると二人に恨まれそうなので誰も動けないのが現状だ。

誰もがそう思って諦めかけたその時。


「パパ〜、因幡お姉ちゃん達はなんで喧嘩してるの?」


勇者が現れた。

我が愛娘スゥである。

スゥ達には月面戦争の時に分担して朱華達の助けに行ってもらっていたため、彼女だけでなく他の大精霊達も月に来ていたのだ。

シロやクロ、ヴェレもこの宴会会場のどこかには居るはず。


「ん〜、パパにもよく分かんないんだけど、まだスゥには早いことだけは確かかなぁ」

「ふ〜ん・・・・・・あ、そうだ!パパ、花恋お姉ちゃんに聞いたの!パパがお月さまに悪いことしようとしてた悪者を倒してくれたって!さすがパパなの!」

「おっと。あはは、ありがとう」


勢いよく抱き着いてきたスゥを支えながら頭を撫でてお礼を言う。

あぁ、スゥの純粋な褒め言葉が嬉しすぎる。

今空で罵詈雑言を交わして殴り合っている二人にもちょっとは見習って欲しい。


「だからね!そんな頑張ったパパにご褒美をあげるの!」

「お、それは頑張った甲斐があるな〜。一体どんなご褒美を───────────」


愛娘からの言葉に歓喜していると。

ちゅっ・・・・・・・・と、初めて感じる柔らかい感触がほおに触れ、すぐに離れる。

呆然とした俺から顔を離したスゥが、普段見せないような赤く染った大人な笑顔で一言。



「パパは・・・・私のものなの」



本人はおそらく、狙ってやったことではなかったはず。

ただ彼女の本心が恋する乙女なだけに、必然的にこのような表情になってしまったのだろう。

会場が静まり返ったのは言うまでもない。

先程まで殺意全開でバトっていた因幡とリューネまでもがありえない、といった表情で咲夜を凝視していた。

そして、二人の標的はお互いから咲夜へ。

結果、ハテナ顔のスゥをお姫様抱っこしながらの咲夜VS因幡&リューネの鬼ごっこ(ガチ)が始まるはめになってしまった。

前代未聞の"白兎"状態による鬼ごっこは、実に夜中まで続いたという。





最近投稿が遅いので次は日曜日に投稿できるように頑張りマス!



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