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4 朝日がしみる

師匠はもうこの砂漠都市リットから出てしまったみたいだ。

もしかしたらこの後予定があったのかもしれない。

師弟の仲とはいえ、プライベートの彼女は風の様に自由な人だ。

そんな師匠がわざわざ自分の為に時間を確保してくれてた・・・と思うと

ありがたい気持ちが湧いてきた。



「太陽光は・・・これから慣れていかないとなぁ・・・」



アサシンという職業上、完全夜型で活動していた僕にとって朝日は就寝の合図なのだけど、

ナチュラルハイというか、昨日のギルド登録離脱申請が受理されたという

人生の転換期を迎えた高揚感のようなもので目が冴えてしまっていた。

そもそも、これからはフリーなのだから昼夜逆転する必要もなさそうだし

どうせなら商店がにぎわっている時間帯で活動した方が便利そうだ。



さて、昨晩飲み明かした中で今後の目標みたいなものが見えてきた


1.昔、勝てなかったBOSSに挑んでみる

2.行った事のない都市やダンジョンへ行ってみる

3.フリーランスとなった今、顧客のツテを探す


顧客のツテの優先順位が低いのは、モンスター狩りのドロップ品を売るだけでも

衣食住に困らないからだ

幸い、武器や装備はあらかた揃っているし今のところ設備投資が必要じゃない

なんなら、倉庫に眠っている旧装備品を売っても良い



「あ」



”装備品を売る”で思い出した・・・というか、

すっかり昨日、ギルド登録離脱申請が受理されたという事を”彼ら”に連絡忘れていた。

珍しく師匠が急に会いに来てそのままの流れで飲み会・・・だったから、なんて

完全に言い訳だ。



連絡タブレットをONにする、というのもアサシンギルド内部は通信OFFがマナーだからだ

・・・あぁやっぱり、そこそこメッセージが溜まっている



『受理された?』『ここで昇進引き留めフラグか』『イケた?』『どった?』

『(心配する絵文字)』『・・・生きてるかい?』

『メッセージ見たら連絡ください』・・・等など



アサシンギルドだからって別に去る者は口封じされる訳じゃないから!

生きて帰れますよ普通に!・・・少なくとも僕は。




茶化しながらも段々と真面目なメッセージで心配してきた彼らの元へ

―『溜まり場』へ いったん帰る事にした。


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