取り敢えず計画2
一週間が過ぎ再び俺たちは集まった。
「できたよ〜『ルーム』!!!」
つばめは相変わらずな表情で言った。
「ん!?ルームってなんだ?」
真一は聞くとつばめは言った。
「あ〜誰かさんは会談ワールドって呼んでたな〜仮想体の勇者達が実際に会わずに喋れる部屋の名前をワールドって何かキモいからルームって名付けたの」
つばめは真剣な表情で喋り始めた。
「確かに会談出来るような空間は作ったんだ……けど他の勇者にそれを表示することは出来なかった。多分、暴走している人工知能のせい…でも何の気まぐれか昨日アップデートとしてルームが表示されていた」
真一はその言葉に少し唖然としていた。
「だが、問題はないんだろ!?」
「ま、まぁ〜」
「なら問題ない…人工知能はそんなに余裕があるのか側はバカなのかいずれにしても、あいつはぶっ壊す」
その言葉につばめは微笑んだ。
「まぁ〜さておき、さっそくテレビで放送しちゃおうか〜」
つばめが笑いながら言った。
「分かっている」
真一達は屋上へと向かった。
「テレビ局に行かないんですか?」
陽葵は不思議そうに聞いた。
「当たり前だ、移動中の襲撃があるかもしれない。それに今は極力戦闘を避けたいからな、屋上にすでに必要なものは揃えてある」
「じゃあ、安心して放送できるのね?」
如月は嬉しそうに言い寄って来た。
「いや、何人かは絶対にここを襲撃しに来る…多分各地の放送局を襲撃しに勇者達は来る、そして感のいい奴はこの会社に来るはずだ!」
「なるほど!だから勇者の襲撃が確認できる屋上で放送するのですね!!」
陽葵は目を輝かせて言った。
「そのとうりだ!」
(ただヘリでの機材発注だったから運ぶの面倒かったてのが本音だけど…)
屋上へ着いて真一はその光景に驚いた。
「まて……何だこのバックのはりぼては……」
そこはまるで真一の部屋でもするかの様なはりぼてが置いてあった。
「おい!誰だ、こんな用意しろ何て言ってないぞ!!!」
真一が怒った表情で言った。
「あ、これ私が用意させたの〜いいじゃん別に〜」
横でつばめが笑いながら言った。
「お前……」
「ほら〜時間だよ」
仕方なく真一はこのバックのままで放送する事になった。そして生放送が始まった、それは全放送局に一斉に配信された。
「諸君!私は魔王…この世界での魔王だ!そして全大陸の王に伝える、俺が5番目の大陸の王として残り4つの大陸の王と話をしたい!新しくアップデートでルームと言う画面が見えるはずだ!そこで会おう……ルーム名は…えぇ……」
正面にあったカンペを真一は見ながら喋っていた。そこにはルーム名は『ダメガネ』と書いてあった、前には如月がニヤニヤと笑っていた。
(ふざけやがって……バカ丸出しだろ…)
「名前は、『ダメガネ』だ!!!」
(最悪だ〜完全に視聴者は冷たい目で見てるよ…)
「王以外の勇者は大陸ごとに1人だけ付けても構わない、この放送が終了してから30分後に集まって欲しい!それと…ペガサスの王、貴様は必ずこい!」
そう言い真一は画面の中に陽葵を写した。
「こいつに見覚えがあるだろ!?まぁ話はルームで聞くとするよ…では30分後に会えることを期待するよ」
そう言い放送は終了した。
「な、なに言わせてるんだぁ!如月……」
「だって、つばめさんが好きな名前決めていいって言ったし!」
(こいつら…)
そんな話をしていると陽葵は険しい表情で言った。
「さ、最後のでお姉ちゃん絶対に見てたらカンカンですよ……」
真一は笑いながら言った。
「お前、お姉ちゃんって…魔法使えない一般人だろ?怖がらなくてもいいだろ…」
「あの時、言いづらくて言わなかったんですけど……ペガサスの王は私の姉です…」
その言葉に真一は驚いた。
「お、お前…早く言っとけよ!」
「す、すみません……」
「まぁーいいだろう、余計に来る確率が増えたな」
真一は結構前向きに考えてくれた。
「さて、今からルームに行くから俺は勇者が来ても戦えない…如月俺の体は任した」
「任しといてよ!!」
如月は自信満々に言った。
「後は陽葵、お前もルームに来てもらう!つばめもここは任せた」
「分かりました!」
「任しといて〜」
真一と陽葵はルームを押し2人は寝たように倒れた。現実に意思を置いていないため肉体は抜け殻のようになり動けないのだ。
「多分だけど〜ルームは1日に30分間くらいが限界だろうね〜」
つばめは笑いながら如月に言った。
「えぇ!それって真一達には言ったんですか!?」
「言い忘れちゃった!まぁ〜大丈夫でしょ〜それよりもさっそくのお出ましだよ〜」
遠くから何人かの勇者や魔獣がこちらに迫って来るのが確認できた。
「急いで真一達を中に運ばないと!」
如月が運ぼうとしているのを見てつばめは言った。
「いや、2人はここに置いといていいよ〜守りやすいし〜」
「でも、勇者達が乗り込んで来てしまいますよ!」
「いや、ここまで来させないし……来る前に倒せば問題ないよ〜私も自分の魔法を試して見たかったんだよね〜」
つばめは今から戦闘が始まると言うのにその表情は最高に楽しそうな顔をしていた。