Episode 24「本日のメニューは“冷たい銀河茶碗蒸し”――おしゃべり怪人が喋らなくなった理由」
昼下がりのグルモス亭。
いつもより少し静かな空気――
店のドアが、**チリン…**と鳴る。
入ってきたのは、おしゃべり怪人ピロリル。
見た目はふわふわした球体型、多眼、触手が5本。
とにかくうるさい、誰にでも話しかける、しゃべり魔。
……のはずが。
一言もしゃべらない。
グルモス:「……あいつが黙ってると、逆に怖ぇな」
【今日のメニュー】
本日の一皿:冷製銀河茶碗蒸し 〜星花と蒸し根野菜のコンソメジュレ〜
滑らかな卵と蒸し銀根で優しく包んだ冷製
トッピングには咲いたまま調理された“星花菜”と冷たいジュレ
食べやすく、でも“静かに噛みしめたくなる味”
ピロリル、そっと一口。
目玉がゆっくり閉じ、
次の瞬間――ポロッと触手から手紙が落ちる。
手紙の内容:
「昨日、初めて“黙って話を聞く”ってことを学んだ。
今日、言葉じゃなくて“食べることで伝える”ってのをやってみたかったんだ。
おしゃべりばっかでごめんな、でも今日の料理……ほんと、ありがとう」
グルモス:「……しょうがねぇな」
そっと、メニューの端に一言書き足す。
“黙っても、味で伝わる日がある”
【店内・ボソボソ隊】
ぬめり怪獣スビョーン:「あいつが黙ってると、まじで泣けるんだよなぁ…」
ピヨヨヨ:「てかあの茶碗蒸し、ジュレがマジ神……(クソ真面目)」
ゴローニャ:「俺も黙って食ってるだけで感謝って伝わるかな……(もぐもぐ)」




