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シナリオは崩壊しました。自由に生きてもいいですよね?  作者: 雪結び
日常です〔五歳〜〕
16/68

コーディネートしましょう!

「皆、お待たせ〜」


 部屋に戻ると、皆、服が変わっていた。


「あれ、どうしたの?」


「皆、神衣を持っている、っていうから見せてもらったんです!」


ああ、これ、神衣なんだ。確かに似合ってる。

 クロエは若草色、っていうのかな。深みのある綺麗な緑色の服で、肩口はレースになっている。所々についているリボンの色が引き立っていて、クロエに合ったデザインだ。

 カミラは落ち着いた青一色のドレス。けれど、瞳の赤とも喧嘩けず、白のレースがその清楚さを引き立てている。ベレー帽のような帽子をかぶっ

ていて、とても愛らしい。

 オリビアは、白を基調としたシンプルなドレスだ。肩と腰にあるリボンの青色は瞳と同じ色で、白のラインが可愛い。胸元と裾についた花は髪と同じオレンジ色で、オリビアにぴったりのドレスだと思う。


「アデラはどんなのかな?」


「楽しみです!」


アデラはこういう服に抵抗ないんだ?私は慣れるのに結構かかったよ。


「姉様の神衣も素敵ですよね

色合いも合っていて、天使かと———天使でしたね。えっと、女神かと!思ったほどです!」


「あははっ、アデラ、ありがとう」


戸惑いながらも褒めてくれるアデラが可愛くて、つい笑ってしまった。


「姫様の神衣、見てみたいですわ」


「私もです!」


「私も気になる!」


三人揃ってそう言うので、戸惑いながらも着ることにした。


「[神衣装着]」


「「「わああああっ!」」」


三人が歓声を上げた。


「可愛らしいですわぁぁっ!」


「姫様、よくお似合いですっ!」


「姉姫様、可愛い〜っ!」


大絶賛である。これはこれで恥ずかしい。


「そんな皆様に、私から朗報がございます」


そう言って出てきたのはリラだった。


「朗報?」


私が尋ねると、リラはニコリと笑って言う。


「こちらへどうぞ」



 リラが案内した先にあったのは、たくさんのドレスだった。


「どうしたの、それ?」


「私たち使用人が使わなくなった、それでもまだ綺麗なものを集めたものです。新しいドレスを作るときのデザインや、色合いを考えるために残しておいて、と陛下に言われまして」


そうなんだ。………着せ替え人形にされる未来が見えるよ。


「これ、着てみてもよろしくて?」


最初に食いついたのはカミラだった。こういうの好きなんだ。


「ええ、もちろんです

そのために皆様を此処にご案内したのですよ

 アクセサリーはあちらにおいていますし、ご自由にお選び下さいな

 帰るときにでも返してくださったら結構ですので、今日一日着ていても構いませんし、普段とは違った服を楽しむのもいいと思いますよ」


おお、楽しそう!今世は素材がいいしね。


「ありがとう

じゃあ、皆で別の人のを見立て合わない?

 他の人の視点で見るのも楽しいと思うし」


私がそう提案すると、皆、賛成してくれた。

 女子会っぽい!いや、女子会なんだけどさ、前世では友達少なかったから、こういうの初めてなんだよね。


「じゃあ、これでいい?」


「「「「了解」」です」わ」


結局、私→オリビア→カミラ→アデラ→クロエ→私、という風になった。皆、できるだけ違う系統の人を相手にしたので、いつもと違う感じを楽しめるだろう。客観的に見ることも面白いしね。

 決まったので早速、私はオリビアの服を選び始める。


(う〜ん………

オレンジの髪と青の瞳にあったものがいいよね

 色的に合うのは同じいろか白、黄色、水色なんかもいいよね

 デザインはやっぱりAライン?いや、でもまだ子供だから、プリンセスラインも捨てがたいっ!ベルラインもいいけど、大人っぽい雰囲気だから成長してからかな

 袖はパコダスリーブかパフスリーブがいいかな。う〜ん、悩む………!)


しばらく唸り、悩んだ末、Aラインのパコダスリーブで、色は黄色を基調にしたものを探すことにした。

 部屋をうろうろしていると、おいてあるドレスの量と多種多様さに気づき、目を見張る。そんなに使用人いたっけ?………いたわ。メイドさんがいっぱい。娘さんがいる人もいるから、その分量も多いのかな?

 それにしても多い量だ。首を傾げながらドレスを探していると、クロエがいた。


「違う違う違う……姫様に合うのはもっと……」


クロエが怖い!野菜好きの優しい子だったのに!しかも姫様って私のことか!クロエ、あんなにお洒落好きだったの?いつも可愛かったけど。

 豹変したクロエの様子を横目に、邪魔をしないようにしながらそこを立ち去った。


 少し進むと、黄色のドレスがまとめてある場所があった。色ごとに分けられているので間違いないらしい。さらにドレスの種類などでも分けられているので、とても分かりやすい。

 形と袖と色、と、ほとんどの要素を絞ったので一つ、二つかな、と思っていたが、甘かった。十どころか、二十ほどある。

 とりあえず、差し色やデザインが合わないものは除いて、それでも五ある。多い………。

 残った五着を見ていると、そのうちの一つに、カジュアル系のレモンイエローと綺麗な水色のドレスとワンピースの中間のような服があった。茶色のエプロンがついたエプロンドレスで、くまのポケットが可愛い。

