へいわ な? むかしばなし
昔々、あるところに、お姉さんと、お嬢さんの二人が、ボロッボロのお家の地下に住んでいました。
どうして地下? それは、地下のほうが暖かいから、という理由でした。
ある日のことでした。
二人にとってはいつものことです。
お姉さんは、山へ獲物をシバきに。
お嬢さんは、川へ人生の選択をしに行きました。
「冬眠から目覚めていい気分だろうな、おはようございました。死ね」
こうして、人害であったかどうか不明な熊は、狩られました。
花咲く獣道、お姉さんに出会ったが最後でした。
お嬢さんが川で洗濯――いえ、川から上がってくる鮭をすくっては投げる。
しかし、メスが三匹とオス少々程度で止めました。
「イクラ丼分はこれで良いよね? ゴメンね」
お嬢さんが鮭に向かってウィンクしたら、川が一気に白くなりました。
その後、メスの鮭が、オスの鮭に向かって、一斉に突進した為か、川は桃色になったそうだ。
「もてる女は辛いよ」
原因は、彼女の懐から零れ落ちた催淫剤が原因であった。
蓋はしっかりと閉めましょう。
そんなことをしている内に、川上からどんぶらこ、どんぶらこ、大きな……桃が流れてきました。
「核の影響でーとか? 遺伝子がー、放射能ーとかいう世代に大人気な物体発見」
お嬢さんは、その桃を回収するべく、お姉さんの助力を得ようと思いました。
しかし、お姉さんは、山へ行っています。
助けを呼ぶことができません。
「ならスルー」
――桃は、桃色ピンクの川に流され、そのごの行方は不明となりました。
「えーと、お姉ちゃん? これ、ダメな展開だよね?」
「良いから、気にすんな。お嬢さん!」
あ、はい。題材は桃太郎でしたね。説明しましょう。
――イヌは、渋谷の駅前で有名になりました。サルは、栃木の日光で軍団を率いて、秘境グンマーを侵略。キジは、クソ金持ちによって狩られました。
そして絶滅しかけました。
「キジの扱い、酷くね?」
お姉さんはそう言いました。
「大自然のお仕置きです」
お嬢さんはそう言いました。
やられたらやり返す、倍返しだ!! と、キジは群れとなり、組織的な統一された集団となり、やがては軍団、もう軍隊となり、人間界に宣戦布告しました。
「我々は、雉の、雉による、雉の為に粛正を行う!!」
キジさん大暴走。
「わたしー、こんな酷い環境にー、居るの……嫌!!」
「えっと、えっと、あのー、つがいになる殿方との出逢いゼロでしたー」
「あ、はい。お休みの日ですか? あ、そうですね……お散歩してたら、いつの間にかフランカーに乗ってたり、次の日もフランカーに乗ったり……えへへ……って、代わりねーよ!! もう演技止めだッ!!」
キジ部隊は、明るく毎日が楽しい職場です。
おわり。
いや、終わらない。
その頃、鬼ヶ島では……
「おい、所謂勇者的なヤツが来るはずなのだが……来ない」
「知らないモブ」
終わり!