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魔女集会で会いましょう

作者:反神春輝
♀:1 不問:2

王:性別不問。国の飢饉をどうにかしてもらう為に魔女に生贄として奴隷の子供を捧げた。
子供:性別不問。王によって生贄とされるがなぜか殺されないことに疑問を持ちつつ成長する。
魔女:古くから人間と共に共存してきた元人間。何か勘違いされ時たま捧げ物が送られてくる。

トントントン(扉を叩くSE)

魔女「なんだい誰だいこんな夜中に。レディーを訪ねる時間くらい弁えてから来いってんだよ!」

王「すみません魔女様このような時間に、不躾をお許しください。今我が国では今までに無いほどの飢饉に襲われまして。」

魔女「だからなんだって言うんだい。頼まれもしない捧げ物を寄越してまたどうにかしろってのかい?無理さね!私は魔女ではあっても神様じゃないんだ!0から1は作れないよ!」

王「えぇ承知いたしております。ですので贄を用意させて頂きました。これで何卒、では失礼します。」

バタン!という音と共に扉が閉まるが開けたところには子供が。

魔女「何だって言うんだいまた素っ頓狂な考えをしやがって。それに……こんな棒切れみたいな手足の糞餓鬼の生贄でどうやって町の飢饉を救うって言うんだい!」

子共「あの」

魔女「なんだい糞餓鬼!」

子供「魔女は人を食らうと聞きました。そしてそれが私の、引いては皆の幸せになると。ですから、お願いです。せめて一瞬で命を奪ってください。痛いのは嫌いなのです。」

魔女「……あ?あのねぇ、仮にだ!私が人を食らうとしよう。それでもあんたみたいな枯木は食べないわよ!私はクワガタか何かかい!」

子供「あ、えっと……どういうことでしょうか?」

魔女「とりあえずだ!家の中にお入り!臭いんだよあんた!風呂にお入り!着替えはおさがりを置いておく!」

子供「あ、はい。」

魔女「私はもう寝る。自分の事は自分でやるんだ。いいかい?坊や」

子供「解りました。……魔女様。」

魔女「それと、その魔女様ってのやめな!これから一緒に住むんだ!ママと呼びな!」

子供「解りました。ママ。」

魔女「まぁ、今日はそれで良いさね。……美味しくなったら食ってやるさ。おやすみ坊や。」

子供「おやすみなさい……ママ。」

魔女「ふぁ~おはよう。坊や。よく眠れたかい?の前にあんたそういやどこで寝たんだい?」

子供「あの、邪魔にならないようにと、リビングの隅で寝かせて頂きました。」

魔女「……は?待て坊や、お前孤児じゃないね?……奴隷かい?」

子供「……はい。今よりももっと小さい頃に親に売られてしまったみたいでそれから王様の奴隷として生きてきました。」

魔女「あぁそうかいそれじゃ覚えときな。家族は一緒の布団で寝るんだ、だからこれからは一緒の布団で寝な。」

子供「解りました。仰せのままに。」

魔女「まぁ家族としては程遠い返事だね!それもあの若造が悪いのかね……。あんた文字は読めるのかい?」

子供「いえ、簡単な物なら読めますが……。」

魔女「そういや名前を聞いていなかったね。坊や、名前は?」

子供「名前はありません。王様の屋敷では番号やそこのお前で呼ばれてました。」

魔女「あの若造屋敷に雷でも落してやろうかしら。そうさね……リベルテ。それが今からの坊やの名前だ。解ったら返事をおし、リベルテ!」

子供「解りました!ママ!」

魔女「あぁいい返事だね!でもね!家族に敬語使う事は無いんだ!返事ははいだリベルテ!」

子供「わか……はいママ!」

魔女「よろしい。さてまずは朝食だ。食べ物を入れないと回る頭も無いからね!」

子供(出会いは衝撃的だったかもしれない。それでも確かにそこには温かみがあった。)

