Episode 19「ウルトラヒロイン・アカリ、再登場!?“旅の終点”でぶつかる本音とプリン」
舞台は、静かな小惑星ステーション“フレイ・ライン”。
かつて多くの旅人が立ち寄ったが、いまは定期便もまばらで、少し寂れた終着点。
そこでグルモスは、小さなカフェスペースでプリンを作っていた。
特に理由はない。ただ、材料が手に入ったから。
そこに――現れる一人の声。
「うわっ!!ほんとにいたーっ!!!」
アカリ登場。
ウルトラスーツではなく、動きやすい私服姿。
髪を揺らしながら、全力で駆け寄ってくる。
アカリ:「ずっとずっと探してたんだからねっ!?もうっ!!!」
グルモス:「……え、なんで……俺、追われるようなことしたか?」
アカリ:「したよ!うまいもん作って、勝手にいなくなって、
人の心に居座って、それで“なんでもない顔”して歩いてる!!それ、ズルいっ!!!」
グルモス:「……そうか?」
彼女は、かつて銀河会議の帰りに一緒に食べた、**“巨大ぬるんプリン”**の味を忘れられなかった。
そのとき、初めて「誰かと食べるってこんなに嬉しいんだ」と思った。
なのに――何も言えないまま別れて、ずっと心にモヤモヤが残っていた。
アカリ:「だからさっ……もう一回、一緒に食べてよ。
私のために、またあの味……作ってよ!!」
グルモス、黙って鍋に火を入れる。
【料理:銀河ぬるんプリン・アカリver.】
甘みをほんの少し控え、かわりに“銀星ミント”をひとすじ加える
ふるふるでいて、どこか芯のある食感
アカリの“まっすぐさ”を表現した一皿
ふたりで並んでプリンを食べる。
アカリ:「……ねぇ、グルモス」
「“うまい”って言葉と、“好き”って言葉、似てるよね」
「私、たぶんどっちも言いたかったんだと思う」
グルモス:「どっちも言われると……なんか、照れるな」
アカリ:「……あ、言わなきゃよかった!!!今の忘れてっ!!(バンバン)」
グルモス:「(笑)でも、食ってくれてありがとうな。そっちは……ちゃんと、聞こえたよ」
アカリは帰っていく。
スキップしながら、でも、ふと立ち止まって振り返る。
アカリ:「またプリン、お願いするからねー!!!」
グルモス:「……しょうがねぇな。また腹減らせて来い」




