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1-4

その日は体育館で体育の授業があった。

完全に無視され続けたバレーボールだった。

体育教師はどのように見ていたのだろうか?

簡単な注意らしきものがあっただけで終わった。


女子校には必ず女性教師が目をひからせておく必要があるのかもしれない。

男性教師では気づけないことや対応できないことも多い。

特に現代のようなSNSが日常にあって、なにかとハラスメントになってしまうリスクを負ってしまうかもと考えると尻込みしてしまうのは当然だ。

だから男性教師では難しい面が多々あるのが女子校だ。


柚葉は体育館に最も近いトイレに入った。

滅多に使わないトイレだ。

個室に入っていると誰かが話しながらトイレに入ってきた。

複数いる。


「あいつ、しぶとくね?」


「ほんと、毎日しっかりと学校に来るし」


「けど、すごい用心深くなってねぇか。

荷物、全部持って動いてるし」


あっ、これって自分のこと?

それに、この声。

同じクラスの二本木真穂にほんぎまほ杉本希望すぎもとのぞむ

この2人がいるのならいつも一緒にいる加納花瑠かのうはるもいるはずだ。


「受験組だからってうちらをバカにしてるんじゃないか?」


「そうそう、ちょっと成績がいいからってね」


この女子校は中高6年の一貫校だ。

中学1年生から入学している生徒は高校受験がない。

そのため、よくいえばのんびりとした学生生活を送っている。

高校から入学した生徒は受験勉強をしているので成績が上位にくる生徒が多い。

これで多少の溝が生まれてしまう。

クラブ活動を行っていたりコミュニケーション能力が高くてすんなりと輪の中に入っていけるようであるのならクラスにも学校にも溶け込めるだろう。


柚葉の場合は帰宅部で消極的でおとなしい性格だ。

だから自分から気軽に話しかけることはできない。

それでいて受験組とあって成績も良い。

さらに可愛らしい顔立ちだ。

これだと他の生徒からは自分たちが下に見られてるんじゃないかと思われても仕方ないのかもしれない。

それが妬み、嫉妬、嫌悪、スカしてるなどの感情に発展してしまうのか?

この年代特有の多感な女子の感情の揺らぎからいじめにまでエスカレートしてしまったのかもしれない。





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