取りあえず決意は熱く
「俺の名前は金山真一君らを異世界転移させる技術を開発した人間さぁ」
それを聞き女はとても驚いていた。
「あ、貴方が異世界転移と言う夢を現実にした方……」
(あの人相当スゲー奴か!?とか思われてんじゃね!?)
真一は此処まで驚かれた事が、かなり嬉しかったが、表情に出さないように必死に隠した。
「それより、君は勇者だろ?なぜ会社を守ろうとしたんだ?君は味方と思っていいのか?」
女は慌てて答えた。
「す、すみません…私の名前は朝霧陽葵と申します、もちろん私は味方です。
帰還後に勇者達は力に溺れて悪事を働く勇者が今もこの日本に多くなりを潜めています!そんな勇者を止めようしている勇者達もいるんです…」
(なるほど……糞勇者も入れば真面な勇者も入るのかぁ…)
「なるほど、勇者達と言う事は他にも味方の勇者がいるわけだな?」
「は、はい!」
真一はその返事を聞き笑みを浮かべた。
「多分だが、闇落ちした勇者達はこの街に集まってくる…さっきの勇者がリストから消えている、他の勇者達もそれに気づくはずだ!普通の人間が魔法が使える勇者なんぞ殺せるはずが無いからな…殺しに行く手間が省ける……仲間もこの街に入るんだろ?」
その言葉を聞き陽葵は真一の前に立ち言った。
「悪事を働いて入る事は許されません!でも…殺す事は無いはずです!!!説得すれば解決出来るかも知れません!!!」
真一は剣を召喚し陽葵の首に向けた。
「ふざけるなよ…俺には彼奴らを帰還させてしまった責任がある!転移前にもっと実験を重ねる必要があった!その責任を取るために彼奴らを殺す義務がある!
あんな奴らを野放しに出来ない…もし、邪魔をするならお前も殺す……」
その言葉を聞き陽葵は笑った。
「すみません…冗談です、真一さんが本当に勇者を倒す覚悟があるか試させて貰いました」
(わ〜こんな可愛い子に殺すとか言っちったぁ〜恥ずかしいぃ〜)
感情を悟られまいと必死に冷静を保った。
「よろしく頼むよ、朝霧」
「陽葵でいいよ!同い年だし!!」
俺はその言葉に驚きつい顔に出してしまった。
「お前に年齢を教えた覚えはないぞ!それに陽葵の様な高校生と一緒にするなぁよ!!!」
陽葵はやれやれと言った様子で答えた。
「聞いてた話どうりで驚きましたよ…制服を着て入るから皆んな高校生って訳じゃないんです!これは装備です!それに私は今年で22歳です!」
「俺と同い年……」
(聞いてた話だと…俺の知り合いでも知ってんのか?)
「そもそも名前を聞いて誰もが知る超大金持ちの金山財閥…それに金山真一と言えば22歳と言う若さでビジネスで大成功を収め知る人ぞ知る金持ちじゃないですか!」
(最初っから俺のこと知ってるなら、あんなに驚くなよ……)
「まぁ、取り敢えず他の勇者達に合いに行きたい」
「分かりました、案内します!」