魔女「食べ物を食う時はいただきますって言うんだよリベルテ。お前は今からこいつらの命を食べるんだからね、感謝するんだよ。」

子供「はいママ。頂きます。」

子供(色々な事を教えて貰った。)

魔女「あんたね、もう15だろう!そろそろママはやめな!お母さんと呼びな!」

子供「解りました、お母さん。」

魔女「さて今日は剣技を教えてやるよ!お前が騎士団に入団すれば奴隷としては一番の出世頭だからね!」

子供「お母さん僕魔法の方がいい。」

魔女「あ?そうかい?男で魔法使うなら魔法剣士ってのも悪くないね。……だが長い道のりになると思うぞ?リベルテ。」

子供「構いませんよ。お母様と一緒に強くなれるなら。」

魔女「私に魔法を教わるならこれからは師匠と呼びな!」

子供「解りました。お師匠様。」

子供(確かに幸せだった。……それなのに。)

トントントン(扉を叩くSE)

王「魔女様。今度は明るい時間に来させていただきました。」

魔女「あぁそうかい。40超えてやっとマナーを覚えたかい若造、どうした銀の鎧を着た兵隊を引き連れて。」

王「それがですね。魔女様のおかげで飢饉は解決したのですが今度は兵士が足りなくなってしまいまして……以前生贄とした子供を剣士として育てていると聞いたので。」

魔女「そ、れ、で。うちの坊やを戦線に出すと、こんな脅しまで用意して。……構わないよ。あの子がそれを望むならね。育てた者として止める理由はないさね。

王「魔女様ならそう言っていただけると思ってました!それではあの子供は今どこに……。」

子供「お師匠様から離れろ!王族直属の兵士とお見受けする!そんな方々が何用か!手荒な真似をするなら私の剣と魔法が黙っていないぞ!」

魔女「やめな坊や!今の坊やじゃかなう相手じゃない!私なら大丈夫だ!若造!お前もやめな!」

王「師匠……魔法……?お前もしや魔の道に堕ちたのか?そしてこの王である私に牙を剥こうとしたのか?魔女様は例外的に許されているに過ぎぬ!付き人ではその例外には入らぬわ!死ね愚かなるものよ!銀の茨団よ!構え!」

魔女「待て若造!未来がある者を殺すなら私を殺しな!私は未来を捨てた咎人だ!」

王「ならば死ね魔女め!その止まった時に終わりをくれてやるわ!」

子供「やめろーーーーー!……ぐふっ!」

魔女「坊や……?坊や!」

王「……我々は去る。他を当たらねばならぬのでな。行くぞ。」

魔女「馬鹿だね坊や。魔女には銀の武器で刺しただけじゃ死なないんだよ……それなのに。馬鹿だね……。」

子供「それでも……痛みは……あるはず……です。そんな顔を……させたくは……無かったのです……。」

魔女「そんな事良いんだよ!このままじゃあんたが死んでしまう!私は治癒魔法が苦手なんだよ馬鹿野郎!」

子供「私のせいで……起きた事です……。責任を取るのは……当然ですよ……。それと……15年ぶりの約束です。私は……このまま死ぬでしょう。だから私の事を食べてください……。貴女と一緒に居たいのです……。」

魔女「馬鹿野郎!私は人間の肉なんて大嫌いなんだよ!」

子供「親は……子供の願いを……叶えてやるものだと言ったのは……師匠ですよ。」

魔女「できるか馬鹿息子!」

子供「そろそろ……私にも終わりが……来たみたいです。最後に……笑って、お母さん……。」

魔女「本当に馬鹿だね……最後の最後で私の事を思うなんて……。坊やの名前はね、昔の言葉で自由って意味なんだよ。やっと自由になったってのに。こんなのに縛られやがって。」

魔女「本当……親の真似事をするもんじゃなかったかね。こんな思いをするくらいなら。こんな……こんな……。」

魔女(そうして最後の願いは二つとも叶えてやった。私の親生活は幕を閉じた。せいせいしたよ。……お帰り孤独。久しぶりだね。)

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