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白 クイーン エーデル

スターチス王と結婚して数年くらいの頃です。

今日はエーデルの誕生日だった。スターチス王の誕生日は、二人で近くのさんざしの林に行って五月の温かな日差しに当たり、夜は特別な異界の客人を城に招いて話を聞いた。エーデルの誕生日は、似たようなささやかな『お祝い』だった。


エーデルは朝起きると、身支度を整え、食堂に向かった。途中、王の私室を通ったが、スターチス王はいなかった。


食堂に着くと、誰もいなかった。少し待つと、スターチス王と給仕の少年が現れた。二人はそれぞれ木の盆に乗せた白い皿を運んできた。クロワッサンとベーコンエッグだった。焼き立てのクロワッサンの香ばしい香りがエーデルの鼻をかすめた。


スターチス王は、エーデルの席の前に二つの皿を丁寧に置いた。給仕の少年はスターチス王の席に、同じ料理を置く。


スターチス王はにこやかに言った。


「エーデル、いっしょに朝食を摂りましょう」


エーデルは、スターチス王自身が食事を運んでくることは普段はないので、勘を働かせて尋ねた。


「もしかして、このクロワッサンとベーコンエッグを作られたのは、スターチス王ですか?」


スターチス王は肯った。


「ええ。今日は私はエーデルの料理人です」


エーデルは微笑んだ。


「まぁ、ありがとうございます。スターチス王はお料理もお得意なのですね」


「西大陸の王はたいてい子どもの頃、城の厨房の手伝いをするので、料理はできるのですよ。今日はエーデルが王様です。私は一日お供致しましょう」


「まぁ、ありがたいお言葉ですね。それでは、頂きましょうか」


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