114/144
3-4
途中で立ち止まってクルッと振り返った。
流希を少しだけジッと見つめて走り去っていった。
これで新嵩としては疑うということがなくなった。
この人は本物だと確信した。
邪道力ではない。
邪道力などという本来はあってはならない悪魔のような能力。
そういった類とは真逆の能力を持っている。
なるほど、この世の中を浄化するために活動を始めるってことに信憑性もあるわけだ。
自分もその実現に向けて進んでみようかと強く惹かれることになった。
理由なんてそんな感じだ。
自分の理想とする1種のユートピアを現実的に創り出すということに面白さもあった。