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取りあえず小手調べ

俺は管理システム室がある最上階へ向かった。

ココでは異世界でのステータスをいじる事が出来る、

それを利用して異世界でのステータスを上げれば現実でパワーアップ出来るのでは?と考えた。


これは実際、他の勇者達は何の役にも立たないシステムなのだ…なぜならこれは、魔獣などのモンスターのステータスを上げるシステムだからだ。

初めから勇者はステータスをこちら側では操作できない。


だが、俺にはとても役に立つ…僕が受け継いだ力は魔王の力だからだ!魔王のステータスを上げれば、俺のステータスも上がるはずと踏んだ。

システムを確認するとやはり魔王は死んでしまったがデーター状では死んでいない…こちらの世界では、俺が魔王という事だ。


俺はステータスを最大まで上げた。そして、アイテムなども全てカンスト状態にした。そして管理システムを壊した…勇者のステータスを上げられ無いと勇者が知っても、従えてる魔獣がいるはずだし…なにより俺のステータスを下げられる訳には行かない!


ビルからまた爆発音が聞こえた。

すると、真一しんいちは魔王が剣を出したように自分で剣を出した。なぜか、魔法の唱え方や使い方などが感覚で分かった。

そのまま窓に目掛けて剣を振るった。

そして、ビルの最上階から飛び降りた…

真一は剣を戻し急降下の中でポケットに手を入れた。

地面まで残り数メートルの所で何と妖精の様な羽を出した!


魔王も空を飛べていたらしい…俺は勇者が飛べる事を知っていた。勇者が空から攻撃をして来ないのは多分だが、管理システムの部屋までは知らないのだろう…

僕は地上に降りるとそこで目にしたのは…


まるで、暴れる事しか脳に無さそうな勇者とまだ高校生くらいの女の子が戦っていた。


俺は少し驚いた、あの女の子はまるでビルの中に入れさすまいと戦っている様だった……


「これは…勇者は全員が闇落ちした訳ではないのかぁ…」


女の方は地面に叩きつけられ、かなり押されていた。

これでは、あの女は勝てないだろう……


「『俺が居なかったら、、、だが』」


真一は声をかけた。


「そんなに、暴れんなよ・・・糞勇者さん」


1人の勇者はこちらを見て喋った。


「お前、、、こ、ろ、す……」


まるでその姿は勇者と言うよりもモンスターだった。


「こりゃ、どっちが魔王か分からんな」


勇者は剣をこちらへと向け襲いかかって来た。


その瞬間、倒れていた女が叫んだ。


「危険です!逃げてくださいぃ!」


僕はそれを聞き、片方の勇者は闇落ちしている訳では無いと確信した。

真一はポケットに手を入れたまま勇者の攻撃を軽々と交わして行った、体もなぜか身軽に動くなぁ〜まるで凄く経験を積んで来た様な動きができる。

それを見ていた女は唖然としていた。

俺はここではあまり派手に攻撃出来ないと判断した。仕方ない、屋上へ行くか……真一は勇者を屋上で倒そうと考えた。しかし、勇者が突然叫んだ。


「ゔぁあぁうぁぇぁあぇゔぁーーー!!!」


勇者は人の姿をしていなかった…すると女がこちらに来て言った。


「あの勇者は体に取り込んでいる魔獣に変身したんです!」


なるほど…あれでは飛ばないかぁ、真一はポケットから手を出した。


「君!少し下がってろ、、、」


それを聞き女は素直に聞き入れ離れて行った。


俺は右手を魔獣勇者に向けた。

その瞬間、一斉に鎖が魔法陣と共に現れ、魔獣勇者目掛けて伸びて行き体を貫通して巻き付いた。


勇者は絶叫した。魔獣の姿から元の勇者の姿へと戻って行き飛んで逃げようとした。

だが、真一が放った鎖は勇者を逃さなかった。

真一はそのまま空中へと登って行っていく、


「くたばれよ、、、」


そのまま空中で鎖を解除した、その瞬間!勇者は必死に逃げようとした。

が、真一は逃す気など全く無かった。真一は更に上空へと上昇して、勇者を確認すると指を鳴らした。

すると、上空から10本程の槍が現れた…「この位で充分かぁ、、、」槍は勇者に向かって飛んで行き全ての槍が体を貫いた。血を吐きながらも勇者は叫んだ。


「きぃさぁまぁーーーーーあぁ!!!」


勇者は反撃することは出来ず、そのまま地面へと落ちて行った。

真一は地上に降りた時、コンクリートは血塗れで、勇者も原形をとどめては居なかった。


真一は死体に帰還魔法を唱えると、勇者は鎖に引っ張られ魔法陣の中へと消えて行った。

それを見た勇者が慌てて真一に質問した。


「あ、あなたは一体………!?」







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