 煌びやかではないけれど、シンプルな可愛さ、といえばいいのか。とにかく、オリビアのイメージにぴったりだったので、私はそれを持って、アクセサリーを選びに移動する。


 そこでは、アデラが真剣な顔をしてネックレスを見比べていたので、邪魔しないように、別の場

所から探し始めることにした。

 まずは頭につける装飾品から。カジュアル系の服なので、あまりにフリルの多いものやボンネットなどは除外。色の合わないものも除外。

 探して幾つかには絞れたものの、どれも合うので迷う。服と同じレモンイエローや白の造花でできた髪飾りや、柔らかい茶色のキャップなどだ。


「……あ、これ、いいかも」


私が見つけたのは、くまのブローチだった。小さいものが四つある。

 そこで思いついたのが、帽子にブローチをつけることだった。

 早速、さっき見つけた服と同じ色合いのクマ耳帽子を持ってきて、ブローチをつける。一つでは寂しいので、もう一つ、シンプルなオレンジ色のバッチもつけた。

 他にアクセサリーがないのも寂しいので、茶色の生地に白のレースがついた腕飾りも持っていく。


 次に、靴を決める。できればエプロンと同じような茶色がいい。幾つか候補はあったけど、シンプルなショートブーツを選んだ。

 そこにもくまのブローチをつけてみると、よく似合っていた。可愛くなりそう。


「後は靴下………どうしよう」


シンプルな白でもいいけど、少し凝りたい。

 また服と同じ色合いのものを見つけたけど、もう少し落ち着いたものがいい。


「う〜ん…………」


 迷ってそこをうろうろしていると、セットにされている靴下で、左右で違う組み合わせになっているものを見つけた。


「これ、いいかも」


閃いた!

 さっき見つけた靴下を片方、それからオリビアの髪と同じようなオレンジ色の靴下を片方持って合わせてみる。


「うん…………よし、これにしよう!」


決まった。

 周りを見回すと、カミラとオリビアはもう終わっているようだ。カミラはさっきと違う服をきているので、オリビアが選んだものだろう。


「カミラ、似合ってる!」


 カミラが着ているのは、茶色の襟がついた落ち着いた抹茶色のブラウスに、同じ色のロングスカート。腰まわりには茶色の布が重ねてある。襟に通されたのは黄色と茶色のネクタイで、いいアクセントになっている。裾や袖口にはフリルがたっぷりで、上品さと可愛さがある。

 髪の毛は下ろしたままだけど、両サイドの一部が三つ編みになっていて、前にたらされている。ハーフアップになっていて、ネクタイと同じ色のリボンで結われている。


「ありがとうございますわ」


カミラがはにかんだ。可愛い。


「そうだ、オリビア、これ来て!」


「ん〜?…………何これ、可愛い!」


私たちが普段来ているのとは全く違うデザインだからね。


「髪の毛は下ろして………できた!」


予想通り、オリビアによく似合っている。


「可愛い!」


「可愛いですわ!」


私とカミラが絶賛すると、オリビアは照れた様に笑った。


「えへへ、ありがとう」


 と、そこにやって来たのはアデラ。クロエはまだ来ていないので、次に着せ替えられるのはアデラだ。


「お願いします!」


「任されましたわ!」


お楽しみだから、と言って二人が準備する事数分。着替えたアデラが出てきた。


「「可愛い〜!」」


私とオリビアの声が重なった。

 アデラの服は、カジュアル系。白いシャツの上に黄色のカーディガンを羽織っている。茶色の襟のから出たリボンは、ミニスカートと同じピンク色だ。折り返されたショートブーツにもピンクのリボンが付いている。

 髪の毛は、いつも下ろしているのを、同じピンクのリボンでポニーテールにしてある。前髪に止めたピンもおしゃれで可愛い。


「ミニスカートかぁ

あんまり見ないよね」


この世界ではドレスが一般的なため、ミニスカートはおろか、ズボンだって滅多に履かない。私が訓練の時に履いてたのは、母様が駄目、と言ったらそれで終わる。

 しばらく四人で話していると、クロエが来た。


「お待たせしました〜!

姫様、来て下さい」


と、いきなり引っ張られた。皆にはお楽しみパターンかな?


「わあっ、可愛いっ!」 

 

クロエに見せられた服は、マリンカラーのワンピースだった。

 帽子はベレー帽の様なタイプで、青と白のボーダーのリボンが付いている。そこからぶら下がった小さな十字架は、私の髪と似た様な銀色だ。

 前に大きく垂れ下がった襟に通されたリボンはやっぱり青と白のボーダーで、インパクトがある。袖口にもボーダーがあって、十字架のボタンで折り返しが留めてあった。腰のベルトは青と白のリボンで出来ている様で、少し斜めにされてある。そこから小さなリボンや十字架も垂れ下がっている。リボンの先は垂らされていた。スカートは膝丈で、横に広がる様なデザインだ。裾近くに青のラインが入っている。

 ロングブーツは灰色で、履き口の折り返されているところに、リボンが付いていて可愛い。


「姫様、髪の毛いじりますね」


お、髪型も変えるんだ。

 クロエによって括られた髪は、ツインテールになっていた。こういうのもありかも。リラに言ってみよう。

 服を着て皆の前に出ていくと、絶賛された。やったね。


「姉様がいつも着てるのはゴスロリですけど、可愛い系も似合いますね〜……」


確かに。私、ゴスロリ以外を着た覚えがない。


「じゃあ最後は、クロエだね」


行ってらっしゃい、とオリビアに背中を押されて、クロエとアデラは更衣室に移動した。


 クロエの服は、水色と白、茶色が使われた上品なドレスだった。襟や裾にはたくさんのフリルやレースが使われていて、黄色の花の刺繍がワンポイントで可愛い。何段かになっているスカートは足首まであって、Theドレス、といった感じだ。ヘッドドレスは水色で、白と緑の花が可愛い。髪はいつもとは違って下されていて、お嬢様感がアップしている。


「可愛い!」


「お似合いですわ〜!」


好評である。

 皆、どうせなら、という事で、今日一日はこれで過ごす事にした。

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