Episode 22「今日のメニューは“とろける銀河豆腐ステーキ”――ご来店、重力怪獣グルダン!」
■ 主人公設定(料理怪人)
名前:グルモス
特技:味覚センサー付きの触手、炎や氷を自在に操る調理器官、敵の攻撃すら料理に変える変換能力。
戦闘力:S級。全盛期のウルトラヒロインとも互角だった(過去の話)。
■ 店のルール
一切の争い禁止(誓約印を押さないと入店できない)
店内は“調和フィールド”により暴力行為が物理的に不可能
店主(主人公)に暴言を吐くと、自動的に味覚が3日間消える呪いが発動
朝の仕込み中、グルモスは鍋を前に独り言。
「さて……今日は“優しいやつ”にしとくか。
重い腹にも、軽く効く、柔らかくて沁みるやつだ」
【今日のメニュー】
本日の定食:銀河豆腐のとろけるステーキ 〜10G対応濃縮味噌ソース〜
高重力でも崩れない“惑星鉄心豆腐”を、極低温で熟成
焦げ目をつけずに焼き上げ、銀河味噌ソースで蒸し仕上げ
胃にやさしく、心にガツンとくる、見た目は優しいのに重みのある一皿
そこに現れる、一匹の巨体――
重力怪獣グルダン。
身長22メートル。体重1400t。
重力の10倍の星から来た、“常に自重で背骨が痛い男”。
グルダン(低音):「……オレ、ちょっとだけ軽くなりたい……
戦うのも疲れた……歯も奥からグラついてる……」
グルモス:「……座布団3枚重ねな。今ちょうどいいのある」
提供された料理――
ふわりと香る味噌、表面を箸で割るとジュワッとあふれる銀河出汁。
グルダン、そっと一口。
……数秒の沈黙。
そして、“涙”が流れる。
グルダン:「……柔らけぇ……味も、俺のこと考えてくれてる……」
グルモス:「そりゃあな。“今日来る奴”の腹に合う料理しか出さねぇのが、俺の流儀だ」
帰り際、グルダンは背中を伸ばし、
重そうな体でゆっくり立ち上がる。
「……明日から、ちょっとだけ“地球の花でも育ててみよう”って、思ったんだ」
店内の怪獣たち:「……グルモスの飯って、ほんとヤバいよな……心が……変わっちまう……」




