あとがき・改
ネタバレありです。最後に読んだ方がいいかと思います。
私は最近、この作品を読み返してみる機会がありました。そこで気づいたのですが、あとがきの部分がひどすぎました。あまりにもしょうもなく、また作品にあまり関係のない「オレの格闘技論!」みたいなものを延々と書いていて、おいおい、これはひどいだろ、と感じたため削除しました(こんなものを読ませてしまった方には、申し訳なく思っています)。そして、新たにあとがきを書きました。まあ、お暇なら読んでみてください。
前にも書きましたが、これは本来、このような形で終わるはずのものではありませんでした。明が刑務所のガラス越しに、シリアルキラーの父に向かい「オレはあんたみたいにはならない。人間として生きる」と宣言します。その後、四人でネズミやアヒルがうごめく例のなんとかランドでダブルデート! みんなニコニコ! というハッピーエンド(?)で終わるはずだったのです。主人公の翔はあくまで、一般人の視点を持った傍観者であり、語り部という立場のまま、明の最初にできた友だちとして、明の人間性を目覚めさせる者、なはずでした。
ところが、書き始めると主人公が思わぬ形で自己主張を始めました。さらに……某哲学者の「怪物と戦う者は、自分も怪物とならないよう気をつけなくてはならない。こちらが深淵をのぞきこむ時、深淵もこちらをのぞいているのだ」という有名な言葉を思い出してしまいました。
その上、書いている最中にアニメ『サイ〇パス』のED『なま〇のないかいぶ〇』を聴いてしまいました……。
そうしたら、ご覧の通りになってしまったのであります……。
しかし、全く異なる道を歩き始めた三人。さらに、一夜の出来事がきっかけで翔や鈴という友だちができ、純と結ばれ、人間としての道を選んだ明。同じ出来事を経験しながらも、明への憧れ、そして殺人の快楽に目覚め怪物としての道を歩み始めた翔……正直、こんな終わりにできて、私としては満足です。
この作品の元ネタは、昔に観たタイトルもわからないホラー映画ですが(旅行中の学生グループが悪魔教の信者たちに襲われるという内容です。明みたいなキャラはいません。ひたすら逃げ回る映画でした)、あと某アニメで修学旅行中のバスの事故が描かれており、その二つを組み合わせました。多少、いやかなり無理はありましたが……。
さらに、翔と組織との決着がつくまで書き続けようか、との気持ちもあったのです。しかし、そうなるとテーマがズレる気がしまして……だから、あのような「オレたちの戦いはこれからだ!」みたいな終わりにしました。あれ以上続けたら、私の手に終えなかったと思います。しかし、今なら続きを書けるな、と判断したら(そして書きたいという気持ちが強くなったら)、続編を書くかもしれません。ただ、九割方バッドエンドになるでしょうね……少なくとも、明と翔の戦いは避けられないかと。
ちなみに、飛鳥翔は他の作品にもゲスト出演しています。
最後まで付き合っていただき、誠にありがとうございます。この作品で、初めて評価ポイントというものをいただきました。この評価ポイントをいただいてなかったら、正直、投稿するのを止めていたかもしれません。評価ポイントを入れてくださった方には、本当に感謝します。またお気に入り登録してくださった方たちにも、本当に感謝しています。
私のこの作品は皆さんの心に何かを残せたでしょうか? まあ、そこまでいかなくても、駄菓子屋の十円チョコ的な役割を果たせたのなら、私としては幸いです。
私にとって、この作品を書き、そして評価していただいたことは、形にできない一生モノの宝だと思っています。本当にありがとうございました。




