Episode 46「本日のメニューは“銀河ベジ盛り定食”――怪獣ベジガルドン、ビーガン料理にブチギレる!?」
ドドドドドドドドッ!!
大地が揺れる足音と共に現れたのは、
筋骨隆々・全身肉欲の怪獣――ベジガルドン。
ベジガルドン:「肉ッッ!!!肉はどこだァアア!!!
グルモス亭ってのは肉を出すんだろうがァ!!?」
店内、沈黙。
常連全員:
「今日……ビーガン定食の日じゃね……?」
「ヤバいぞ……あいつ肉なかったら暴れるタイプだぞ……」
だが――
グルモスは、無言で厨房に戻る。
「“肉がなくても戦える”って、今日はお前の胃袋に教えてやるよ」
【本日の定食】
銀河ベジ盛り定食 〜全宇宙菜の炭火焼きと銀根ごはん〜
宇宙中から集めた香味野菜の炭火焼き盛り
特製スパイスソルト&銀根ドレッシングで味変
炊きたて銀根ごはん&星野菜のぬか漬け
“肉じゃないのに拳でうまい”を叩き込む一皿
ベジガルドン:「おいおい……これがオレ様に出すメシかよ……
肉が……ねぇだとォ……?」
ガブッ……モグッ……
……モグモグ……モグ……
「な、なにこれ……!?」
ベジガルドン:「えっ、うまっ……
この歯ごたえ……この火入れ……
……クソ、噛むほど……甘ぇ……!」
ゴロゴロと座り込んで、
銀根ごはんと一緒に、ぺろりと平らげる。
最後のぬか漬けを食べた瞬間、
ベジガルドン、ボロボロと涙をこぼし――
「……オレァ今まで……
“戦ってたのは肉じゃなくて、空腹だったんだな……”」
グルモス:「おう。肉がなくても、腹は満たせる。
それが“ほんとの満足”ってやつだ」
【店内・ボソボソ感動実況】
スビョーン:「泣いた。あんな筋肉怪獣が野菜で泣いた」
ピヨヨヨ:「“うまい”って、ここまで価値観変えるんだな……」
ゴローニャ:「グルモス亭……ここは宗教……(小声)」
帰り際、ベジガルドンが叫ぶ。
「オレ、明日から……朝サラダ始めるッ!!!」
次回予告
Episode 47「本日のメニューは“蜘蛛の糸のアミューズプレート”――美食怪人スパイダー公爵、来訪!!」
その男、名はスパイダー公爵――銀河一の“美食気取り”。
「君の料理、どれだけ私を唸らせるか見せてもらおう」
だが、その舌が震えたのは、“最初の一皿”だった――!
そして、彼はこう言った。「――私を、弟子にしてください」




