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助けた人は龍で、騎士で、美形貴族  作者: たかむら
第三章 再出発します、龍の国
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シャドウタウンー影の街ー


 

 今朝早くに宿を出て、私達はシキィロ横丁にあるクルンパ港から地上に向かってダイブする。

 地面に向かってダイブする前は怖かったけど、勇気を出して一歩踏み出してしまえばそれ程でもなかった。

 朝が早かった事もあり私は今、夜が明け日が昇って来るという神秘的な景色を保護具無しで急速落下しながら見ている。最高すぎる景色と共に複雑恋愛に向けて各国へ羽ばたいていく天使達も見る事ができて最高だ。

 天使の通勤ラッシュてこんな感じなんだ。



 地上に近づいてくるとリュカさんが風魔法で衝撃を和らげ、私は無事に地面に着地する事ができた。

 因みにドラゴンの尻尾は寝る前に消している。

 私としてはもうちょっと撫でたかったし、そのままでも良かった。だけど服に穴が開いてしまうという理由でリュカさんは部分龍体を解除した。



「リュカさん」

「何だ?」

「尻尾触らせてくださってありがとうございました。また触らせてくださいね」

「ああ、ルシェールに帰ったらな」



 相変わらずリュカさんの中で私がルシェールに帰る事が当然のように決まっている。

 まぁ自分の気持ちを自覚したので戻ろうとは思うけど。でも、どのタイミングで告白の返事をしたら良いのかが分からない。

 それに何て切り出せば良いのだろう。



「コハルは今日までの旅の中で住みたいと思う国はあったか?」

「いえ、今の所ないです」

「そうか、安心した」



 リュカさんが純真無垢な笑みを私に向ける。

 眩しい&お美しい。

 やっぱりどう考えても私の何処に魅力を感じたのかが分からない。

 嬉しそうにほほ笑むリュカさんに私は無事に地面に着地できたお礼を伝え、後はいつも通り大福を肩に乗せてから歩き始めた。

 


 私達が今から訪れるのはシャドウタウン。

 影の街だ。

 この街は死の森と一緒で何処の国にも属さない。

 そして一番特徴的なのが住民の影。

 影の形は様々で、皆ランタンを持っている。ランタンの種類も豊富で獣型の影は口でランタンを咥え、人型の影は手にランタンや光を灯した傘や筒などを持っている。

 これは自分が消えないように持っているそうだ。


 私達がこの街に訪れる理由は足休めで、リュカさんの任務とは全く関係ない。




「先を急がないんですか?」

「休憩も必要だよコハル」 

「でも一気に仕事を終わらせて後からゆっくりする方が良くないですか?」

「それだと身体のバランスを崩してしまう。何事もほどほどにだ」

「なるほど」


 


 シャドウタウンまでは近く、もう目と鼻の先だ。

 怖くておどろおどろしい雰囲気がある街なのかなと思いきや、街へ入ってみると建物の至る所に電飾や光る置物が飾られてあり、クリスマスやハロウィンを彷彿とさせるようなイルミネーションが目に入った。

 上空は暗く、朝なのに夜空が見える。

 不思議な街だ。



「此処って観光地なんですか?」

「観光地ではないだろうね。宿泊をする場所はあれどシャドウは食事を必要としないから食堂が無い。それに食べ物自体が売られていないからね。訪れる者はせいぜい休憩ポイントとして休む程度だろう」

「そうなんですね」


 

 すれ違う影たちは皆リュカさんが教えてくれた通り様々なランタンを持っている。

 影の正体はご長寿のリュカさんでも分からない事が多いそうで、一説によると光魔法の練習の際にできた影だとか・・・。なんにしても魔法の副産物で出来た影だと言われているらしい。

 当然影たちがどうやって生きているのか誰も知らない。

 そもそも生きているのかさえ謎だ。

 襲ってくることも無い。



 シャドウタウンの宿は一つで、代金は必要ない。

 その代わり光る物を一つ置いていくのがルールだそうだ。

 宿泊者は私達以外にももう一組おり、男一人と女三人のフォーマンセルパーティーだ。現在彼らは宿の入り口で痴情の縺れなのか揉めている。だから私達は宿の中に入る事が出来ない。しかもグラマラスな女性がリュカさんを指さし、「この人達と一緒に行くからね!」と意味の分からない事を言っている。

 私もリュカさんも今はフードを深く被っているので顔は見えないはず。なのに何故かこのグラマラスな女性はリュカさんをビシッと的確に指さした。

 何故だ。

 リュカさんから色気でも溢れ出ているのか。

 それとも良い匂いがしているからなのか。




「浮気するなんて最低!」

「はあ!?キスのどこが浮気なんだよ!」



 

 キスは完全にアウトだ。

 どこも何もセーフじゃない。

 私はその意味を込めてリュカさんをチラッと見る。

 がしかし彼は二人の会話に興味がないのか、私の肩で寛いでいる大福を撫でて我関せずとしていた。

 


 

「リュカさん」

「どうした?」

「どうしたじゃないですよ。何か私達巻き込まれてますよ」

「ではこの者たちを氷漬けにしよう」

「リュカさんってたまに思考が物騒になりますよね」






イイネしてくださった方、読んでくださった方、ありがとうございます!素直に嬉しい( ;∀;)

想像力をフルに活用して此処まで読んでくださってるいるんだろうなー。ありがたやぁあああああ!

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