取り敢えず研究室へ
俺たちは会社へと戻って来た。すると1人の女が出迎えに来た。
「真一様、この方達は?」
「こいつらは勇者だ…安心しろ的ではない」
「真一様、見せたい物があるから来てくれとつばめ様が……」
「分かった、すぐに向かう」
如月は真一の耳元でこそこそと聞いた。
「さっきの女は?」
「あの子は秘書だよ…」
「そ、そう……」
俺たちはつばめの待つ研究室に向かった。
「お〜よく来た〜真一〜見せたい物があるんだよ!」
「この方がつばめさんですか?」
陽葵が聞いた。
「あぁ…そうだ」
「社長に対してこいつ馴れ馴れしくないか…あの女……」
如月が聞くと真一は頭を抱えた。
「別にいいんだ……この会社は俺とつばめの2人で始めた会社だからな…」
「君達が勇者かぁ〜僕はココの研究室の責任者の一条つばめ!よろしく」
「よろしくお願いします!私は朝霧陽葵と申します、こっちが如月帝ちゃんです!」
陽葵は愛想よく返事した。
如月も軽く会釈をした。
「で、見せたい物ってなんだ」
「そう!これを見てよ!!!」
「なんだよこれ……」
そこには注射器と様々な武器が置いてあった。
「これはね〜一般に魔力を与えることが出来るんだよ〜」
「そ、それって誰でも魔法が使えるってこと!」
如月は驚いた表情で聞いた。
「そ〜なるね〜まぁ〜適合者のみだけど……どうだい真一!」
「あぁ!これで戦力が確保できるな」
つばめはその言葉を聞き嬉しそうに笑っていた。
「後大事な事が2つ……1つ目は会社の管理システムを破壊したと思うけどまだ破壊されてないよ…人工知能として進化を遂げて今だに運営の意思とは別にアップデートが行わらている……」
真一は確信した。ジブが言っていたことの謎を…
(なるほど…だからステータス上限が上がっていてもおかしくないな…)
「2つ目は異世界で4大陸に分かれて領土があったでしょ!そこの王達がリアルでも勇者を集めて自分達の領土を確保してるって話!」
「確か…それぞれの大陸にいるボス級の魔獣を倒した勇者がその大陸の王として君臨しているんだったか?」
「お〜よく覚えてたね〜」
「異世界の設定は俺が考えたしな…」
「あの頃の真一は厨二感やばかったしね〜」
「殺すぞ」
「酷いな〜」
「喧嘩はだめですよ!」
陽葵が急いで仲裁に入った。
「確か…赤の大陸ドラゴン、青の大陸ペガサス、緑の大陸タイタン、黄色の大陸グリフォン……でしたっけ?」
「あーそうだ…確かってお前も異世界に居たんだろ…」
「気を配っただけですよ!」
「え〜っと陽葵ちゃんと帝ちゃんはどこの大陸にいたの?」
「如月でお願いします…」
急いで如月が反応した。
「わかったよ」
つばめは苦笑いして言った。
「で、どこの大陸にいたんだい?」
「はい!私はペガサス大陸に…如月ちゃんは?」
「私はグリフォンよ!」
「へ〜別にどこの大陸にいても魔王にたどり着く道は変わらないんだけどね〜」
「そ、そうだったんですか!!!」
陽葵と如月は驚いた。